TwitterやInstagramにアップされた写真から撮影場所を特定する方法
By Rafael Anderson Gonzales Mendoza
Twitter・Facebook・Instagramといったサービス上には旅行に行った際の思い出や、出張で訪れた珍しい場所の写真がたくさんアップされまくっています。こういった写真に写っている情報とネット上のさまざまなサービスを駆使すれば、意外と簡単に写真が撮られた場所を特定することができることを Alejandro Hdezさんが明かしています。
IOActive Labs Research: Glass Reflections in Pictures + OSINT = More Accurate Location
http://blog.ioactive.com/2014/05/glass-reflections-in-pictures-osint.html
旅行や出張などでどこか遠くへお出掛けした際に、写真をパシャリと撮ってTwitterやFacebookなどにアップしたことのある人は多いかと思います。しかし、そういった写真に写り込んだ「モノ」からはさまざまな位置情報を得ることが可能で、ブログをポストしたHdezさんによると、さまざまなネットサービスと写真に写り込んだ情報を元に、写真をアップした人がどこで写真を撮ったのかを明らかにすることも可能とのこと。
写真から撮影場所を特定するために使用するのは主に以下のようなサービス。
・Google Earth
・Google マップ
・EMPORIS
・SkyscraperPage.com
・Foursquare
・トリップアドバイザー
・ホテルのウェブサイト
・Google
具体的には以下のような手順を踏んでいきます。
◆1:ガラスに反射しているものからホテルを特定
Twitterに投稿された写真が撮影された場所を特定してみます。
例えばTwitter上にアップされていた以下の写真、これはPentatonixのボーカルのひとりであるScott HoyingさんがTwitter上にアップしていたものです。
写真がアップされた前後のツイートを見てみると、以下のように「Miami(マイアミ)」という地名をつぶやいていました。
窓に映る夜景の写真だけで「マイアミのどこで写真が撮影されたか」を正確に探り当てるのは難しいもの。Google EarthやGoogleマップでマイアミの町を眺めてみてもあまりに広すぎて場所を特定することは不可能です。
情報が少な過ぎる場合は撮影者に近しい人を調べるのが良いようで、HdezさんはHoyingさんが所属するPentatonixについて調べ始めます。
Hoyingさんと同じバンドに所属するメンバーのTwitterやInstagramを検索すると、メンバーのひとりがHoyingさんと同じホテルらしき場所から写真をアップしていました。
この写真を元に同じような風景をGoogle Earthで探し当てるのはとても簡単だった、とのこと。
Google Earthで同じ風景を見つけ出したなら、地図上のどの辺りにあるホテルに宿泊していたのかはすぐに分かります。このケースの場合は赤丸辺りから写真を撮影したことが分かりました。しかし、このエリアには3つのホテルがあり、この中のどのホテルから写真が撮影されたのかはまだ不明。
なので今度は元の写真に戻り、写真に写り込んでいるあらゆるものからさらに細かい情報を探してみることに。この写真からは「足下のベッドカバーがどのようなものか」と、窓ガラスに反射している様子から「壁には絵もしくは鏡のようなものがかかっている」ことが分かります。さらに、天井付近に何かが写っており、これが2枚のガラスに写っていることから「2枚のガラスは平行に並んでいるわけではなく少し角度がついている」ことも分かります。
これらの情報を頭にとどめ、宿泊していたと思われるホテル3つの画像を検索します。ホテルの室内写真はホテルのホームページやFoursquare・トリップアドバイザーなどのサイトで多く見つかるようです。
とにかくたくさんの画像を見まくっていると、ガラスが平行に並んでいない部屋を発見。
違う角度からの写真を見てみると、ベッドカバーと壁にかかっていた絵も確認できます。
さらに部屋全体を写した写真を見てみると、天井付近にある何か(警報器?)も見つかりました。
こういった手順をたどれば写真を撮影した人物が一体全体「どこに宿泊していたのか」ということまで分かってしまうわけです。
なお、PentatonixのHoyingさんが宿泊していたのはEpic HotelのWater Viewスイートという部屋でした。
◆2:ホテルの何階に泊まっているかまで推測
次はHdezさんの友人がポストした「バンクーバーで開催されるXXXX2014会議でスピーチする準備ができたわ!」というコメントと、一緒にアップされた写真から友人が宿泊したホテルを特定してみるようです。最も簡単な方法は「XXXX2014会議」の参加者が宿泊するホテルを調べることですが、会議がとても小さな規模のものであっても居場所を特定することは可能なので、今回は別の方法で場所を突きとめたようです。
まず判明しているのは「写真が撮影された場所がバンクーバーであること」と、写真が撮影された場所には「四角いランプがある」ということ。
なので、まずは写真の右手に写っている建物をGoogleマップとGoogle Earthを駆使して探します。これは比較的簡単に「Pan Pacific Hotel Vancouver」という建物であったことが判明。
EMPORISに「Vancouver」と入力して同じ形の建物を探しても見つけ出すことは可能とのこと。このホテルは「Convention Centre」の東側にあります。
ホテルの大体の位置が分かったところでSkyscraperPage.comというツールを使用。Convention Centreの全景が見られる位置にある建物は赤枠部分にある2つだけで、この建物の詳細な情報を見てみることに。
SkyscraperPage.comによると、撮影場所と思われる2つの建物のうちひとつは商業ビル。
もうひとつは宿泊施設とのこと。どうやらこちらのホテルにHdezさんの友人は宿泊していた模様。
なのでこのホテルのウェブサイトに飛び、部屋の写真を手当たり次第に見まくります。
ホテルがアップしてる写真の中から、Hdezさんの友人がアップした写真と同じような角度からConvention Centreを撮影した写真を発見。
他の写真も見てみると、ガラスに反射していた四角いランプも見つかりました。
写真に写っている情報から、Hdezさんの友人はVancouver Hotelの「Deluxe Room」に宿泊していたことまで推測できました。ここからさらに部屋情報などを加味して友人が白枠辺り(17階~20階辺りにある部屋)に宿泊していた、とHdezさんは推測。
大体の検討がついたところで本人にメールで確認してみたところ、実際には19階の部屋に宿泊していたそうです。
日本にも驚異のリサーチ力を持ったネットユーザー層がいますが、こちらもSNSにアップされた写真や書き込みを元に探索がスタートするようなので、案外近しい方法でリサーチは行われているのかもしれません。
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