シリコンバレーにあるアメリカ最大のホームレスキャンプ「ジャングル」の実態
アメリカ西海岸のシリコンバレーは世界の名だたるIT企業が集結する一大拠点であり、技術者のあこがれの地として有名です。しかし、シリコンバレーの中心にある「ジャングル」と呼ばれる地域には、シリコンバレーという輝かしい光が生み出す「影」を見ることができます。
'THE JUNGLE': Largest Homeless Camp In US - Business Insider
http://www.businessinsider.com/the-jungle-largest-homeless-camp-in-us-2013-8?op=1
SPECIAL REPORT: Homeless In Silicon Valley - Business Insider
http://www.businessinsider.com/collection/welcome-to-the-jungle-in-the-heart-of-the-silicon-valley-the-homeless-struggle-to-survive
シリコンバレーは経済成長が著しく、そこに住む人の裕福さ、生活の質の高さは信じられないほどです。このため、シリコンバレーがアメリカ最大のホームレスキャンプ「ジャングル」を抱え、アメリカ全体でホームレス人口が減少している中でシリコンバレーにおいては増加しているということを知ると誰もが驚きます。
Intel、Apple、Googleなどの名だたるIT企業が拠点を構えるシリコンバレーの片隅にあるのが、この「ジャングル」。
Business Insiderの記者がジャングルを訪れたのは7月中旬のこと。その環境は「悲惨」の一言。
ジャングルの住人には「典型的なタイプ」というものが存在しません。市職員は「慢性的なホームレスが住んでいる」と言っているそうですが、これはウソ。
ジャングルにたどり着いた理由は失業や病気など様々。このテントに住む女性は近くのホームレスキャンプに娘がいるそうです。
もう何年もここに暮らしている人がいます。
ジャングルには誰が作ったのか、多数のブービートラップが仕掛けられているそうです。
こちらは18歳からジャングルでホームレスを続けていることで有名な女性。
これはトロイさんというジャングルでは有名な大工が作ったツリーハウス。
トロイさんはキャンプから川へ続く階段を作っていました。
缶や瓶を集める仕事をもらえる居住者はそんなに多くありません。
住人たちが風呂や洗濯に使うのは川しかなく……
川の流れが遮られた7月中旬には水不足も発生しました。
7月には近くで山火事が発生。もしも密集地で火事が起きた場合には、甚大な被害が発生することが予想されています。
市ではジャングルの住居を「塹壕(ざんごう)」と揶揄し、一掃すべくいろいろな努力を積み重ねてきましたが、ことごとく失敗。
しかし、7月中旬に再度、一掃作戦を決行。
取材時に撮影したすべてのキャンプが取り壊されたそうです。
現地を訪れたRobert Johnson氏は市に対して「ここに住んでいる人たちの健康と安全へ、何かしらの取り組みを行うべきです」とメッセージを発しています。
しかし、ジャングルの住人たちには他に行くべき場所はなく、いずれここに戻ってくると考えられており、市もそのことは理解しているそうです。
・関連記事
Googleを含む企業のプライベートターミナルをサンノゼ国際空港に建設する案を市議会が承認 - GIGAZINE
超多忙な起業家・社長・有名人と直接会って話をする機会を得るよい方法 - GIGAZINE
貧富の暮らしの境界線がくっきり現れている都市の写真 - GIGAZINE
世界のどこに大富豪たちが多いのかを都市別に表したランキング - GIGAZINE
富豪令嬢・令息用、おままごとの域を脱した超高級プレイハウス - GIGAZINE
はてな、米国シリコンバレーに子会社設立 - GIGAZINE
・関連コンテンツ