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部品全てが紙でできている「紙エンジン模型」が実際に動く驚異のムービーが公開中


GIGAZINEでは過去に、手作りで世界最小のV12気筒エンジンを作った男性や、5年かけて作られた超精細で完成度の高い紙製のボーイング777のことを取り上げたことがありましたが、今度は全てが紙で作られたV6エンジンの模型を作った人物がいることが判明しました。Google+のアカウントでAliaksei Zholnerと名乗る人物は、YouTubeで手作り紙エンジンのムービーを公開しています。

V6 engine working paper model - YouTube


土台部分から伸びる3本の筒と、それにつながる数本のパイプからなる紙エンジンの本体。ムービータイトルの説明通り、紙以外の素材が使われている様子は一切見られません。画面右に見え隠れする細い棒を指で回すと、左にある開口部でもシャフトがくるくると回転しました。間違いなくシャフトがつながって回転していることがわかります。


本体を90度回したところには、六角形のケースの先に円形の部分があり、その中には3つの開口部が見えています。この紙エンジンは外部から空気を送ることで回転する仕組みとなっているのですが、どうやらこの部分が給気口となっている模様。


よく見ると、六角形のケースの中では空気の流れを制御するバルブのようなものが動いているのがわかります。


この六角形のケースには3本のパイプがつながれており、6本のシリンダーへと空気を送る構造になっている模様。内部では以下のようにカムが回転してバルブの動きをコントロールするようになっているようです。(クリックするとリンク先でGIFアニメを再生)

gdm.gif - Google Drive


エンジン底部から見上げるとこんな感じ。細くクネクネしたクランクシャフトにピストンがつながれている様子がわかります。クランクシャフトやピストンロッドの材質も紙であることが予想されますが、いったいどのような部品を使っているのかが気になるところです。


クランクシャフトの動きに合わせて規則的に上下するピストンの動きは、まさにエンジンそのもの。ピストンの滑りを良くするためなのか、YouTubeのコメント欄には、ピストンが動く筒(シリンダー)の内部にスコッチテープ(セロハンテープ)を使ったと記載されていました。


突然、オレンジ色の風船が登場。この風船に空気を入れ、手を離すことで圧縮空気を送り込む仕組みになっているようです。


給気口にパイプをスポっとかぶせ……


口を止めていた風船を離すと、勢いよく紙エンジンが回り出しました!


底から見ると、規則正しく6つのピストンが動いていることがわかります。


ほどなくして風船の空気がなくなりエンジンはストップ。しかし紙でできたエンジンは見事な動きを見せてくれたのでした。


このエンジンは、「エンジン」とはいいつつも燃料を与えて動くものではないので、動力源として使うことはまず不可能。実際に何かの役に立つものではありませんが、エンジンを構成する各パーツがどんな風に動作しているのかを目で見て触れて確かめられるようになっており、非常にワクワクさせられます。

Aliaksei Zholner氏のYouTubeチャンネルでは、V6エンジンのほかに直列4気筒エンジンを紙で再現したムービーも公開されており、そちらもなかなか興味深い内容となっていました。

In-Line 4-cylinder engine working paper model - YouTube

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in ハードウェア,   動画, Posted by darkhorse_log

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