サイエンス

ついに伝説の雪男イエティやビッグフットの正体がDNA鑑定で判明

By Joe Penniston

目撃例や伝聞による情報はある一方で、実在が確認されていない生物を未確認動物といい、日本ではツチノコイッシーが話題になったこともあります。未確認動物の目撃情報は世界各地で報告されていて、その中でもヒマラヤ山脈で目撃されたイエティとロッキー山脈で目撃されたことのあるビッグフットのものとされる毛髪試料を、オックスフォード大学人間遺伝学部教授およびスイス州立動物博物館の昆虫学者が率いる研究チームがDNA鑑定したところ、ついに正体が判明しました。

Genetic analysis of hair samples attributed to yeti, bigfoot and other anomalous primates
http://rspb.royalsocietypublishing.org/content/281/1789/20140161

Bigfoot claims stepped on by new hair analysis
http://www.usatoday.com/story/tech/2014/07/01/sasquatch-big-foot-yeti/11410121/

「未確認動物が存在しないとは断言できませんが、未確認動物が存在するいう証拠がないのも事実なのです」と語っていたスイス州立動物博物館の昆虫学者ミシェル・サルトリ氏とオックスフォード大学人間遺伝学部のブライアン・サイクス教授は、ヒマラヤ山脈で目撃情報が相次いで報告されていたイエティが2万数千年前に絶滅したネアンデルタール人ではないか、という説に興味を抱きました。

By Jaroslav A. Polák

実は「存在しないと思われていた生物が本当は存在していた」ということが起こっており、例えば、シーラカンスと呼ばれる魚は恐竜と同時期に絶滅したとされていましたが、1938年に南アフリカで現存種の存在が確認され、多くの研究者に驚きを与えたこともあります。

また、サルトリ氏は以前から、「イエティや他の未確認生物の存在を提唱する人たちが公平な立場で扱われていない」と感じていたこともあり、「では、実際に科学的見地から未確認動物の存在の有無を証明しようではないか」と考え、サイクス教授と協力して研究チームを立ち上げ、2012年に世界中の博物館やUMAハンターたちから「異例な霊長類」のものとされる、遺伝子配列解析が可能な毛髪試料を入手し、DNA鑑定を行いました。

DNA鑑定の結果、イエティやビッグフットなどのものとされていた30件の毛髪試料は熊や馬、ヤマアラシのものであり、新種の霊長類のものは1つも確認されませんでした。しかしながら、ヒマラヤ山脈で発見されたイエティのものとされる毛髪試料のDNAは、2004年に発見された10万年前のホッキョクグマの骨の遺伝情報と一致。研究チームの1人は「提供されたイエティの体毛はクマの新種か、ホッキョクグマとクマの交配種のものである可能性があります」と発言しましたが、新種の霊長類のものではありませんでした。

By Tambako The Jaguar

また研究では、ビッグフットのものとされる毛髪試料30件のうち6件がアメリカクロクマであることも判明。他の毛髪試料についても、アライグマや牛、クマ、ヤマアラシの毛髪であることが判明しています。アメリカクロクマと判明した毛髪試料のうち1件は、アメリカ人のハンターがビッグフットを仕留めた時に入手したサンプルとされていました。

ビッグフットとのものとされていた毛髪試料を提供した個人収集家のデレック・ランドルスさんは、ビッグフットを二度目撃したと主張する人物で、「鑑定結果には失望しましたが、私はまだ提供できるサンプルを所持しているので諦めていません」と発言しています。

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in サイエンス,   生き物, Posted by darkhorse_log

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