骨折の癒合期間を最大約40%短縮してくれるギプス「Osteoid」
骨折した際に患部を動かないよう固定するために用いられるのがギプスですが、見た目も機能も既存のギプスから進化しまくっているのが「Osteoid」です。
Osteoid Medical cast, attachable bone stimulator
https://competition.adesignaward.com/design.php?ID=34151
3D-printed cast concept uses ultrasound to heal broken bones | The Verge
http://www.theverge.com/2014/4/18/5628818/3d-printed-cast-concept-uses-ultrasound-to-heal-broken-bones
世界最大級のデザインコンペティション・A' Design Awardの3Dプリントの型・製品賞を受賞したのが「Osteoid」というギプスです。
製作者はDeniz Karasahinさん率いるデザインチームで、Osteoidはオーダーメイドで作成することで、形状・重量・カラーを患者ごとにパーソナライズすることが可能になる、とのこと。
Osteoidは近未来的なデザインだけでなく、低出力超音波パルス(LIPUS)発生装置を取り付けることで骨折などの癒合を早めることができる、という機能面も高く評価されています。
LIPUS療法は「骨折」や「軟骨損傷」を治療するために使用される治療法で、Osteoidはボコボコに空いた穴部分にこのLIPUS発生装置を取り付けることで、これまで難しかったギプスをつけたままの骨折治療なども可能にしたというわけ。Osteoidは1日20分の使用で、骨折の癒合期間を最大38%短縮、非癒合性の骨折の治癒率を80%増加させることが可能になるとのこと。
ギプス自体はビクトリア大学を卒業したJake Evill氏が作成した「Cortex」というギプスに着想を得て作成されたもので、通常のものよりも軽量かつ通気性がよく、蒸れたり臭ったりはしないそうです。
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