サイエンス

NASAが約2億キロ離れた火星探査機のフラッシュメモリを遠隔でフォーマットする予定

By Idaho National Laboratory

NASAが地球から約2億キロメートルはなれた火星で調査活動を続ける無人探査機「オポチュニティ」のフラッシュメモリを遠隔操作でフォーマット(初期化)する予定であることが発表されました。

Memory Reformat Planned for Opportunity Mars Rover - NASA Jet Propulsion Laboratory
http://www.jpl.nasa.gov/news/news.php?release=2014-292

オポチュニティは2004年に火星に着陸した無人探査機で、10年以上経過した現在も探査活動を行う現役バリバリの探査車です。総走行距離が40キロメートルを突破し探査車の地球外走行距離の記録を塗り替えたオポチュニティですが、2014年8月になってからコンピュータの再起動を必要とするトラブルが10回以上も発生していました。復旧作業自体は1日か2日で完了するものの、予定されていた探査活動がままならない状態にあるとNASAは述べています。


オポチュニティのトラブルは搭載されたフラッシュメモリの不具合にあると考えられており、これを解消するためにNASAは遠隔操作によってオポチュニティのフラッシュメモリをフォーマットすることを決定しました。なお、「システムなどの重要なソフトウェアはフォーマットによって影響を受けないセクタに保存されているのでフォーマット作業のリスクは低い」とNASAの火星探査プロジェクトのジョン・カラス氏は述べています。

By Ian

火星探査プロジェクトではオポチュニティに先立って探査機スピリットが火星に送り込まれており、スピリットは5年前に頻発したデータ喪失トラブルの不具合を取り除くためにメモリのフォーマット作業を実行済みですが、オポチュニティについては今回が初めてのメモリフォーマットとなるとのこと。オポチュニティのフォーマット作業は2014年9月初旬に実行される予定です。

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in メモ,   サイエンス, Posted by darkhorse_log

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