カメラの原型「カメラ・オブスクラ」を現代に復活させレトロで独特な雰囲気の写真&ムービー撮影ができる「The Camera Obscura」
「暗い部屋」という意味を持つカメラ・オブスクラはカメラの由来にもなった装置で、画家が穴の開いた箱の中に入り、壁に映った像を紙の上に描き移して下絵を作るためのものですが、そのカメラ・オブスクラを写真撮影やムービー撮影に対応したハイクオリティなアイテムとして復活させたのが「The Camera Obscura」です。
The Camera Obscura! Reviving the Old Masters' Secret Tool by Les Cookson & Ken Higginson — Kickstarter
https://www.kickstarter.com/projects/691502238/the-camera-obscura-reviving-the-old-masters-secret
Camera Obscuraの使い方や実際に撮影される写真は以下のムービーから確認可能。
これが現代版の「Camera Obscura」。大体15.3cmの立方体で、重さは0.936kg。
レンズの直径は38mmで、スタンダードレンズの場合、被写体と3フィート(約0.9m)以上離れる必要があります。
スクリーンの大きさは12.7cm×12.7cmで、素材はすりガラス。ここにトレーシングペーパーを置けば素描が可能というわけです。
そもそも、カメラ・オブスクラは画家が素描をする時に利用されたものですが、それを現代風にアレンジしたハイクオリティ・カメラ・オブスクラが「Camera Obscura」
レトロな雰囲気は残しつつ、素描だけではなく、写真やムービー撮影にも使えるようになっています。
こちらがCamera Obscuraを作ったアーティストで発明家のLes Cooksonさん。
Camera Obscuraはメイプル材とクルミ材のいずれかを選択して、機械ではなく手で組み立てるもの。あり継ぎという方法が用いられるため、見た目の美しさはもちろんのこと、丈夫さも兼ね備えています。
また、三脚穴を備えているだけではなく、専用のカメラマウントも用意されているので、以下のような感じでカメラとCamera Obscuraを三脚にセットすることで、写真撮影やムービーの撮影も可能。
実際に撮影された写真は以下。
少年や……
風景など。像は全て上下逆さまに写ります。
また、以下のムービーのチェロを弾くシーンはCamera Obscuraを使って撮影されたもの。ムービーを撮影しても独特の雰囲気が出ることがよく分かります。
Tina Guo music video - Apres Un Reve - YouTube
撮影を行わなくとも、オプションの焦点布を使えば、余計な光を遮断して目の前の様子をまるで古い映画を見ているかのように楽しめます。さらに、オプションとしてより近くのものを撮影できるレンズを付けることも可能です。
Camera Obscuraを持ってうろうろしても楽しそう。
独特の写真や映像を撮影可能なCamera Obscuraは現在クラウドファンディングプラットフォームのKickstarterで出資を募っている最中で、目標額3000ドル(約30万円)のところ、すでに2万ドル(約200万円)以上を集めています。
レゴブロックのように自分で組み立てるCamera Obscuraのベーシック・キットはメイプル材が59ドル(約6000円)、クルミ材が69ドル(約7000円)の出資でゲット可能で、すでに組み立てられているものはメイプル材・クルミ材のいずれも89ドル(約9000円)、オプションで焦点布やクローズアップレンズ・予備用のスクリーンなどをつけたキットは95ドル(約9700円)でゲットできるなど、出資額によってもらえる内容が変化していきます。なお、アメリカ国外に発送される場合は送料として別途14ドル(約1400円)~15ドル(約1500円)が必要なので注意。
締め切りは日本時間で2014年3月7日の7時5分となっています。
The Camera Obscura! Reviving the Old Masters' Secret Tool by Les Cookson & Ken Higginson — Kickstarter
https://www.kickstarter.com/projects/691502238/the-camera-obscura-reviving-the-old-masters-secret
・関連記事
写真撮影後にピント合わせができるカメラ「Lytro」でいろいろ撮影してみた - GIGAZINE
30秒ごとに自動的に撮影を行って日常を記録してくれるライフログカメラ「Narrative Clip」を使ってみました - GIGAZINE
被写体と撮影者を同時に撮影できる両面カメラ搭載の「PowerShot N100」 - GIGAZINE
輝く金色のボディーがアンティークな雰囲気で、特殊なボケを演出するレンズ「Lomography×Zenit New Petzval Art Lens」 - GIGAZINE
自分でデジカメを組み立ててパノラマ・3D撮影もできる「Bigshotカメラ」組立&撮影レビュー - GIGAZINE
周囲360度を捉える全天球カメラ「RICOH THETA」を使ってみました - GIGAZINE
ソーラーパネル・手動・USBの3つの方法で充電できる自給自足系のデジカメ「SUN & CLOUD」を使ってみました - GIGAZINE
・関連コンテンツ