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スマートフォン特許戦争終結への一歩か、EUがモトローラに訴訟取り下げの警告

By opensource.com

特許の一部の権利を主張してライセンス使用料を求める行為は「パテント・トロール(特許ゴロ)」と呼ばれますが、スマートフォン市場はAppleとサムスンの特許戦争に代表されるように、大企業がライバル企業に対して特許使用料を求めたり販売の差し止めを迫ったりするなど、泥沼状態が続いています。この事態を重く見たEUは、スマートフォンのトップメーカーであるモトローラとサムスンに、利益のためにライバルに対する過剰な特許訴訟を起こすことをやめるように厳しい警告を出しました。

Motorola Mobility Escapes EU Fine in Patent Dispute - WSJ.com
http://online.wsj.com/article/BT-CO-20140429-705176.html


European Union moves to end smartphone patent wars | Reuters
http://in.reuters.com/article/2014/04/29/us-eu-competition-motorola-idINBREA3S09220140429

モトローラはAppleに対して、GSM方式の一部の技術GPRSに関する特許を侵害しているとして、ドイツで販売されているApple製品の販売差し止めを求める裁判を起こしています。

これに対してEU反トラスト法執行機関のホアキン・アルムニア氏は、「このようなスマートフォン特許戦争は消費者の犠牲の上に行われるべきではない」として、モトローラに差し止め命令を乱用した過剰な訴訟は取り下げるように厳しく警告。Appleとの特許に関する問題は、法廷ではなく交渉テーブルで12か月以内に解決するように命令を下しました。EUの定める反トラスト法に違反している場合、EUはグローバル年間収益の10%まで罰金を科すことができますが、今回の決定でモトローラに対する罰金は発生しないとのこと。

By European Parliament

また、EUはサムスンが「5年間ヨーロッパで特許に関する禁止命令をどこにも求めない」と約束していることを発表しています。Apple・サムスン・モトローラ・Google・ノキア・マイクロソフトなどにとって、EUは特許戦争のキーになる戦場です。小さな企業は実質的に市場に参入することもままならない状態になっていましたが、モトローラ・サムスンというスマートフォンのトップメーカー2社に警告を出すことで、EUが激化を続けるスマートフォン市場の特許戦争の終結に乗り出したものと見られています。

By Giampaolo Squarcina

なお、発明を保護するはずの現行の特許制度ですが、テクノロジー関連の特許に対しては足の引っ張り合いを生んでいるため、特許制度自体の見直しを求める取り組みも行われています。直接製品を使うにはあまりなじみのない特許権ですが、特許戦争の問題が解決されることは製品価格にもつながっているため、消費者としても放っておけない問題です。

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in モバイル,   ソフトウェア,   メモ, Posted by darkhorse_log