Appleの特許使用料は「デバイス1台につき約180円が妥当」専門家が法廷で証言

By Siddartha Thota

Appleはサムスンに対して5つの特許を侵害しているとして、サムスンのデバイス1台あたり40ドル(約4105円)の特許使用料を要求しており、両社が法廷で争っているところですが、金融・経済の専門家がサムスンの証人として出廷し、「Appleの特許使用料の計算は間違っている」と証言しました。

Samsung's damages expert calls Apple's patents ‘negligible' in value | The Verge
http://www.theverge.com/2014/4/21/5636372/samsungs-damages-expert-says-apples-patents-are-nearly-worthless

Appleが「タップ機能」「統合検索機能」「データ同期機能」「スライドtoアンロック機能」「オートコンプリート機能」の5つの特許に関する特許使用料として、サムスンのスマートフォンおよびタブレットの販売台数1台につき40ドル(約4100円)の支払いをサムスンに対して要求している訴訟において、2014年4月21日(現地時間)にイェール大学金融・経済学部の教授ジュディス・シェヴァリエ氏が法廷に証人として出廷しました。

シュヴァリエ氏は、「両社の合理的な特許料収益としてサムスンのデバイス1台につき1.75ドル(約179円)が妥当である」と、Appleが要求する40ドル(約4105円)よりはるかに低い金額を証言。シュヴァリエ氏の独自研究による統計分析と、製品に対する66の専門的なレビューおよび、The Vergeなどを含む主要な22のIT系ニュースサイトのレビューから割り出された金額であるとのこと。

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これらの調査結果によると、Appleの主張する5つの特許が占める製品中の割合は1.07％程度であると言及。特に大きな割合を占める「統合検索機能」、「スライドtoアンロック機能」という2つの特許に関しても、「スクリーンのクオリティや処理速度に関するその他の重要な機能に比べて、これらの特許が製品の中で作り出す機能は、取るに足らないほどの価値です」と述べました。シュヴァリエ氏の見積もりではサムスンが支払うべき金額は3840万ドル(約39億4100万円)。Appleが仮定している21億9100万ドル(約2249億円)からかけ離れた金額が証言されたことで、来週に行われる陪審員審査にも少なからず影響が出ると見られています。

一方でAppleに対する防衛弁論を終えたサムスンですが、「ビデオのキャプチャ・圧縮・送信」「フォトギャラリー」に関する2つの特許を侵害しているとして、Appleに対して使用料を求める訴訟を準備しているとのことです。