ハードウェア

ARMの次期CPUコア「Cortex-A72」はIntelのCore M以上の超絶性能であることが判明


ARMが次期CPUコア「Cortex-A72」の具体的な性能に関するデータを発表し、Intelのモバイル向け高性能CPU「Core M」をしのぐ高いパフォーマンスを持つことが明らかになりました。

Cortex-A72 Processor - ARM
http://www.arm.com/ja/products/processors/cortex-a/cortex-a72-processor.php

ARM details its new high-end CPU core, Cortex A72 | Ars Technica
http://arstechnica.com/gadgets/2015/04/23/arm-details-its-new-high-end-cpu-core-cortex-a72/

Cortex-A72は、QualcommのSnapdragon 810やNVIDIAのTegra X1などで採用されている現行ハイエンドモデルCPUコア「Cortex-A57」の後継CPUコアで、「第2世代ARMv8アーキテクチャ」として2016年のリリースが期待されている次世代CPUコアです。


ARMが発表したパフォーマンス比較によると、Cortex-A72はCortex-A57に比べてクロック周波数あたりの実行命令数であるIPC(Instructions Per Cycle)が20%から最大60%も向上しつつも、消費電力を大幅に削減するのに成功しているとのこと。Cortex-A53と組み合わせるbig.Little構成では、Cortex-A57にくらべて40%から60%も消費電力を削減できるとしています。


Cortex-A72ではL2キャッシュの設計変更が加えられており、Cortex-A57が最大2.5GHzだったのに対してCortex-A72では2.7GHzまで対応。コアあたりの性能でも18%から30%の性能アップを実現しています。


2016年にCortex-A72がリリースされれば、スマートフォンの高性能化がさらに進むとみられています。


さらに、ARMはIntelのモバイル向けプロセッサCore M(5Y10C)とのパフォーマンスを比較しており、それによると、Cortex-A72はシングルスレッドあたりの性能ではわずかに劣るものの、マルチスレッドでの性能はCore M(5Y10C)を大きく上回る性能で、メモリ性能も上だとのこと。特に、Core M(5Y10C)が4Wなのに対してCortex-A72は1W未満と、ワットパフォーマンスの高さが際立っています。


Cortex-A72ではスマートフォンやタブレットなどのモバイル端末だけでなく、サーバ用CPUもターゲットになっています。下の図は20スレッドのワークロード時のパフォーマンスを比較するグラフで、20コアのCortex-A72は30W未満にもかかわらず、10コアのIntel「Xeon-E5 2660」の105Wと同等の性能を示しており、圧倒的な省電力性を見せつけています。


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in メモ,   モバイル,   ハードウェア, Posted by darkhorse_log

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