レビュー

極限まで荷物を軽くしても快適なキャンプができる超軽量スリーピングパッド「山と道 U.L.Pad15s+」を使ってみた


ハイキングやキャンプの際には出来るだけ荷物を軽くしたほうが疲労が少なくなり安全ですが、道具に必要な強度や保温性まで省いてしまっては身の危険につながります。そこで、ハイテク素材などを使用することで性能を維持したまま軽量化を行うべく各メーカーがしのぎを削っているわけですが、その中でも日本のガレージメーカー山と道が販売しているスリーピングパッド「U.L.Pad15s+」は1kgを超える商品がざらにある中で100グラム代という軽さを実現した驚異的な製品です。

山と道U.L.Pad15s+ 100cm×50cm 1.3cm
http://yamatomichi.com/?pid=40460527


◆フォトレビュー

今回は「山と道」のオンラインショップを利用したので、以下のように段ボールに入ったスリーピングパッドが郵送されてきました。なお、ネット通販以外でも東京都三鷹市にある「ハイカーズデポ」や兵庫県芦屋市の「スカイハイマウンテンワークス」の店舗でも同社の製品を購入することができます。


箱から取り出してみるとこんな感じ。


ラベルの説明によれば重量は約113グラム。XLPEフォームという断熱材などに使用される素材を採用し、イギリスで製造されているとのこと。


サイズは縦100×横50×厚さ1.3cm。


表面にはシボ加工が施されているのでキズなどが目立ちづらく、上に寝袋を敷いた際にツルツルと滑ってしまうこともありません。なお、水を吸収することもないので湿った地面の上に直接敷いてもOKです。


指で押してみるとモッチリとした弾力が感じられ、「銀マット」といわれるスポンジにアルミを蒸着した簡素なマットと比較するとクッション性はかなり高め。


断面を見るとこんな感じ。素材の内部に小さな気泡があり、その中に蓄えられた空気が体温が地面に逃げるのを防いでくれます。


「U.L.Pad15s+」の上に寝てみた様子は以下の通り。荷物の重量を切り詰めて行動範囲を広げたり素早く移動したりすることを可能にする、というウルトラライトハイキングのために作られているので、パッドがカバーするのは上半身から膝まで。


野外で実際に使用する際には足下にバックパックなどを置いてパッドの代わりにすることで、荷物を軽量化しつつ寒さから身を守ることができます。


なお、さらに極限まで荷物を軽くしたいという人向けには厚さ5mmで公称重量約53グラムの「Minimalist Pad 100cm×50cm 0.5cm(税込3360円)」があり、逆にどうしても全身をカバーするパッドが欲しいという人には長さ2メートルで厚さ1.3cm公称重量約226グラムの「U.L.Pad15L+ 200cm×50cm 1.3cm(税込8820円)」が用意されています。

◆ライバル製品との比較

今回は「山と道 U.L.Pad15s+」と比べるために軽量クローズドセルスリーピングパッドの代表とも言える「THERMAREST Zライト(税込4930円)」を購入。


中身はこんな感じ。


薄手のマットに凹凸を付ける事でクッション性を増し、折りたためるようにした構造がユニーク。


購入時のサイズは縦183×51cmですが、条件をそろえるために「U.L.Pad15s+」とだいたい同じ大きさにカットしました。


収納時の大きさは「Zライト(左)」のほうがコンパクト。


実測重量は「Zライト(カット済み)」が約211グラム。


「U.L.Pad15s+」は約126グラムで「Zライト」より約40パーセント軽くなっています。なお、フルサイズのインフレータ型スリーピングパッドであるモンベルの「U.L.コンフォートシステムパッド180」は661グラムの重量があるので、「U.L.Pad15s+」はその約5分の1という圧倒的な軽さ。


見た目の厚さはだいたい同じ。


◆使ってみた

というわけで、さっそく近所の公園に行って砂地や草、砂利などの上にスリーピングパッドを敷いてゴロ寝をしてみることにしました。


◆砂地

平らな場所なので地面の凹凸が気になることはありませんが「U.L.Pad15s+」のほうが少しだけ保温性が高いように感じられました。


◆草地

もともとフカフカの場所で底冷えもあまり感じない場所に敷いた場合は当然ながらどちらでも問題なし。


◆砂利

次はゴロゴロと小石が転がっているハードなコンディションでクッション性をチェックしてみましょう。


「U.L.Pad15s+」はマットそのものにしっかりとした厚みがあり、ある程度の堅さもあるので地面の凹凸をかなり吸収してくれます。


さすがに長時間寝続けると背中がこってしまうかもしれませんが、1晩程度であれば我慢できそう。


「Zライト」も地面の出っ張りはかなり吸収してくれますが、パッドに凹凸を付けて厚さを増しておりクッション部が実質的に「U.L.Pad15s+」より薄くなっているため大きな石などがある場合はすこし寝心地が悪くなります。


実際に使用してみた感想としては、地面の凹凸が激しい場合には「U.L.Pad15s+」のほうが少しだけ快適に寝られるという印象でした。また、実際に持ち運んでみると重量の差がハッキリと感じられたのですこしでも荷物の軽量化をしたい人は「U.L.Pad15s+」がおすすめです。

山と道U.L.Pad15s+ 100cm×50cm 1.3cm


◆おまけ:岩の上で寝てみた

岩の上だけに多少の違和感があるものの使用は可能。熟睡は無理ですが、少し体を休める程度なら問題ありませんでした。

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in レビュー,   ハードウェア, Posted by darkhorse_log

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