地球の極地域に比べ赤道付近では体重が軽くなることが判明

By Twaize

世界で最も有名なリンゴのひとつ、「ニュートンのリンゴ」によって発見されたと語り継がれている「万有引力」の力には地域差があり、赤道地域で高地に行くほど重力が弱くなるという結果が発表されました。

Here's How Gravity Varies Across Australia And Why You Weigh More In Tasmania Than Queensland | Business Insider Australia
http://www.businessinsider.com.au/heres-how-gravity-varies-across-australia-and-why-you-weigh-more-in-tasmania-than-queensland-2013-9

この調査を行ったのはオーストラリアとドイツの共同研究チームで、衛星からのデータと小規模地形モデルを組み合わせて研究した結果、重力には最大で0.7％の地域差があることが認められました。これは従来の予想を40％以上も上回る結果です。

最も重力が強くなるのは北極付近で、その重力加速度は9.83メートル毎秒毎秒になります。逆に最も重力が弱くなるのは、熱帯地域の最高峰であるペルーのワスカラン山頂(標高約6700メートル)で、重力加速度は9.76メートル毎秒毎秒を示します。この2か所で体重100kgの人が同じ体重計に乗った場合、ワスカラン山頂では体重が700g軽く表示されることになります。

研究チームの一人、オーストラリア・カーティン大学のChristian Hirt氏はこの現象について「地球表面はかなりの高低差があることと、赤道付近が最も直径が長い楕円形をしているため、このような現象が起こります。また、地中に埋まっている物質の密度によっても重力に差が出てきます」と説明します。

研究チームはこの調査結果を無料で公開しており、地質調査や地下資源の探索に役立ててほしいとのことです。
Geodesy - GGMplus
http://geodesy.curtin.edu.au/research/models/GGMplus/

なお、「体重」は軽くなりますが「質量」の変化はありません。