子どもが安全にFacebookやTwitterを使うために親が知っておくべきこと
By Salim Fadhley
Facebookはしばらく会っていない友達や親戚などと連絡を取り、再び親交を深めるにはとても便利なツールです。そしてこのSNSは実名で使用しなくてはいけないので、他よりもユーザーが悪事を働きづらく、10代の青少年たちがネット上での振る舞いを学ぶのには比較的適した環境といえます。しかし、若い子どもを持つ親はFacebookやSNSに対して間違った考えを持っていることが多々あるとのことで、この間違った解釈を改め、子どもをしっかりと支えてあげる必要がある、ということでYahoo TechにてSNSの脅威とその対処法がまとめられています。
Every Parent's 3 Biggest Facebook Fears -- And What To Do About Them - Yahoo Tech
http://www.yahoo.com/tech/every-parents-3-biggest-facebook-fears-and-how-to-71995101453.html
◆親が抱きがちなSNSに対する間違ったイメージ
子どもの親が抱きがちなSNSに対する間違った考えの1つが、「子どもにFacebookを使わせたくないが、止めようがない」と思っていることだそうです。子どもがFacebookやSNSを利用することに反対なのに、子どもの手の届く範囲にPCやスマートフォンを置いたままにしているならば、それは過ちだと指摘しています。本気で子どもにSNSを使わせたくないというのなら、PCやスマートフォンを子どもの手の届かない場所に保管する必要があります。
By Maja
そしてもう1つの間違った考えというのが、「子どもにFacebookの使い方を教えたり、実際に使っているところを見たり、ということを全くしていない」という点です。何も教えられていない子どもが、親の望み通りの使い方をするわけがありません。
13歳の子どもに自分の車のカギを渡さないことと同じで、子どもに自由にSNSを使わせてはいけないと筆者は指摘しており、子どもがSNSを使う際には、例え子どもが嫌がろうともすぐ側で使っている様子をじっくり見ておく必要があり、子どもが何か危険なことをしようとした際にはそれが危険であることを教え、そういう場合にはどう対処すべきかを教えてあげることが親のやるべきこと、と記述しています。
By Joseph Choi
これらの間違ったイメージを正し、子どもの「SNSを使いたい」という意思を尊重しながら、ソーシャルネットワークの中に潜む脅威と対峙する必要が親にはあります。筆者はSNSに潜む特に大きな3つの脅威と、それに対処する方法を以下のように記述しています。
◆1:サイバーいじめっ子
ソーシャルネットワーク上でのやり取りに悩み子どもが自殺、という胸の張り裂けるようなニュースが存在しますが、Center for Innovative Public Health Researchの調査によると、少年少女の5人に1人がオンライン上でいじめられた経験があり、その中の約半数は現実でもいじめられたことがあるとのこと。
By Marc-Andre Lariviere
このソーシャルネットワーク上でのいじめを簡単に解決する術はありません。親ができる唯一のことは、子どもの出す危険信号に気づき、いじめについて子どもと話をするくらいのものです。また、2013年の11月からFacebookはネット上でいじめられる子どもたちのためにいじめ予防プログラムを導入しており、ここではいじめに対してどのように対応すれば良いか、などの助言が多く存在しているので、こういったツールをうまく活用することも良い対処法になるかもしれません。
◆2:ストーカーやその他不審者
マカフィーの調査によると、若い女の子の4人に1人がオンライン上で全く見知らぬ人とチャットしたことがあり、12%はオンライン上で初めて話をした相手と、実際に会ったことがあることが判明。
By Chiot's Run
こういったネット上に潜む魔の手から子どもを守るために親がすべきなのは、子どもがオンライン上で作った新しい友達をよく監視する、ということ。特にその友達が親の知らない大人だったり、子どもと歳が離れていそうな場合にはよく監視する必要アリ。相手に子どもの個人情報を少しでも教えて大丈夫なのかしっかり見極めることが大切で、その際に特に見るべきポイントは、相手の名前や住所に関する情報です。
また、Facebookのプライバシー設定を使い、子どもの個人情報やポストはその友達や友達の友達までにしか見えないようにセットする、というのも良い方法の1つ。そして最も重要なのが、親の知らない間にオンライン上で知り合った相手と現実では絶対に会ってはいけない、と子どもに教えることです。
By Paul Walsh
◆3:自分自身
若気の至りで「あまりよろしくないもの」をSNS上で公開してしまう、というのも若者がSNSを使用するに当たってつきまとってくる脅威の1つ。友達に向けて飲酒写真や、わいせつ写真を公開したつもりでも、その写真はその他大勢にも見られることになります。
By Selbe B
2013年にはアメリカの大学で入学事務局の責任者をしている人たちに対し、入学申込みをしてきた学生のFacebookアカウントを見るかどうかの調査を行ったところ、約3分の1が「見る」と答え、さらにアカウントを見られた受験生の内、約30%は悪い印象を持たれることになったことがKAPLAN TEST PREPの調査により分かっています。
子どもが自分で投稿した内容に苦しむこの状況は、「おばあちゃんルール」の適用が効果的な対策になるかもしれません。この「おばあちゃんルール」は、子どもに「おばあちゃんに見せて恥ずかしいようなものはSNSに載せちゃダメ」と教えるというものです。
By Joshua Smith
また、子どもがいつ何をポストするか分からないので、Facebookのプライバシー設定を使うのもやはり有効な方法です。これで昔投稿した恥ずかしいポストなどを隠しておけば、いざという時にボロがでなくて済みます。
しかし、プライバシー設定を使っていても、子どもの友達ならば、ポストした写真や文章を簡単にダウンロードしたりコピーしたりシェアしたりができてしまいます。さらに、もしも子どもが罪を問われるような写真に名前をタグ付けされたりしていて、取り返しの付かないようなレベルにまで問題が発展しているなら、子どものFacebookのユーザー名を変更、もしくはアカウントを削除する必要も出てきます。
By Chris Lister
日本でも若者のSNSの使い方が問題になることが多々ありますが、子どもに使い方を改善させるためにも、まずは親御さんがSNSについてよく知り、どうすればこの中に潜む脅威から子どもを守ることができるのかを知ることが大切なようです。
・関連記事
Facebookはなぜ衰退したのか?そしてこれからのSNSとは? - GIGAZINE
子どもの肥満とファーストフードのテレビCMには関連性があることが判明 - GIGAZINE
「ネットいじめ」を防止するツールをKDDIが開発中、ネットでの友人関係を抽出し可視化 - GIGAZINE
日本は普及率最低、子どもの携帯電話・インターネット利用状況 - GIGAZINE
TwitterやFacebookのアカウントがハッキングされた際にとるべき対処法とハッキングされないための簡単な予防法 - GIGAZINE
・関連コンテンツ