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GIFアニメでスピーカーの仕組みを解説する「How speakers make sound」


自動車・飛行機のエンジンが動く様子やムーンウォークのやり方などをGIFアニメで表現しているサイト「Animagraffs」が新たな作品を発表しました。今回はスピーカーが音を作り出す仕組みが図解されています。

How speakers make sound - Animagraffs
http://animagraffs.com/loudspeaker/

サイトではスピーカーの仕組みが順を追って説明されているので、上から順に読んでいくだけで、スピーカーの働きがだいたい理解できるようになっています。まずはスピーカーを構成する基本的なパーツ。この中でも最も重要なパーツは空気の振動を作り出す「コーン(cone)」、本体を形づくるための「フレーム(または「バスケット」basket)」、コーンの駆動力を生む「ボイスコイル(voice coil)」、そして「マグネット(magnet)」となっています。


コーンを動かして音を鳴らす駆動力は、電磁石が発生する磁力によって作り出されます。アンプから入力された音の信号は、茶色い筒に巻かれた導線の「ボイスコイル」に電磁力を発生させ、本体側に固定された黒いドーナツ状の「マグネット」と反発・引き合うことによって振動が生みだされます。サイトではこの動きがGIFアニメで再現されているので要チェックです。


なお、永久磁石の代わりにボイスコイルと同じ電磁石を用いるタイプのスピーカーはフィールド型スピーカーと呼ばれ、独特の鳴り具合などで根強いファンが今でも存在しています。1900年台前半から中盤にかけて広く用いられていた仕組みですが、性能がよくてコストも抑えられる永久磁石が開発されてからはあまり使われなくなりました。

ボイスコイルの作りだした振動は「コーン」に伝えられ、前後に振動することで多くの空気を動かして大きな音を発生させます。コーンの根元部分には「スパイダー」(spider・または「ダンパー」)、最も広い部分には「エッジ」(英語ではsurround)と呼ばれる柔らかいパーツが接着されており、コーンを支持して位置を決め、最も適切な位置で動作させる仕組みとなっています。


そもそも「音」とは「空気の振動」によって生みだされるものであり、その振動は波の形で表現されます。スピーカーのコーンが前後に振動すると空気中に音波が発生し、その音波が耳の鼓膜(eardrum)を振動させることで、人や動物は音を感知することができます。


また、「音の高さ」は「振動の速さ」であり、音が高いほど波の幅は狭く(速く)なります。図のように低い音と高い音が同時になる場合は、2つの波を掛け合わせたギザギザの波として表現することが可能になります。


波が複雑に重なり合うことで、さまざまな音の種類を表現することが可能になります。図で示されているように、ベースやピアノなどあらゆる楽器にはそれぞれ特有の波形パターン(倍音成分)があり、その違いを感じ取ることで人間は楽器を聞き分けることができます。スピーカーの仕事とは、このような複雑な波の動きを忠実に再現することで、さまざまな種類の音を再生するということになるわけです。


このように、サイトではスピーカーの動きがGIFアニメで分かりやすく表現されていました。

このサイト「How speakers make sound」を作成したのは、グラフィックデザイナーのJacob O'Nealさん。O'Nealさんのサイトではエンジンの仕組みや動物の走り方から、ムーンウォークのやり方などがGIFアニメで表現されており、メカ好き・仕組み好きの人は楽しめそうな内容になっています。

Animagraffs - Animated infographics by Jacob O'Neal
http://animagraffs.com/

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in ハードウェア,   デザイン, Posted by darkhorse_log

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