取材

マチュピチュに出来るだけお金をかけずに行ったらちょっとした冒険になった


日本人旅行者に人気の世界遺産マチュピチュ。でも、どこにあって、お金がどのくらいかかるのかってことは意外と知らなかったりする。そんなマチュピチュに出来るだけお金をかけないで行ってみたら……。橋が崩落していたり、線路の上をトレッキングしたりと、ちょっとした冒険の旅が待っていた。

こんにちは。世界新聞社の松崎敦史です。世界一周中のわたくし、今、ペルーのプーノという街にいます。このチチカカ湖のほとりの街は、お祭りの真っ只中ということで、パレードやら花火やら毎晩どんちゃん騒ぎ。眠れぬ夜を過ごしております。

標高3810mに位置するチチカカ湖は汽船などが航行可能な世界最高所の湖です。


スーツを着た男達がブラスバンドに合わせて街を練り歩きます。めちゃくちゃシブい。


女の子がおばちゃんに花びらをかけてもらいます


さて、今回はマチュピチュに行った時の話を。マチュピチュといえば、天空遺跡、空中都市、失われた都市などと呼ばれるインカ文明の遺跡。NHKの世界遺産ランキングで1位になるなど、日本人に人気の世界遺産です。

ただ、マチュピチュに行くのは「高い」というイメージがあって「夢のまた夢」という人も多いんじゃないでしょうか。今回そのマチュピチュに出来るだけお金をかけないで行ってみました。

今回のルート

より大きな地図で マチュピチュ1 を表示

まず、日本からペルー(リマ)へ飛びます。時期にもよりますが往復で18万~23万円というところでしょうか(筆者は世界一周中なのでここはかかっていません)。そこからマチュピチュの起点になるクスコまでバスで移動(約23時間)。バス会社にもよりますが4000円くらいです。

ペルーのバスはWi-Fiがあったり、フラットシートだったり、3食ドリンクがついたりとかなり快適。長時間移動もそれほど苦になりません。


今回のルート(拡大)赤がマチュピチュ

より大きな地図で マチュピチュ2 を表示

クスコからマチュピチュ村(マチュピチュのふもとの村)までは普通、電車を使うのですが、今回はバス+徒歩というルートで行ってみます。

マチュピチュ村へのトレッキングルートの始点までこのバンで約5時間。(約1500円)


ターミナルでとりあえず朝飯。ペルーでメジャーなスパゲッティ入りスープ(約60円)。鳥ベースで美味。


車窓からは田園風景が広がります


途中、街に止まると売り子のおばちゃんが波のように押し寄せてきました


道は割と整備されてます


ただ、雨季ということもあり川の水が浸水している所も。


昨晩は結構な嵐だったようです


突然車が停まります。「これ以上行けない」と運転手。先を見ると道がなくなっています。


とりあえず車を降ります


川が増水して橋を流してしまったようです。簡易の橋がかかっているので歩いて渡れそう。


物資を運ぶ人


雨宿りのお婆ちゃん


みんなでバイクを降ろしています


歩いて向こう岸へ


マチュピチュに行く途中、橋が崩落した現場に遭遇


どさくさに紛れて店を出す人


みんな足がないので食うしかない


向こう岸で代わりの車を見つけ、進みます


なんかすごい道になってきました


ほとんどデスロード


ぬかるみにハマり立ち往生するトラック


バスに乗り換えます


なかなか圧巻の景色が広がります


4回車を乗り換えること約5時間、マチュピチュ村へのトレッキングゲートに着きました


背後の山の裏に目指すマチュピチュがあります


山を回りこむルート。左下のaquiが現在地で、右上のAguasがマチュピチュ村。約3時間の行程。


線路の上を行きます。マチュピチュ村で働いているという女の子が道案内をかって出てくれました。


スタンドバイミーな道のり


おっと、電車が来ました。お金のある人はこれで行ってください。


荒れ狂う川


その上にかかる橋を行きます。枕木と枕木の間隔が結構開いていて怖すぎる……。


村に着く頃にはとっぷり日が暮れていました。結局クスコから11時間かかりました。


この日は村に宿泊し、翌日マチュピチュへ。村には高級から格安までたくさんのホテルがあります。自分たちは一泊600円のホテルに泊まりました。

翌日、天気は薄曇り。村からマチュピチュまではバスを使います。(往復約1500円)


マチュピチュのゲートに着きました。入場料は約3800円。日本人のツアー客やらバックパッカ―やら、とにかく日本人が多い。


公園内に入ると、辺りは靄に包まれ、神秘的な雰囲気


遥か下に川。さすがに、天空と言うだけある。


お、ちらっと見えました


確かにそれはそこにありました。静かに、しかし、圧倒的な存在感を持って。


市街地への入り口


中はひっそり静まり返る


不思議な形をした建物群


コンドルの神殿


街に住む人々のための作物を作っていたという段々畑


遺跡に張り巡らされた精巧な水路


インカ文明特有の石垣


このような建物が約200戸あります


遺跡の背後にそびえる、マチュピチュ山(あまり知られていませんがオススメです)に登り、高いところから眺めることにします。遺跡自体も素晴らしいんですが、何がスゴいって周りのロケーションがスゴい。

中腹から


頂上から


下山すると陽が差してきました


リャマとマチュピチュ


今回のトリップでかかったのは……

リマ→クスコ8000円(バス/4000円×2)+クスコ→マチュピチュ3000円(バス/1500円×2)+マチュピチュ村→マチュピチュ1500円(バス往復)+マチュピチュ入場料3800円=約16300円


という感じです。日本から行くとここに航空券(18~23万)がかかってきますね。マチュピチュに日本からツアーで行くと最低30万はします。個人で行くと安く済みますし、今回みたくちょっと冒険チックな旅が楽しめる、という訳です。

(文・写真:世界新聞社/松崎敦史
http://sekaishinbun.blog89.fc2.com/

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in 取材, Posted by darkhorse

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