3DCGアニメーションをなめらかに動かす舞台裏と秘密を暴露したムービー
ピクサーなどが作成する3Dアニメーションは、完成までに時間とお金、また、かなりハイレベルな技術を必要としていそうですが、フリーランスのアニメーターであるジオバンニ・ブラッジオさんによれば、3Dアニメーションはすごく簡単に作れるとのこと。どれくらい簡単に3Dアニメーションを作れるかを示す解説付きのチュートリアルムービー「animation tutorial part. 1 AKA "the secret of animation"」をブラッジオさんは公開しており、この秘密を知ると、誰でも3DCGをバリバリに駆使して動きまくるアニメーションを作れそうな気になります。
animation tutorial part. 1 AKA "the secret of animation" on Vimeo
ブラッジオさんが今からキャラクターアニメーションの基本的なスキルを解説していくとのことで、アニメーション作成専用ソフトウェアに1体のキャラクターを表示。
解説するといってもほとんど説明することはなく、必要なのはキャラクターとコミュニケーションを取るための言語を設定するだけ。後は、コンピューターがすべてやってくれるとのこと。
チュートリアルで使うのはノーマンと呼ばれるキャラクター。
ブラッジオさんが「よう、ノーマン」と話しかけると、「ハイ、ジオ」と、なんとノーマンがこちらを向いて返答しました。
なんでそんな格好で立っているのか聞かれて、ふぅーしんどかったぜと言わんばかりに腕を下ろすノーマン。どうやらPCが音声を認識して、キャラクターを動かしているようです。
ブラッジオさんが「ちょっと、走ってみてよ」と言うと、元気よくノーマンが走り出しました。ブラッジオさんによると、きちんと礼儀正しくお願いすると、後はパソコンがすべて処理してくれるとのこと。
ブラッジオさんの「もっと腕を振って、ストライドも大きく」というリクエストに応えてガンガン走っていくノーマン。
「今度はダンスをしてみてよ」と言われて、ノーマンがいきなり踊りだしました。
楽しそうに踊っているノーマン。もしキャラクターの動きを気に入らなかったら簡単に変えることができるとのことです。
下記の画像のようなアニメーションらしい動きも可能です。
自動車のキキーッと急停止する音に合わせてびっくりするノーマン。
びっくりして跳び箱を跳んでいるかのような体勢に。
ノーマンはそのままポテッと後ろに倒れて、ワイヤーフレームの天使らしきものが天に召されていきます。
次にブラッジオさんが「カンフーポーズしてみてよ」とお願いすると、ノーマンはカンフーを披露。
きれいな回し蹴りを見せるノーマン。
元気よく後方に向かってサマーソルトキック!
着地成功!と思われましたが……
心配そうに膝をさするノーマン。ブラッジオさんが「どうしたの?」と聞くと、「膝をやってしまったよ」とノーマンが痛そうに答えます。
「いやいや、そこまでたいしたことじゃないでしょ。ちょっと動かしてみなよ」、とブラッジオさん。
いざノーマンが膝を動かすと「メキッ」という音とともに膝が逆方向に曲がってしまいました。おもわず、「ア゛ーーッ」と叫んでしまうノーマン。さらにこのあと、ノーマンが制御不能の暴走状態に陥ってエンディングへ突っ走っていきます。
なお、このムービーは先にブラッジオさんがアニメーションを作成して音声を合わせたものであり、声で命令するだけで誰でも簡単に3Dアニメーションを作れるような未来技術はまだ登場しておらず、実際にはアニメーションを作成するためには相当の技術と時間がかかるため、要注意です。
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