駅弁のあらゆるランキングに必ず入る「いかめし」「ますのすし」を食べてみた
電車で長距離移動するときの楽しみの1つが駅弁。全国各地にいろいろな駅弁があり、デパートの催事場で人気の駅弁を集めた大会が開催されることもあるほど。そんな駅弁の中で、人気ランキングを作ると必ず上位に入ってくるのが北海道・森駅の「いかめし」と富山県・富山駅の「ますのすし」。これらは現地に行かなくても東京駅でカンタンに購入可能なので、買ってきて食べてみました。
いかめし阿部商店
http://www.ikameshi.co.jp/
ますのすし本舗 源
http://www.minamoto.co.jp/
各地の駅弁が購入可能なのは東京駅の中にある「駅弁屋祭」。
全国170種類以上の駅弁がそろえられており……
駅弁だけで12個もエリアがあります。
駅弁屋祭で作っている駅弁も置かれています。
一目で駅弁の中身が分かるように、一部の商品のサンプルが飾られていました。
ますのすしのサンプルも飾られていました。
ゴールデンウィーク中の平日とあってか店内はなかなかのにぎわい。
店内には海鮮駅弁や……
肉を使った駅弁のコーナー
東京駅定番の弁当のコーナーなど、おいしそうな駅弁がいっぱい。
店頭でいかめしと……
お店の奥にある冷蔵のお弁当のコーナーに……
ますのすしを発見。
レジには多くの人が並んでいました。
買った2つの駅弁は、少しレトロな雰囲気のパッケージ。
いかめし(税込580円)を作る阿部商店は明治36年創業の歴史あるお店で、パッケージのデザインは長らくこれが使用されています。
今は類似商品もいろいろと出ているためか、「元祖 森名物」の文字入り。
原材料はいか・うるち米・もち米・醤油・砂糖・ph調整剤。
開封すると、2個いかめしが入っています。
いかの大きさはiPhoneなどよりも少し小さいくらいの大きさ。
いかの中に米が詰められており、ようじで封がされています。
かじってみると中からお米が出てきます。いかはかみ応えのある食感、もち米はモチモチとした食感が楽しめる作り。味付けは砂糖としょうゆのみで非常にシンプルですが、甘味や塩分がビシッと効き過ぎることはなく、しっかりといかの旨味が感じられる作りになっています。
いかにはタレがほどよく染みこんでおり、骨もないので食べやすい作りで、お酒のアテにも良さそう。端までしっかりと米がつまっています。
いかの旨味がご飯に染みこんでいます。ボリュームはあまり多くはないものの、催事場で何年も連続して売り上げ1位を取るだけのさすがのクオリティです。
ますのすし(税込1300円)は、中川一政が描いた絵をパッケージに使用。
裏面はこんな感じ。ますとりの絵が描かれています。
ますのすしは1717年に開発され、当時徳川吉宗のお気に入りで、江戸にも届けられていたようです。
20度前後の保管が好ましいとのこと。
原材料はご飯・ます(サケ類)・食酢・食塩・トレハロース。
紙の箱を開封すると、竹でできた箱と箸などが出てきました。
ますのすしが入る容器自体は、あまり厚みがありませんでした。
箱を開封すると、笹でますのすしが包まれています。
笹の葉っぱには、脂などが付いていました。
全部開くとこんな感じ。笹と酢の香りが漂います。
ますはほんのりピンク色で、酢の香りがします。
ますの下にはごはんがたっぷり。押し寿司なので、ごはんはかなり潰れています。
今回食べる前に見忘れてしまいましたが、すしを切って食べるのが正しい食べ方とのこと。
今回はますのすし店長オススメの食べ方を実践してみます。ますのすしを裏返し……
木の容器を取ります。
付属のプラスチックのナイフを使い、ますのすしを包んである笹ごとカットします。
ますのすしを8等分にすると笹の香りが広がりました。
カットしたますのすしはこんな感じ。横から見ると潰れているのが良く分かります。
意外に酸味は強くなく、ますの旨味・甘味などがキレイに調和し、軽く発酵したようなシンプルながら深い味わい。ごはんとますの味がうまく1つにまとまっており、笹を切ったせいかより笹の香りがよく感じられました。
酢の味が染みこんだますは、食べる機会が多いものではありませんが、とても良く合っています。ごはんが冷たいものの、これはこれでアリ。酢が嫌いな人も1回は試す価値がありそうです。葉のおかげで独特の香りが寿司に付き、一定期間の保存が効くようになっています。コンビニのお弁当は添加物に頼ることが多いものの、伝統的な作り方にはそれだけの意味があるのだと実感します。
食べ終わるとこんな感じ。ますのすしの箱は、自宅でますずしを作る際に利用できるので、気に入った人はますずし作りにチャレンジしてもいいかも。高価な食材を使わずに税込み1300円という値段は高く感じるものの、似た味わいがないのでハマる人はハマりそうです
いずれの商品も東京駅の駅弁屋祭で購入可能。どちらも取り扱っているお店の数は決して多くはありませんが、催事場や現地で一度は食べてみても良さそうです。
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