球体マイク搭載で音の広がりを選んで録音、フルHDムービーの撮影もできる「ズーム Q2HD」レビュー
インタビューや講演を取材する際にはボイスレコーダーがあると便利ですが、できることならムービーも同時に撮影できているとその場の雰囲気を正確に把握できるもの。さらに、マイクで音を拾う範囲を指定できればノイズを減らし会話をクリアーに録音することが可能です。というわけで、今回は球体マイクを備え30°から150°までの幅で音を拾う角度を調整できる「ズーム ストリーミング機能搭載ハンディレコーダー Q2HD(税込み1万9950円)」を実際に購入して使い勝手を試してみることにしました。
◆フォトレビュー
パッケージの文字は英文ですが中のマニュアルなどは日本語。
内容物は本体の他に取り扱い説明書、単3電池×2、SDカード×1など。
本体サイズは横51×縦126.9×厚さ35mmで、成人男性の手で持つとこれくらいの大きさ。
iPhone 4Sとサイズを比較するとこんな感じ。
1/3.2インチの500万画素CMOSセンサーを備え、MPEG-4 AVC/H.264(MOV)での録画が可能なカメラを搭載。
MSステレオ方式に対応し、録音する音の幅を30°、60°、90°、120°、150°から選択できる球体マイク。
バッテリーとSDカードを入れた状態での重量は約132グラム。
背面には2.0インチ(320×240ドット)の液晶ディスプレイを搭載。
バッテリーは市販の単3電池2本を使用。公称の駆動時間は動画撮影モードで2時間、音声録音モードで4時間となっています。
左側面には録音レベル調整ダイヤル、データの削除ボタン、SDXCカードスロットを搭載。
こんな感じでSDカードを挿入可能。
右側面にはMini USB端子、Micro HDMI、音声出力端子、電源ボタンがあります。
上部はこんな感じ。
底面には3脚に取り付けるための穴付き。
電源ボタンの長押しで起動。
起動時の画面は以下の通り。
真ん中にある赤と黒のボタンを押すと録画・録音がスタート。もう一度押すと止まります。
メニュー画面は以下の通り。
ムービーの画質は1080p 30fps、720p 60fps、720p 30fps、WVGA 60fps、WVGA 30fpsが選べます。
音声はPCM(16、24bitと44.1、48、96kHz)とAAC(64から320kbps、48kHz)が選択可能
◆使ってみた
映像を撮影する際はこんな感じで使用します。
実際に駅に入ってくる列車を撮影したムービーは以下で見られます。風切り音は割としっかりとカットされており、電車が横を通り過ぎて風が吹き付けているような状況でも車輪などの音が拾えているのは好印象。ただし、風がマイクに当たっている状況では所々に「プチプチ」というノイズが入るのが気になるところ。なお、ムービーの画質や音質はYouTubeにアップロードする際にやや劣化しているハズなので、撮影した元データと厳密に同一ではありません。
「ズーム Q2HD」で通過する電車を撮影してみた - YouTube
内蔵マイクで録音した際の音の左右の広がりを調整できるマイクアングルで異なる角度を設定して録音したムービーは以下で見られます。モノラルや30°では音の大小でしか列車との距離が感じられませんが、120°あたりからは左から右へ音が移動していく感じが伝わってくるハズです。なお、電車の窓などが傾いて映っているのは仕様のようで、特にビデオエフェクトなどを使用しているわけではありません。
◆モノラル
「ズーム Q2HD」を使ってモノラル音声で列車の通過を録画 - YouTube
◆30°
「ズーム Q2HD」を使ってマイクアングル30°で列車の通過を録画 - YouTube
◆60°
「ズーム Q2HD」を使ってマイクアングル60°で列車の通過を録画 - YouTube
◆90°
「ズーム Q2HD」を使ってマイクアングル90°で列車の通過を録画 - YouTube
◆120°
「ズーム Q2HD」を使ってマイクアングル120°で列車の通過を録画 - YouTube
◆150°
「ズーム Q2HD」を使ってマイクアングル150°で列車の通過を録画 - YouTube
簡単な映像記録用の機器が欲しいという人はもとより、音質にこだわりがあるのでステレオの広がりを細かく調整できる録音機器が欲しい、という人は要チェックの製品です。
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