ハードウェア

シーゲイトが新しいクラウド用ストレージ「Kinetic」プラットフォームを発表


クラウドコンピューティングの普及にともなって、サーバーシステムとその容量の拡張は重要になってきています。そんな中でハードディスクドライブ製造メーカー大手のSeagete(シーゲイト)が、サーバー不要のネット接続ストレージ「Kinetic」プラットフォームを発表しました。

The Seagate Kinetic Open Storage Vision | Seagate
http://www.seagate.com/tech-insights/kinetic-vision-how-seagate-new-developer-tools-meets-the-needs-of-cloud-storage-platforms-master-ti/

Seagate introduces a new drive interface: Ethernet | Ars Technica
http://arstechnica.com/information-technology/2013/10/seagate-introduces-a-new-drive-interface-ethernet/

クラウドコンピューティングを利用したネットサービスの中でも、オンライン上にストレージ領域を提供するクラウドストレージ(オンラインストレージ)サービスが人気を高めつつあります。クラウドストレージサービスの中には、Amazon Simple Storage Serviceのように、ウェブサービス提供者へ貸し出されるウェブストレージもあります。

このようなクラウドサービスの普及にともなって、サービスを提供するサーバーとそのサーバーのストレージ容量のさらなる拡張が重要性を増す中で、ハードディスクドライブ製造大手のシーゲイトは、従来のサーバー依存型ストレージではなく、イーサネットで直接ネットに接続できるストレージプラットフォーム「Kinetic」を発表しました。

下の図は、従来のデータセンターのシステムを示したもの。ハードウェアとソフトウェアが一緒になった複数の階層に分かれており、オブジェクト指向アプリの階層とブロックストレージをベースにするハードウェアの階層をデータが行き来するため効率が良くありません。


これに対し、Kineticストレージプラットフォームでは、データアクセスとデータ管理を行うAPIを集約しており、アプリケーションはネットワークを通じて直接的にデータを扱うことが可能です。


データの保存・管理方式であるkey-valueシステムは、これまでOS上で動作し、データを管理するサーバーに依存していました。しかし、Kineticストレージでは、key-value管理機能が搭載されているため、データの複製・移動のためにストレージ同士が互いに通信することが可能になっています。また、Kineticストレージではファイルシステムのディレクトリ構造をもたないため、OSに依存することなくストレージを追加することで容易に容量を拡張することが可能となっています。

このため、Kicecticプラットフォームのストレージでは、中間にサーバーを介在させる必要がなくなるということです。


サーバーに依存しないKineticストレージを使えば、クラウドストレージサービスを提供するAmazonやMicrosoftに束縛されることなくクラウドストレージの構築が可能となるとのこと。シーゲイトは、開発者向けにKineticストレージシステムを導入できるようオープンソースのライブラリを現在構築中です。

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in ハードウェア, Posted by darkhorse_log

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