取材

世界一魚を食べる国の魚市場はマグロでいっぱい、モルディブの首都マレを歩き回ってみた


刺身、寿司、づけ、鉄火丼、ネギトロと日本の食事が恋しくなりました。インド洋に浮かぶ島国モルディブの魚市場を眺めていると、はち切れんばかりに丸々と太ったマグロでいっぱい。モルディブの一人あたりの魚消費量は世界一です。

こんにちは、自転車世界一周の周藤卓也@チャリダーマンです。2月末にエジプトのカイロから、復数フライトの一括予約という方法で、モルディブに立ち寄ることができました。首都のマレに1泊のみという弾丸スケジュールでしたが、発見も多くて刺激的な旅でした。特に大量のマグロが取り扱われている魚市場は必見。

◆モルディブについて
サンスクリット語で「島々の花輪」が由来とされるモルディブ。サンゴ礁の島々が輪を結ぶ環礁が、多数集まって一つの国を成しています。インド洋の島国として、逆三角の形したインド南部の西側に位置。東側には同じく島国のスリランカが浮かんでいます。1190もの島々から成り立つ国土は300平方kmと、日本ならば西表島と同じくらいの面積。少ない国土にも関わらず、約34万5000人が暮らしていて、世界でも有数の人口密度の高い国となっています。一人当たり名目GDPは6666USドルと、南アジア最大。海抜の最高が2.4mですから、島が沈みかねないと、地球温暖化への対策が叫ばれています。

通貨はルフィヤ。紙幣には人物の肖像画でもなく、島国に欠かせない船が描かれていました。


公用語はディベヒ語で、表記にはターナ文字と呼ばれる独自文字が使われています。ターナ文字は母音記号が子音の上か下に付くこともあり、文章が全体的に縦長に見えました。


宗教は多くの人がイスラム教を信仰しています。街を歩いたら、玉ねぎのようなドームを被ったモスクの建物が点在。


気候は雨季と乾季がありますが、一年を通して常夏。私が訪れた2月25日・26日は乾季だったので雨も降ることなく、照りつける日差しはこたえましたが、しっかりと観光ができました。


◆マレ島を歩き周る
モルディブの首都マレには朝に到着。空港には荷物預かり所があったので1日5USD(約600円)しますが、折りたたみ自転車を入れた袋を預けます。マレ島のみなら、歩いてでも一周できると判断。荷物が多いので、自転車は組み立てないと身動きが取れず、観光する時間が削られそうでした。空港から中心街のマレ島まではフェリーで移動して、すぐにインターネットで予約していた宿へ。到着すると、午前中にも関わらずチェックインができました。少し休憩した後に、周囲約5kmの島を一周。写真を撮りながら、ぷらぷらと歩いていみます。

限られた土地にビルが立ち並ぶマレ島の市街地。東京ドーム約42個分の島に、約10万人の人々が毎日の生活を営んでいます。


共和国広場(Republic square)がマレ島の中心。


建物が密集する市街の道路は少し狭く、行き交う車やバイクで混雑していました。


小さな島ですので、地元民の交通手段としてバイクが普及しています。


交差点の角に設けられた休憩スペースでひと息。


平坦な島なので、電波塔がビルの屋上に。


限られた土地ですが、野球場のようなレクリエーション施設もちゃんとあります。


野菜市場もみかけたので、中を少し覗いてみました。


ゴーヤに大根。


「パインフルーツ(Pine Fruit)」と呼ばれていた謎のフルーツは、沖縄にも自生するタコノキ属の果実のようです。味見させてもらったのですが、熟していない柿のような甘さと食感でした。


マレ島のすぐ西にあるヴィリンギリ島。こちらにも、人が住んでいます。


モルディブの玄関口となるイブラヒム・ナシル国際空港は、マレ島から北東にすぐのフルレ島に存在。


このため、空港に到達すると、フェリーに乗ってマレ島へ移動しないといけません。


海に囲まれた島だからこそ、移動に欠かせない船が、港にたくさん繋がれていました。


もしこの島に生まれたなら、こんな手漕ぎの小さな船で、大きな海に遊びに出かけたい。


たくさんのコンテナを積んだ大型船も寄港していました。


◆海に囲まれた暮らし
マレ島にはパブリックビーチもあって、地元民の憩いの場となっています。


地元の女性は、イスラム教徒という理由で肌を晒すことなく、着衣のままで海水浴を楽しんでいました。


サーフィンに興じる青年


タコを仕留める青年も。


やけにゴツゴツしている浜辺だなと思って近寄ると……


透き通るほどに白い珊瑚の欠片が落ちていました


◆世界一魚を食べる人たち
老人が防波堤で、缶に糸を取り付けただけの頼りない仕掛けで、釣りをしていました。「こんなので魚が釣れるの?」と疑っていましたが、ひょいっと一匹釣り上げます。丸焼きにして夕食に出しても十分な大きさの魚。世界一魚を食べる国というのは、伊達じゃありません。

こうした「海の恵み」を、モルディブ人の食卓に届けるのが魚市場です。マレ島の魚市場では、たくさんの魚が取引されています。


この魚市場の主役は、なんといってもマグロでしょう。


ラグビーボールに近い大きさのマグロから……


二人がかりで、運ばれる巨大なマグロまで、大きさも様々でした。


ぷくぷくと肥えたマグロを見て思い浮かべるのは、刺身や寿司といった日本食ばかり。


ミサイルのようにも見えるマグロの形。どんな風にしてインド洋を泳いでいたのか、想像を巡らせます。


それにしても、美味しそう。


魚市場の外に置かれた台車には、小さなマグロがぎっしりと。


魚市場ではマグロだけではなく、多種多様な魚が売られていました。


サンマのように細長い魚。でも、明らかに大きなサイズ。


無造作にバケツに突っ込まれたお魚さんたち。


地元の人が購入したマグロは、隣の作業場に持ち込まれ、鮮やかに解体されていました。


慣れた手つきで皮を剥いで、スーッと包丁を通していき、あっという間に3枚に下ろされます。無駄一つない職人たちの動作は、観ていて飽きることがありません。


魚市場の外にある漁港では、漁船から新しい魚が運ばれています。


生け簀から二人がかりで、陸に上げられる巨大な怪魚。


マグロを運搬していた凛々しい顔した漁師さん。


漁港を守る防波堤から海を覗くと、ヒラヒラと漂うお魚さんたちを確認できます。


鮮やかな色をしたお魚さんも遊びにくる様子。


地元の食堂でも、魚料理がメイン。歳を重ねたので、肉より魚が美味しく感じたモルディブでした。


このマグロですが、習慣がないのか、生食できる地元の食堂は見つからず。寿司レストランでもあるのでしょうか?あれだけマグロがあったのに、刺身や寿司に巡り合わなかったのは残念。生のマグロは食べ損なったので、またいつしか遊びに行かないと。

一人でなければ「地上の楽園」とも称されるリゾートアイランドもいいでしょうが、一人でもモルディブを楽しめますよ。1泊2日と短かったですが、今回はこのような感じでモルディブを旅しました。

(文・写真:周藤卓也@チャリダーマン
自転車世界一周取材中 http://shuutak.com
Twitter @shuutak
)

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in 取材,   , Posted by logc_nt

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