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Appleが電気自動車用バッテリーの供給について2社と協議中であると報じられる


長らくウワサされているAppleの電気自動車開発について、2021年1月に韓国最大手の自動車メーカーであるヒュンダイと提携することが報じられましたが、新たにロイター通信が「Appleが独自に開発を進める電気自動車へのバッテリー供給について、初期の交渉を進めている」と報じました。

EXCLUSIVE Apple, Chinese manufacturers in talks on U.S. car battery factory -sources | Reuters
https://www.reuters.com/world/china/exclusive-apple-talks-with-catl-byd-over-battery-supplies-its-electric-car-2021-06-08/

Apple Car news — Apple reportedly in talks with battery suppliers | Tom's Guide
https://www.tomsguide.com/news/apple-car-one-step-closer-apple-reportedly-in-talks-with-battery-suppliers

ロイター通信が複数の関係筋から入手した情報によると、Appleは世界最大手の電気自動車用バッテリーメーカーである「寧徳時代新能源科技(CATL)」および、自動車メーカーの「比亜迪汽車」を傘下に持つ「比亜迪(BYD)」という2つの中国企業と電気自動車向けのバッテリー供給に関する協議を進めているそうです。

情報筋によると、Appleはバッテリーサプライヤーの条件として「アメリカ国内にバッテリー製造工場を建設すること」を求めているそうです。なお、ホワイトハウスで上級経済諮問委員を務めるジャレッド・バーンスタイン氏は、ロイター通信に対して「Appleはアメリカに高度なバッテリー生産工場を建設することについて協議していることを把握しています」とコメントしており、Appleがアメリカ国内で大規模なバッテリー製造工場を計画していることは間違いないようです。


CATLはテスラを含む主要な自動車メーカーにバッテリーを供給している企業。すでに世界最大手の自動車用バッテリーメーカーですが、大口の顧客としてAppleを獲得することができれば、世界最大手のバッテリーメーカーとしての地位をさらに強固なものにすることが可能です。

しかし、CATLは米中貿易摩擦を懸念し、アメリカでの工場建設に乗り気ではないと情報提供者は語っています。なお、AppleがCATLとBYD以外のバッテリーメーカーとも交渉を進めているのか否かは記事作成時点では明らかになっていません。

Appleが独自に自動車を開発していることは長らくウワサされてきたものの、その計画の詳細は一切公表されていません。そのため、今回の報道についてAppleからコメントは得られておらず、CATLとBYDもコメントを拒否しています。


これまでの報道によると、Appleはニッケルやコバルトといった高価な金属の代わりに、より安価な鉄を利用したリン酸鉄リチウム電池を電気自動車用のバッテリーとして採用することを検討している模様。このリン酸鉄リチウム電池は「コストカット」と「自動車の航続距離を伸ばす」という2つの利点を持ち合わせており、リチウムイオンバッテリーの問題点である熱暴走の危険もなく、安全なバッテリーであるという利点もあります。

なお、Apple製の自動車は早ければ2024年にも生産がスタートすると報じられています。

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in 乗り物, Posted by logu_ii

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