幻のカルピスバターを使ったレシピ「バターマニア」でバターづくしの料理を作ってみました

カルピスを作る工程で牛乳から乳脂肪を分離するときにできるクリームから製造されるバターがカルピスバター。以前は入手困難だったことから「幻のバター」と呼ばれ、プロのシェフやパティシェが使うことも多いこのバターを使った、カルピス社員によるレシピ本が「バターマニア」で、とにかくバターざんまいなラインナップになっているので、実際にいくつかレシピを試してみました。
カルピス社員の「カルピス(株)特撰バター」レシピ本 「バターマニア」 10月5日(土)発売|プレスリリース|カルピス
http://www.calpis.co.jp/corporate/press/nr_00681.html
これがカルピス社員の「カルピス(株)特撰バター」レシピ本「バターマニア」、サイズはA5版です。

全127ページ、107レシピが公開されています。

本は第1章「おいしさの秘密」、第2章「カスタマイズバター」、第3章「世界一幸せな朝食」、第4章「こだわりスイーツ」、第5章「三ツ星バターご飯」、第6章「ごちそうめん類」、第7章「絶品おつまみ」、第8章「おもてなしディナー」の全8章から構成されています。

第1章「おいしさの秘密」には「どうやってカルピスバターが作られているのか?」ということが書かれています。カルピスバターは生乳を分離した時にできるクリームに熟成・攪拌・練り合わせという作業を加えて作られ、カルピス約31本に必要な生乳でやっと特撰バター1個を作ることができるという、かなり貴重なもの。

レシピはバターにみそやレモンを混ぜて作るカスタマイズバターなど、簡単かつおいしそうなアイデアもいっぱい。

カルピスバターだけでなく、カルピスも加えて作るパンケーキ。

ごはんにバターとしょうゆを加えてつくる「元気めし!」

あっという間にできそうなお手軽レシピだけでなく、カキの洋風炊き込みご飯など、本格的な料理も。

カキのグラタン。

また、料理だけでなく、加熱したバターをビールに入れる「バタービール」などドリンクのメニューもありました。

以下が実際の特撰バター。有塩と食塩不使用の2種類が販売されており、いずれも価格は税込1470円です。

原料は生乳と食塩のみ。内容量は450gで、カロリーは100gあたり744kcalとなっています。

箱を開けてみると、パックされたバターと説明書きが入っていました。

金色の包装紙に包まれた特撰バター。

包装紙を開いてみると、バターとは思えないほどの白さ。これは牛が食べているエサの違いに由来するとのことです。

バターだけを少し食べてみると、非常になめらかで、ミルクの風味を感じました。

食塩不使用のバターも試しに食べてみます。

こちらは100gあたり758kcalと、有塩タイプより少しカロリーが高め。内容量は有塩タイプと同じ450gで、原材料は生乳オンリ-です。

金色の包装紙も同じなので、この状態で保存してしまうとどっちがどっちか分からなくなる予感。

中身を並べてみると、見た目は同じように見えます。

通常の無塩バターは塩気がないので口に入れると味気なく、ただの油を食べているような感じでとてもおいしいとは言えないのですが、特撰バターは油の臭みがなくミルクの風味をしっかり感じられ、まるでクリームを食べているようでした。

ということで早速レシピに従って料理を作っていきます。まずは第3章にある「世界一幸せな朝食」から、スクランブルエッグ。

ボールに卵・生クリーム・塩を入れます。

3つの材料をしっかり混ぜて……

有塩バター30gをフライパンで熱し、溶け始めたところで卵液を注ぎ入れます。

弱めの中火で30秒放置したあと、卵の回りに火が通り始めたら卵をヘラでフライパンの中央にまとめる、という工程を2~3回繰り返します。

スクランブルエッグが終わったら次はトースト。作り方は簡単で、まずトースターでキツネ色に食パンに焼き目をつけます。

パンを焼き終わったら有塩バターの短い面を1cmの厚さに切り、トーストの上にどーんとのせます。

トーストの横にスクランブルエッグを置いて……

まさにバターマニアにとっての「世界一幸せな朝食」

トーストの熱さでバターが溶け始めたら食べ頃。

ひんやりとしたバターと溶けたバターを一緒に食べられるという、かなり贅沢なメニュー。あまりのバターの量に「さすがにやりすぎでは……」という声もありましたが、シンプルかつバターのおいしさをダイレクトに堪能できる1品です。

スクランブルエッグはバターと生クリームでかなりミルクの風味が強く、とにかくリッチ。これまで食べたスクランブルエッグの中でもかなり濃厚な部類でした。

さらに飲み物までバター風味に染めます。まずは鍋で湯をわかし、プーアール茶を煮出します。

火を止め、茶葉を取り出したら牛乳を加え……

バターを落とし、弱火にかけて溶かします。

最後はボールに移して泡立て器でかき混ぜたらバター茶の完成。

バター茶はチベットを中心に飲まれているお茶で、このレシピは本場モンゴルのバター茶をアレンジしたもの。砂糖を入れていないので甘くないのですが、まろやかでミルクの風味が強く、やさしい味わい。なお、プーアール茶が苦手な人は紅茶で作ってもいいとのこと。

