小型モジュールをつなげるだけですぐ完成するlittle Bits工作キットシリーズでいろいろ作りまくってみました
楽器メーカーのKORGが発売する「little Bits」は、連結するだけでアナログシンセサイザーになる「Synth Kit」のような演奏キットだけではなく、「EXPLORATIONシリーズ」という3種類の工作キットも発売される予定です。工作キットシリーズの「Base Kit」「Premium Kit」「Deluxe Kit」の工作モジュールをつなぎ合わせると一体どんな物を製作できるのかいろいろと作ってみました。
kits 製品情報 - littleBits
http://jp.littlebits.com/kits/
little Bits EXPLORATIONシリーズは、それぞれモジュールの数が異なり、「Base Kit」は10個、「Premium Kit」14個、「Deluxe Kit」18個ずつモジュールが入っています。
◆Base Kit編
Base Kitを開けてみました。全てのキットに英語のブックレットが入っていますが、一般発売時は日本語版が同梱されるとのことです。
各モジュールの説明も記載されており、バッテリーを動かす「パワー」はSynth Kitのものと違ってオーディオ出力はなし。「ボタン」は名前の通り押すと信号を出力。
「ライトセンサー」は明るさに応じて信号を送るモジュールで、「ディマー」はノブを回して信号の強さを調節可能。
「BRIGHT LED」は信号が流れるとLEDが点灯、「バーグラフ」は右から左へ信号の流れをLEDで可視化。「ブザー」は甲高い警告音を鳴らし、「DCモーター」は信号が流れると動作するモーター。
ブックレットにはそれぞれのキットに応じた工作例も載っています。例えば、モーターに羽を取り付けた「TICKLE MACHINE(くすぐり装置)」や……
腕に取り付けて握手をするとブザーを鳴らす「PRANK HANDSHAKE(いたずらの握手)」
アイスの棒で作った小屋の風車が回転する「LIL' BREEZY」といったものがあります。
というわけで、使い捨てのプラカップで作る懐中電灯「FLASHLIGHT」を作ってみることに。
必要なモジュールはパワー・ボタン・延長ケーブル・BRIGHT LED。必要な材料は、プラカップ・トイレットペーパーの芯・輪ゴムです。
まずは回路を組みます。ボタンを押すとちゃんとLEDライトが点灯。
この回路をトイレットペーパーの芯に載せて、輪ゴムでぐるぐる巻きにして固定。
バッテリーは芯の中にいれて……
反対側からライトが外を向くようにBRIGHT LEDを設置します。
プラカップはそのままでは芯にはまらなかったので、テープをぐるっと巻き付けて……
ライトの先側とカップを貼り付けます。
完成しました!
暗闇で照らしてみるとこんな感じ。正直なところ実用できるレベルの光量ではないので、「備え付けの懐中電灯に……」とは考えない方が良さそうです。
◆Premium Kit編
Premium Kitを開封。モジュール棚が2列になり、Base Kitのモジュールにはないモジュールが追加されています。
追加されているのは、ツマミを左右に動かして信号の強さを調節する「スライドディマー」、信号の速度を調節する「パルス」。
薄いボタンをキュッと指で握ると動作する「プレッシャーセンサー」、音に反応して信号を出力する「サウンドトリガー」、「ローラースイッチ」はスイッチを手動で上下して信号をオンオフできるもの。
信号を3分岐する「ブランチ」、信号が流れると振動する「バイブレーションモーター」、LEDライトにケーブルがついた「LONG LED」。
そして、羽が180度回転して往復する「サーボモーター」、ミニ扇風機の「ファン」など、Base Kitではできないダイレクトな工作も行えるキットになっています。
工作例には、ぐるぐると線を書いた紙をファンで回転させる「HYPNOTIZING WHEEL(催眠回転)」や……
段ボールやプラカップを使って作るペット「PLAYFUL PET(はしゃぐペット)」。
背中にプレッシャーセンサーを設置することで、なでてあげると頭や尻尾が動くという仕組みのようです。
次は、サーボモーターで手を振ってオイデオイデする「AUTO GREETER(自動出迎え機)」を少しアレンジして作ってみます。
