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天文学の父ガリレオ・ガリレイの中指は現在もイタリアの博物館に展示されている


イタリアのフィレンツェにあるガリレオ博物館には、天文学の父と呼ばれるイタリア人・ガリレオ・ガリレイの右手中指が展示されています。近代科学の扉を開いたとまで言われるガリレオですが、なぜ中指だけが博物館に展示されているのかをAtlas Obscuraが明らかにしています。

100 Wonders: The Middle Finger of Modernity | Atlas Obscura
http://www.atlasobscura.com/articles/100-wonders-the-middle-finger-of-modernity


旧ソ連建国の父と言われるウラジーミル・レーニンは、自分が死んだら遺体を墓地に埋葬されている母親の隣に埋めてほしいと要求していましたが、死後に防腐処理を施されてまるで生きているかのような状態のまま保管されています。また、2015年7月にはホラー映画のパイオニアとして知られるドイツ人映画監督のF.W. ムルナウの頭蓋骨が墓所から盗み出されたことが明らかになりました。さらに、アインシュタインの脳は20年間もメイソンジャーの中に入れられたままプリンストン大学の地下室に保管されていたそうで、現在は細かく分割されておりNational Museum of Health and Medicineやムター博物館などで保管されています。

これらの事例はごく一部であり、他にもナポレオンやラスプーチンなどなど歴史に名を残してきた偉人たちの遺体が普通に埋葬されたり火葬されたりしないまま、現存していたりします。ガリレオ・ガリレイもそんな偉人の1人で、死後約100年が経過してから遺体から指が切り取られ、現在もイタリアで中指のみ展示されています。

Galileo's Middle Finger | 100 Wonders | Atlas Obscura - YouTube


イタリアのフィレンツェ


ここにあるガリレオ博物館


この博物館にはアーミラリ天球儀や……


大昔に作られた望遠鏡など、天文学の発展に寄与してきた多くの貴重品が展示されています。


そんな展示物の中で特に異質なものがコレ。


ガリレオ・ガリレイの中指です。1564年に誕生し、1642年に77歳で亡くなったといわれるガリレオの中指だけがなぜこのような形で展示されることになったのでしょうか。


ガリレオの指が体から切り離されたのは、死後95年も経過してからのことでした。遺体から指を切断したのはアントン・フランチェスコ・ゴーリという男で、彼はガリレオの熱烈なファンでした。


切断したのはガリレオの右手にあった親指・人さし指・中指の3本。


この3本の指を切断した理由は、天文学の父であるガリレオが望遠鏡をのぞく際に使っていた指と思われるから、だそうです。


聖遺物か何かであるかのように大切に保管されているガリレオの指ですが、生前はしばしば教会と対立していたことでも知られています。


教会がガリレオを疎ましく思っていたのは、コペルニクスが提唱した「地動説」をガリレオが支持したからでした。


地動説を支持し始めたことで、ガリレオは1回目の異端審問に召還されます。ここで、教会は「太陽中心の世界観を抱くことは異端」という考えのもと、コペルニクスの地動説を支持すれば断罪するとガリレオに通告しました。なお、コペルニクスの「天体の回転について」という書籍はこの異端審問の後に禁書とされています。


1回目の異端審問の後、ガリレオは地動説の解説書である「天文対話」を出版します。この著書では天動説と地動説の両方をあくまで仮説上の話とし、それぞれを信じる2人とその間をとりもつ中立者の3人の対話という形を取ることで、禁令に触れることがないように地動説を解説した書物でした。しかし、この書物がローマ教皇の意に背くものとされ、ガリレオは2回目の異端審問にかけられます。


2回目の裁判で有罪判決を下されたガリレオは、終身刑を言い渡され、監視付きの邸宅で軟禁状態となり、地動説を正当化した「天文対話」は禁書処分となります。また、有罪判決の際には地動説を放棄する旨が書かれた異端誓絶文を読み上げさせられたそうですが、読み上げた後に「E pur si muove”(それでも地球は動く)」とつぶやいたといわれています。


なお、ガリレオ・ガリレイの功績をもっと深く知りたいという場合は、「ガリレオの指―現代科学を動かす10大理論」を読むと良さそう。この本ではガリレオが提唱した進化論、エントロピー、相対論、量子論などの現代科学における10の主要理論を、ポピュラー・サイエンスの名手であるピーター・アトキンスが解説しています。

Amazon.co.jp: ガリレオの指―現代科学を動かす10大理論: ピーター アトキンス, Peter Atkins, 斉藤 隆央: 本

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in サイエンス,   動画, Posted by logu_ii

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