Appleの電気自動車プロジェクト「タイタン」がトヨタ・日産などで品質管理を歴任した人材を雇用したことが判明
By Automobile Italia
Appleが秘密裏に開発を進められているとみられるEV(電気自動車)の開発プロジェクト「タイタン」では2020年にも市販車を登場させることを目標にしているとも言われていますが、Appleが新たに既存の自動車メーカーで役員を務めていた人物を雇い入れたことが判明しました。
Apple continues hiring top talent for its electric car project
http://www.neowin.net/news/apple-continues-hiring-top-talent-for-its-electric-car-project
Apple Hires Auto Industry Veterans - WSJ
http://www.wsj.com/articles/apple-hires-auto-industry-manufacturing-veteran-1437430826
Apple hires a car executive, Chrysler's former quality VP | The Verge
http://www.theverge.com/2015/7/20/9007149/apple-hires-car-executive-doug-betts-chrysler
今回Appleに雇用されたとウォール・ストリート・ジャーナルによって報じられたのは、かつてアメリカの自動車メーカー「クライスラー」の幹部社員だったダグ・ベッツ氏。ベッツ氏はクライスラーの品質管理を担当していた人物で、Appleでもその経歴を活かしてプロジェクト「タイタン」でも何らかの役割を担当するものとみられています。
ベッツ氏は2014年10月までクライスラーの品質管理担当副社長を務めていた人物で、クライスラーに加わる以前にはニッサンやトヨタ、ミシュランやGMなどのメーカーで20年以上にわたって品質管理の責任者を歴任してきた経歴を持つ人物でもあります。
クライスラーには2007年に加わったベッツ氏ですが、同社では品質面での問題を長年にわたって抱えていました。その手腕をかわれてクライスラーにヘッドハンティングされたベッツ氏でしたが、2014年にはアメリカで発行されている品質評価誌のコンシューマー・レポートで下位4車種をクライスラー車が独占したタイミングに合わせるように同社を退社。これには役員の業績に対して厳しい姿勢を見せるといわれるセルジオ・マルキオンネCEOの意向とも見られています。
米クライスラーの品質責任者が退社、消費者評価低迷で引責辞任か | Reuters
なお、The Vergeによるとかつてはベッツ氏のLinkedInアカウントが存在し、Appleに加入したことが記載されていたとのことですが、記事作成時点には削除されているのか見つからない状態となっていました。
プロフィールが見つかりません | LinkedIn
クライスラーを退社した件がニュースでも報じられた後、Appleがこの一件を把握し、ベッツ氏が持つ過去のメーカー各社での経歴とAppleが求める人材プロファイルがタイミングよくマッチした結果、今回の雇用に至ったものと考えられます。
一般的には自動車を新規に開発するためには少なくとも5年から7年の開発期間が必要とされており、2020年よりも早くAppleの自動車が登場するとは考えにくい状況。なお、Appleは自動車用電池メーカーから人材を引き抜いたとして裁判沙汰にもなっており、いよいよAppleによる自動車開発が着実に前進し始めているようです。
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