サイエンス

富士山の標高に近い落差を持つ「世界最大の滝」がほとんど知られていない理由とは?

By salajean

「世界最大の滝」といえば、979mという世界最大の落差を持つ南アメリカ大陸北部のギアナ高地にある「エンジェルフォール」や、約4kmという世界最大の幅を持つアルゼンチンとブラジルの間にまたがる「イグアスの滝」などが知られています。しかし、「真の世界最大の滝」は海の底にあり、その大きさもケタ違いだとアメリカ海洋大気庁が発表しています。

Where is Earth’s Largest Waterfall?
https://oceanservice.noaa.gov/facts/largest-waterfall.html

この滝は、そのてっぺんでさえ海面から2000フィート(約610m)も深い位置にあります。その落差は約1万1500フィート(約3.5km)と推定されており、エンジェルフォール(976m)の約3.6倍、富士山の標高(3776m)に近い落差を誇ります。


人々が普段目にする滝は、重力によって水が落下してできるものです。一方で海中の滝は、水の温度の差によって生じるものだとアメリカ海洋大気庁は述べています。冷たい海水は暖かい海水に比べて密度が高く重いため、冷たい海水は海の底側に流れ落ちていきます。北側から流れ込む冷たい海水と南側から流れ込む暖かい水が出会い、 下向きの水流が生み出されることで、毎秒3500万立方メートルをはるかに超える量の水が下向きに押し出され、「滝」となっているとのこと。

この真の世界最大の滝はアイスランドとグリーンランドの間にあるデンマーク海峡に位置しており、人々の目に触れることはないそうです。


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in サイエンス, Posted by darkhorse_log

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