続いてはバターと明太子を使った明太子バターライス。

作り方は簡単。まずは炊きたてごはんを茶碗によそいます。

明太子とバター10gをのせ……

ご飯の熱でバターが溶け始めたら食べ頃です。

ふんわりと芳醇なバターと明太子の辛さがマッチ。徐々に溶けていくバターの冷たさがまたよく、どんどんおはしが進みます。

続いて鶏もも肉のバターソース。材料は玉ねぎと鶏肉ととてもシンプル。

まずは玉ねぎをスライス。

鶏もも肉には塩で下味をつけます。

フライパンを弱火で熱し、油を引かず皮目から弱火で焼いていきます。

じっくり焼くと、ちょっと怖いくらいの油が出てきます。。

皮がパリパリになったら裏返し。

さらに玉ねぎを投入し、塩をふりかけます。

鶏肉に火が通ったらいったん取り出します。

フライパンに残った玉ねぎにバター20gを加えよく炒め、しっかり乳化したら塩コショウで味を調えます。

玉ねぎを敷いたお皿にチキンをのせたら完成。

皮はパリパリです。

バターでソテーした玉ねぎはまろやかで、しっかりとした甘みがあるので、塩味のチキンと一緒に食べると甘さとしょっぱさが合わさりグッド。これはレシピ全体に対しても言えるのですが、食材を絞り敢えてシンプルにすることで、バター本来の風味を楽しめるようになっています。

お肉もジューシーで、バターソテーを食べる場合、途中で胸焼けがして食べられなくこともあるのですが、くどくなくアッサリとしたバターのためか、かなり脂ぎって見える1品でもペロリと平らげました。

そして最後のレシピは「こだわりスイーツ」からスイートポテト。

まず、ふかしたサツマイモを一口サイズにカットします。

サツマイモをボールで潰しつつバターを投入し……

生クリームも投入。

しっかり混ぜます。

あとはアルミ型に入れて冷やす……のですが、適当なアルミ型がなかったので、おにぎりの要領でラップを使って成形。

冷蔵庫で2~3時間冷やします。

時間がきたら冷蔵庫から取り出します。

レシピの指示はここまでなのですが、本に掲載されていた写真のスイートポテトには明らかに焼き目がつけられていたので、フレンチトーストを作った時に使ったバーナーを使い、表面に粉砂糖をまぶしたスイートポテトをあぶってみました。

これで完成。

表面は熱く、中は冷たく、表面はカラメル状になっているのでサクッとした食感で、かなりまろやかな口当たりのスイートポテトになっており、秋のおやつとして紅茶がほしくなる仕上がり。バタートーストのようにバターを全面的に楽しむのもいいのですが、材料として使ってもワンランク上のリッチなおやつを食べることができます。

なお、バターは鮮度が重要なため、すぐ使う分だけ容器に入れて、残りは空気が触れないようにラップし密閉容器に入れ、冷凍保存しましょう。

レシピにはバターとハーブや調味料を混ぜてつくる「カスタマイズバター」なるものもあったのですが、カルピスから発売されているソフトバターにはもともとフレーバーがつけられているものもあります。

まずはソフトバター。特撰バターをやわらかく練り上げた卓上タイプのバターで、カロリーは744kcal。食塩相当量は1.5gです。バターは真っ白。

バターだけを口にしてみると、特撰バターの有塩よりも塩気が少ないような気がしました。ほのかに塩味が感じられるのですが、淡泊で、非常にアッサリ仕上げてあります。

焼きたてのバゲットにのせると、あっという間に溶け出しました。シンプルで上品な仕様のため、ハチミツやメープルシロップなどとも合いそうです。

次は発酵バター。こちらも食塩相当量は1.5gで、745kcal、内容量は50gです。

見た目はソフトバターとほぼ同じ。

溶け出すと、特撰バターよりもやわらかいためか、まるでホイップクリームのようです。

食塩相当量はソフトバターと同じなのですが、発酵というプロセスを加えているためかより味の濃い印象。独特の酸味と香りがあり、バゲットに塗って食べるだけで贅沢な味わい。

ガーリックバターもあります。内容量は50g、カロリーは711kcal、食塩相当量は1.6gです。

ホイップされているような見た目は他のソフトバターと同じ。

しかしこちらはガーリックのカケラがバターに練り込まれています。

小さなカケラながらガーリックの味はしっかりしていて、パンに塗るだけでランチになってしまいそうな仕上がり。

最後はシナモン&シュガーバターです。

見た目が最も違うのがこのバター。

適度に甘く、ほんのりとシナモンの香り。コーヒーと一緒に朝食として食べたくなりました。

カルピスの特撰バターはトーストのようにシンプルに使うと明らかな味の違いが感じられますが、いつもの料理に加えてもワンランク上のおいしさが味わえるバターとなっており、107の料理が載っているレシピ集は特撰バターを楽しむために非常に役立ちそうです。レシピによっては厳密に「何分焼く」と指示がないところがあったり、完成図と掲載写真が違うところがあったりと、料理初心者にとってはちょっと使いづらいところがありますが、全体的にバター本来の風味を生かすシンプルなレシピになっているのでアイデアを盗んで自分なりにアレンジを加えてもいいかもしれません。
なお、価格は1470円です。

Amazon.co.jp: カルピス 特選バター 有塩 450g: 食品&飲料

Amazon.co.jp: カルピス 特選バター 無塩 450g: 食品&飲料

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in 試食, Posted by darkhorse_log
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