ハードウェア

ルンバを製造・販売するiRobot社の次なる家庭向けロボットの計画とは?

By Justin Dolske

ロボット掃除機のルンバはここ数年で急速に普及し、日本では10年間で約60万台・全世界で1000万台以上売れている大ヒット商品ですが、ルンバを製造販売するiRobot社はさらなる未来を見据えて、家事を行うロボットの製作を計画しており、同社のCTO(最高技術責任者)パオロ・パージャニアン氏がMIT Technology Reviewに展望を語っています。

iRobot’s CTO Paolo Pirjanian Says Future Robots Will Do More Than Just Vacuum Your Floor | MIT Technology Review
http://www.technologyreview.com/news/526596/three-questions-for-irobots-cto-paolo-pirjanian/

The maker of Roomba says its robots may someday recognize everything in your house | The Verge
http://www.theverge.com/2014/4/15/5618036/roomba-maker-says-robots-will-recognize-everything-in-your-house

パージャニアン氏は「消費者調査では、家事の中で最も時間を要するのが洗濯であるとの調査結果が出ているので、洗濯を行うロボットの開発は私たちの優先事項の1つですが、開発には時間を要する」と述べています。同社は現在、周囲の環境を認識し作動する様々な家事ロボットの開発を進めており、そういった家事の手伝いを行うロボットに、携帯電話のカメラの中に搭載されているような慣性センサーを内蔵したカメラを搭載する予定。ロボットは慣性センサーを使って家の状況を認識し、自ら計画を立てて家事作業を行なうことが可能になるそうです。

By Rain Rabbit

そういった周囲の環境を認識するカメラが実用化されれば、ロボットは部屋の中にあるドアや椅子の脚の位置まで把握することが可能で、家事を計画して作業を実行するという複雑な動作をできるようになります。さらには、人間とロボットがコミュニケーションできるシステムの構築も計画されていて、「部屋にとどまってほしい」「火曜日にキッチンを掃除してほしい」「本を見つけてこい」といった命令を、ロボットが理解し実行することが可能になるとのこと。

By Chris Devers

家の中の物体を正しく認識するセンサーを搭載したロボットの開発は、困難かつお金のかかる挑戦であり、パージャニアン氏は「家事を手伝うロボットの実用化には、クラウドに大量のデータを保存しておき、ロボットがそのデータを使用して家事作業を学習できるようになります」と述べています。パージャニアン氏によると、ロボットがカップを握る際には、ある程度しっかりと握らなければならないものの、ロボットの握る力が強すぎれば、カップは壊れてしまうので、そういった事柄を学習するためにクラウドは重要であるとのこと。

By Alan

また、同社は庭・窓・お風呂など、床のように平面ではない部分を掃除するロボットの研究も進めているとのこと。iRobot社による家事ロボットの開発が本当にうまくいくのかどうか、今後の展開に注目です。

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in メモ,   ハードウェア,   サイエンス, Posted by darkhorse_log

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