回路にはパワー、スライドディマー、パルス、サーボモーターを使用。必要な材料は、GIGAZINEロゴ、適当な大きさの段ボール、ハサミ、テープです。
スライドディマーでサーボモーターの回転速度やオンオフを調節できるように、回路はこのように組みます。
GIGAZINEロゴを段ボールに貼付けるため、サイズを合わせていきます。
段ボールに印をつけたところをハサミでカット。
ロゴの紙もチョキチョキ。
さらにカットした段ボールに両面テープを貼り付けて……
ロゴをペタっと合わせます。
段ボールの裏にサーボモーターの羽をテープで固定し……
モーター部分にも両面テープを貼り付けます。
先ほどカットしたダンボ―ルが土台として使えそうだったので、モーターを貼り付けます。黄色いテープは段ボールがむき出しだったので保護用に。テープを貼らなくても問題ありません。
これで「動くGIGAZINEロゴ」が完成!会社の入り口に置いておけば宣伝効果は間違いなしです。
なお、「動くGIGAZINEロゴ」がどのように動くのかは、以下のムービーから確認できます。
「little Bits Premium Kit」で動くGIGAZINEロゴを作ってみた - YouTube
◆Deluxe Kit編
最後は、18個ものモジュールがつまった夢の工作キットのDeluxe Kit。モジュール棚は3列というボリューム。
追加されているモジュールは、信号の出力をタイマーでオンオフする「タイムアウト」や……
信号をフォーク型の3方向に分岐できる「フォーク」、信号変換モジュールの「インバーター」、流れてきた信号を持続させる「ラッチ」。
ドライバーでRGBの色合いを調節できる「RGB LED」、信号が流れるとケーブルが点灯する「ライトワイヤー」などがあります。
工作例を見てみると、シンプルにライトワイヤーを自転車に巻き付けるだけで光って安全性も高められる「GLOWING HANDLEBARS(光を放つハンドルバー)」や……
複雑な回路と多くの材料を要する「ROBOT」といった超大作っぽいものもあります。
ボディは段ボール製で、前進したり、腕が動いて目が点灯するロボットを製作できます。
最後に作ってみるのは、音に反応して靴ひもが点灯する「STOMPING SHOES(夢中になる靴)」にしました。
回路はパワーの他に、サウンドトリガー、ラッチ、ライトワイヤーの構成。必要な材料は、靴ひもを外した靴、回路固定用のアクリル板、両面テープ、輪ゴムです。
アクリル板を回路に合わせてカットしていきます。
次に、アクリル板に回路を載せて、輪ゴムで巻き付けて固定。
靴にはライトワイヤーを通していきます。
靴の側面にも回路板を輪ゴムで固定すれば……
音に反応して光る靴の完成です!手拍子や歩く際の足音で反応しますが、残念ながらライトワイヤーが1つしかないので片足分しかできません。
「音に反応して光る靴」が音に反応して光っている様子は以下のムービーから確認できます。
「little Bits Deluxe Kit」で音に反応して光る靴を作ってみました - YouTube
今回製作した3つの工作は、簡単なものをチョイスしましたが、10~20分ほどで製作できました。はんだごてなどは必要なく、子どもでも簡単に作って遊べるような仕組みになっており、工作好きな人ならアイデア次第で本格的な材料を使う凝った仕組みも作ることができそうです。子どもにクリスマスプレゼントとして買ってあげれば、親子で楽しめるような工作キットになっています。
なお、little BitsのEXPLORATIONシリーズは、KORGのオンラインショップで予約を受付中で、商品の出荷は12月6日(金)の予定。価格は全て税込みで、Base Kitが1万1000円、Premium Kitが1万6000円、Deluxe Kitが2万1000円となっています。
Base Kit 製品情報 - littleBits
http://jp.littlebits.com/kits/base-kit/
Premium Kit 製品情報 - littleBits
http://jp.littlebits.com/kits/premium-kit/
Deluxe Kit 製品情報 - littleBits
http://jp.littlebits.com/kits/deluxe-kit/
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