Googleのリアルタイム3Dモデリング「Project Tango」のタブレットが来月に製造開始予定
Googleが開発する3Dセンシングスマートフォン「Tango」は、外界の様子をリアルタイムで3Dスキャンできる先進技術を搭載しており、さまざまな分野への応用が期待される注目のハードウェアです。そんなTangoスマートフォンの技術が組み込まれたタブレット端末が来月にも登場する見込みであることが明らかになりました。
Google Developing Tablet With Advanced Vision Capabilities - WSJ.com
http://online.wsj.com/news/articles/SB10001424052702303749904579578833557306544
Report claims Google working on "Project Tango" 3D mapping tablet - Neowin
http://www.neowin.net/news/report-claims-google-working-on-project-tango-3d-mapping-tablet
GoogleはTango開発プロジェクト「Project Tango」において、Tangoスマートフォンを宇宙空間に持ち込む実験をNASAと共同で行うなど、Tangoの技術をさまざまな分野で応用・活用していく姿勢を見せています。
Googleの3Dスキャンがリアルタイムにできるスマホ「Tango」がNASAと宇宙へ - GIGAZINE
そんな中、ウォールストリートジャーナルは、GoogleがTango技術を搭載したタブレット端末を開発中で、2014年6月にも開発者向け試作機4000台の製造を開始する見込みであると報じました。
「Tangoタブレット」は7インチサイズのタブレット端末で、撮影用・モーショントラッキング用の2つのリアカメラと赤外線奥行きセンサーを搭載しており撮影する立体物や周囲の環境をリアルタイムで3Dモデル化できるのはTangoスマートフォンと同様。Googleは、現地時間2014年6月25日・26日に開発者向け会議「Google I/O 2014」を開催するため、この中でTangoタブレットについて何らかの発表が行われるかもしれません。
Tangoスマートフォンは宇宙へ進出する以外にも、ペンシルバニア大学の研究チームがドローンに搭載することで、外界の様子をリアルタイムに検知して一定の位置に静止し続けることに成功するなど、活用の例が次々に公開されています。
Autonomous Quadrotor Flight Based On Google's Project Tango - YouTube
スマートフォンの性能をタブレット端末で実現する場合、スペースに余裕が生じることから技術的な障害が少ないことは明らかです。このためGoogleがあえてTango機能を搭載したタブレットを新たに開発した意図を勘ぐるならば、ディスプレイが拡大することによる視認性の良さを利用して、新しいVRゲームや車載用端末への活用などが考えられます。
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スマートフォンではなくタブレット端末ならではのTango機能の活用方法についての詳細は今のところ不明ですが、近々、Googleの意図が明らかにされることは確実です。
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