Googleなどの社員送迎バスに反対するデモが頻発、バス停の利用料徴収へ
By bradleypjohnson
数多くのIT企業が集まるサンフランシスコ・シリコンバレーでは、GoogleやApple、Facebookなどといった企業が従業員を送迎するためのシャトルバスを運行しています。しかし、急激なIT企業の流入によって、サンフランシスコでは物価や土地の値段が高騰。地元住人からはデモが起きており、2013年12月にはGoogleのシャトルバスのガラスが割られる事件も発生しています。シリコンバレーにおけるシャトルバスの運用が問題となっていますが、SFMTA(サンフランシスコ市交通局)は、Googleなどのシャトルバスに対して市内のバス停利用を有料にする試験的プログラムの実施を決定しています。
(PDFファイル)Press Release--Mayor Lee and SFMTA Announce Agreement with Commuter Shuttle Providers to Benefit Muni and Overall Transportation Network 01.06.14.pdf
http://sfmta.com/sites/default/files/pressreleases/Press%20Release--Mayor%20Lee%20and%20SFMTA%20Announce%20Agreement%20with%20Commuter%20Shuttle%20Providers%20to%20Benefit%20Muni%20and%20Overall%20Transportation%20Network%2001.06.14.pdf
Latest perk on Google buses: security guards | Reuters
http://www.reuters.com/article/2014/01/16/techbuses-security-idUSL2N0KP28Y20140116
Googleは以前から社員への福利厚生の充実を目指しています。シャトルバスにはWi-Fiが完備され、遠方から車で通勤する社員が減ることで二酸化炭素排出量を削減でき、1日に約4500人以上が利用するほど社員から好評を得ています。また、無料シャトルバスのほかにも従業員用無料フェリーの運航を試験的に開始しています。
GoogleをはじめとするIT企業がシャトルバスの運行を開始したことで、大量の従業員がサンフランシスコに住むことができるようになり、急激な人口の増加に伴って物価や土地の値段が高騰。市民からはシャトルバスの走行を妨害するデモが相次いでおり、Googleはバス停に警備員を配置するなどの対策に追われています。
By cjmartin
これを受けてSFMTA(サンフランシスコ市交通局)では、GoogleやApple、Facebookなどのシャトルバスが市内200カ所のバス停留所に停車する度に1ドル(約102円)を徴収する試験的プログラムをスタートすることを発表。プログラムは2014年7月から18か月間にわたって実施され、総額約150万ドル(約1億5300万円)の利用料が集まる見通しですが、SFMTAでは全額をプログラムの運用費などに充てるとのこと。
サンフランシスコ市が料金の徴収を引き替えに正式にバス停の利用を許可することで住民の反発を抑え、シャトルバスが原因の一つになっていた交通渋滞の緩和も期待されていますが、市民からは「テクノロジー産業が公共交通機関を私有化している」「1ドル(約102円)ではなく公共のバスと同額を徴収するべき」といった声も挙がっています。
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