幸せな人生をおくるためのガイド
By Armando G Alonso
誰しも人生を満喫したいものですが、ささいなことで友達とケンカしてしまったり、仕事がうまくいかなくてむしゃくしゃしたりと、「うまくいかない時期」が誰にでもあるもの。そんな苦労がつきものな人生を「幸せに」おくるためのコツがまとめられた本が「A Short Guide to a Happy Life」です。著者は1992年にピューリッツァー賞の論説部門を受賞したAnna Quindlenさんで、彼女の本の中からBrain Pickingsがいくつかの文章をピックアップし、幸せな人生をおくるためのアドバイスとしています。
A Short Guide to a Happy Life: Anna Quindlen on Work, Joy, and How to Live Rather Than Exist | Brain Pickings
http://www.brainpickings.org/index.php/2014/03/11/a-short-guide-to-a-happy-life-anna-quindlen/
2000年、ヴィラノバ大学はピューリッツァー賞受賞者であり、ジャーナリスト兼「New York Times」のコラムニストを務めるAnnaさんに、大学で卒業スピーチをして欲しいと依頼しました。その後、Annaさんが卒業スピーチを行うと発表されると、保守派の学生たちは彼女の自由主義的な考え方を批判しました。彼女のスピーチを嫌う生徒たちの運動がとても大きくなってしまい、ついに彼女のもとにきたスピーチの依頼はキャンセルされてしまいます。
写真の女性がAnna Quindlenさん。
By Angela Radulescu
しかし、学校内にはAnnaさんのスピーチを楽しみにしていた在学生も複数おり、彼らはとても落胆したそうです。そんな中、Annaさんはスピーチを楽しみにしていてくれた在学生のひとりにスピーチ原稿をメールで送ります。そして数年後、ソーシャルネットワーク上にこのスピーチの原文がアップされ、あっという間にウェブ上に広まり、さらにスピーチ原稿が彼女の著書「A Short Guide to a Happy Life」にも載せられることになったそうです。
Annaさんは博士号どころか修士号すら取得していません。彼女は「私は論理学者ではありませんし、ましてや哲学者や何か特別な分野のエキスパートでもありません。さらに経済だとか宇宙だとか学術的なことを壮大に語る学芸員のようなこともできません」と記すと同時に、「私は小説家です。私の仕事は人間性です。実生活が私の知っている全てです」とも述べ、自身のこれまでの実体験に基づいた人生におけるアドバイスを記しています。
彼女は「人生と仕事とを混同しないでください」と言います。これはつまり、仕事は人生の一部であってすべてではない、ということを意味しており、この言葉こそが彼女が他の人々にかけるべき唯一の言葉でもある、とのこと。
By Mikkel Rønne
人は仕事を探す際、生活していくための手段として仕事を探すことがほとんどです。しかし、Annaさんは「あなたは自分の人生をコントロールできる唯一の人間なのです」と記し、安易な選択や流れに任せた主体性を持たない行動に対する警告を発しています。
また、Annaさんは著書の中で「あなたが仕事のすべてをひとりでこなす限り、『一流』には成り得ません」とも記し、周囲と協調することの大切さを訴えています。
By Sakurako Kitsa
「本当の人生というのは、仕事に大忙しであるとか、多くの給料を得ているだとか、大きな家に住んでいるだとか、そういったことではない」というのはAnnaさんの言葉。もしも動脈がんであると知らされた場合、それでも仕事や財産のことを心配することができるでしょうか、と彼女は問いかけます。
本当の人生をおくるには、自然の香りをかいだり、風を感じたり、空を眺めて鳥の動きを観察したり、赤ん坊が顔をしかめる瞬間に注意したりと、自然を感じ、自分の周りの出来事により関心を示す必要があるとのこと。そして電話を切り、静かに自分の存在を体感し、好きな人を見つけ、誰かに愛してもらう必要があります。この「愛」というものは人生における「余暇」ではなく、やるべき「仕事」である、ということも覚えておくべきこと。
By Yamanaka Tamaki
さらに、Annaさんは寛大に日々をおくることも薦めています。自然を眺め、人生は素晴らしいものであると実感しながら日々を過ごすのです。そこにビジネスを持ち込むスキはありません。自分が「周りに広めたい」と感じた「良いもの」に関心を持ち、バーでビールを飲むのに使っていたお金はチャリティーに回してください。そしてうまくいかないことがあってもそれを受け入れてください、とのこと。
By Fernando Garcia
しかし、大抵の場合人間はすぐに命がいかに素晴らしいものであるかを忘れてしまうものです。命は、暗く沈んだ長い沈黙の中で生じる小さな輝きによってできているようなものだとAnnaさんは言います。人生は本当に大変なもので、人生の輝ける瞬間へは自力でたどり着かねばならず、そのためには自分自身に愛や命の尊さを教えてあげる必要もあるとのこと。
そして自分が幸福であることを理解し、自分が末期がんにかかっているかのように考えてみるのも良い方法とのことです。こうすることで、楽しく情熱にあふれた人生がおくれるようになるはず、とAnnaさんは記しています。
By zio Hack
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