2015年08月27日 12時30分レビュー

着る人型の蚊帳「ネッツメン」がどれほど蚊の攻撃を防いでくれるのか試してみた

「歩ける寝袋」や「着る人型フリース」など、人型になることで思いも寄らない効果を発揮することがありますが、寝室の入り口や寝床周辺を覆う蚊帳を着たまま歩き回れるようにしてしまった人型の着る蚊帳が「ネッツメン」です。頭の先から手先・つま先まですき間なく蚊帳で覆って蚊の攻撃を高確率で防ぐことができるだけでなく、蛍光色により虫を寄せ付けないオーラまで放っているような気分になれるとのことで、一体どれほどの実用性を秘めているのか、実際にキャンプ場などで試してみました。

人型の蚊帳ネッツメン。人類よ、網の中に引きこもれ。着る蚊帳ネッツメン　ピンク/ブルー/アイボリー -BIBILAB(ビビラボ)-
http://www.bibilab.jp/product/ns1_30_31_32/

人型の蚊帳「ネッツメン」はシンプルに包装されています。左からLサイズ(～180cm)の「白虎の仮宿(びゃっこのかやど)」、同じくLサイズの「蒼天夏時雨(そうてんなつしぐれ)」、女性向けでMサイズ(～165cm)の「天女の羽衣(てんにょのはごろも)」の3種類があります。

広げてみるとこんな感じ。腰回りがだぼっとした形になっているのは、熱がこもりにくい工夫とのこと。

アップで見ると網目が1mm四方の極小メッシュ生地になっており、着るだけで蚊の攻撃に備えることができるわけです。

身長165cmの編集部員に「蒼天夏時雨」を着てもらいました。顔まですっぽり覆いますが、メッシュ生地のため思ったより視界は悪くない印象。

体とネッツメンの生地はぴったりくっつかないようになっているため、肌に密着していない部分はかなり蚊に刺されにくくなります。

指の先まで完全にガード。手首・足首の内側には黒いゴムバンドがついており、袖から蚊が侵入するのを防いでくれます。

手首の部分のジッパーを開けると……

手首から先だけを露出することができ、ネッツメンを着たまま細かい作業を可能にします。

手の部分を外しっぱなしだとブラブラしてしまいますが、邪魔にならないようにひじのあたりにひっかけて収納することができます。

足の先もすっぽり完全ガード。

スリッパやサンダルならネッツメンを着たまま履くことが可能。

もちろん足の部分も着脱でき……

ひっかけるところはひざの裏側辺りにあります。

スマートフォンのタッチパネルが反応するので、ネッツメンを装着したままでも電話くらいならできそうです。

頭の部分はフードのように外しておくことが可能。

ネッツメンは装着が割と大変なので、頻繁な着脱には向いていないのですが、腰回りにはジッパーがあり……

ジッパーを開けるだけでそのままトイレに行ける「着たままトイレシステム」を採用。

全てのネッツメンがそろうと異様な光景でした。

なお、ネッツメンは蚊の攻撃を100％を防いでくれるわけではなく、肌に密着した部分などが蚊にさされる可能性があります。そこでネッツメンと合わせて虫よけスプレーを使うと、さらなるパワーを得られます。

虫よけスプレーをネッツメンにふりかけておけば虫が寄りつきにくくなり、もし蚊がスプレーの効果をくぐり抜けてきても、そこには鉄壁のネッツメンが待ち構えているというわけです。使い終わった後は洗濯機で丸洗いOKです。

というわけで、キャンプ場に持っていってどれくらい蚊に刺されなくなるのか、実際に使ってみました。ネッツメンは光が当たるとぼんやり光るので、まるで蚊を寄せ付けないオーラを放っているような気分になります。ただし、暗闇で光がメッシュ生地に反射すると視界が猛烈に悪くなるので、顔部分には透明なビニールなどをつけてほしかったところ。30分ほどテントの外で過ごしてみましたが、まったくと言って良いほど蚊にさされることはありませんでした。

おなかが空いたのでネッツメンを着たままカップラーメンを作ってみましたが、「水場でケトルに水をくむ」「ケトルでお湯を沸かす」「カップラーメンの封を開けて用意する」「お湯を入れる」といった行動はネッツメンを脱がなくても可能でした。

そのままでは食べられないので要注意。また、キャンプ場でネッツメンを着たままウロウロするととても目立ってしまうので、人の目が気にならない人なら役立ちそうです。夏場に1時間ほどネッツメンを着て過ごしたところ、ネッツメンの中に熱気がこもり滝のような汗をかくことになりましたが、蚊の撃退効果はひしひしと感じられました。ずっと着ているのは不可能なレベルだったものの、朝方などの涼しい時間なら快適に過ごせるかも。アウトドア以外にも、家の庭などで作業する人は着用時間が短時間で済むので重宝するはずです。