二足歩行の人型ロボットがどれくらい進化してきたかがわかるムービー「Meet ATLAS!」
オンボードのコンピュータによりリアルタイム制御され、頭部にはステレオカメラとLIDERを装備、全身28箇所に油圧駆動関節を搭載しており、全長6フィート(約1.8メートル)、重量330ポンド(約150kg)で二足歩行可能な最新の人型ロボットが「Atlas」です。サイズが人間に近いだけではなく、動作においてもかなり人間に近い部分を持った人型ロボットになっており、映画「ターミネーター」に出てきたT-800を思い出させる一種独特の動き方となっています。
2013/07/11 DARPA’s ATLAS Robot Unveiled
http://www.darpa.mil/NewsEvents/Releases/2013/07/11.aspx
実際にAtlasがどのように動くのかは以下のムービーを見れば分かります。
Meet ATLAS! - YouTube
これは人型ロボットAtlasの3DCGイメージ、少し手が長く見えますがその他は人間の体と同じようなサイズ感で作られているようです。
このロボットはPETMANというロボットで、Atlasはこのロボットの進化形とでもいうべきもの。
PETMANは二足歩行が可能で、防護服とマスクを装着することで人間そっくりに動いているムービーも公開されています。
そしてこれはAtlas Protoという、Atlasの試作機。高い段差から……
降りたり上ったりすることができます。
手を使ってバランスをとりながら、細い足場を移動することができたり……
階段を上ることも可能。
人間が階段を上る際と変わらないスピードで上ることができています。
やっとAtlasの登場です。片足で立っているところに重りをぶつけられました。
人間のように足や手を動かしてバランスを取り……
転倒を回避。
二足歩行はもはや朝飯前といった様子
歩行中に……
急に障害物が出現。
障害物を1度踏みました。
しかし次の1歩で……
障害物を回避します。
別アングルから見てみます。
障害物を踏んだ後に、全体を右に移動させているのが分かります。
障害物を避けたあとは何事も無かったかのように歩行しており、歩行機能はすばらしい精度のよう。
Atlasは全身28カ所に油圧駆動関節を搭載しており、関節の動きは非常に滑らか。
グリングリンと手首が回ります。
次に全身を細かく見てみると、足からすね部分にかけてはしっかりとしたフレームで構成されているようです。
膝の関節部分はこんな感じ。
もも部分にはパイプやコードが所狭しと配置されており、かなりメカメカしい印象。
骨盤部分も頑丈そうなフレームに守られていますが、胴体やももから多数のパイプやコードが伸びているのが分かります。
胴体部分は中央に関節パーツが見えるので、下半身を固定して上半身をぐるぐる回すことができそうです。
胸部には大きなライトのようなパーツ。
そして頭部の人間でいう目の位置に大きな2つのカメラがあり、WALL-Eのような見た目。
さらにPETMANやAtlas ProtoといったAtlasのプロトタイプたちがさまざまな動きをしているムービーを見れば、Atlasでどのような動作が可能になるかがわかります。
DARPA Robot Masters Stairs - YouTube
このAtlasは、DARPAが2013年の12月に開催するDARPA’s Virtual Robotics Challengeという災害対応ロボットの技術会用共通プラットフォームとしてBoston Dynamicsにより開発され、現在技術会に参加するチームがAtlasのソフトウェアを開発中とのこと。技術会ではこのソフトウェアの出来が競われることになるので、その頃にはさらに動きの進化したAtlasを見ることができそうです。
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