日本発の「硫化水素自殺」でイギリスの男女が自殺

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2008年ごろに日本各地で発生した「硫化水素自殺」。原材料が比較的簡単に手に入るものであったこと、そして、本当か嘘かは分かりませんが、苦しまずに死ねるという噂があったことから爆発的に手法が広まり、警察が硫化水素で自殺するための情報をネット上から削除する方針を固めたほど。自殺に使用されるとして「ムトウハップ」の販売自粛要請を受けた武藤鉦製薬が2008年10月に工場を操業停止するなど、被害ははかり知れません。

日本でその後「硫化水素自殺」が続いているのかどうかは不明で、少なくとも報道されることはほとんどなくなったわけですが、このたびイギリスで硫化水素自殺したカップルが現れ、大騒ぎになっているそうです。

一体、何が起こっているのか、詳細は以下から。
Suicide pact Joanne Lee link with Dr Death | The Sun |News

エセックス州ブレーントリーで、駐車していた車の中から男女の遺体が見つかりました。男性はSteve Lumbさん(35)、女性はJoanne Leeさん(34)で、二人はガス自殺をしたと考えられていましたが、その方法は硫化水素を用いたものでした。Joanneさんは事前にインターネット上で自分と一緒に死んでくれる人を募集する書き込みをしており、Steveさんはそれに応じてヨークシャーから合流したと見られています。

Joanneさんに硫化水素自殺を教えた「Dr.Death」と呼ばれる人物は、彼女に対して「どの材料を手に入れた？イギリスでどうやって調達した？」などと質問しており、最後は「ありがとう、またね」とメッセージを締めくくっていました。

この人物は昨年4月以降、ネット上で自殺したいという書き込みをした386人に対してメッセージ(メール)を送っていました。メッセージのタイトルは「洗剤自殺」で、内容は「みんなに前例のないチャンスをあげます。そのクソのような詰んだ人生を終わらせるために」というもの。

硫化水素自殺は日本では2008年に数多く発生し、その後報道は沈静化していますが、昨年にも14歳少女が団地自室で硫化水素を発生させ、周辺に漏れたために19名が病院に搬送される事件が起きています。また、2010年8月にアメリカの海兵隊で起きた女性兵士の硫化水素自殺は、「Dr.Death」が関係していると見られています。

「Dr.Death」のおもちゃにされた形のフォーラムユーザーたちは激怒しており、「殺人者同然だ」と非難する声も上がっています。

世界に広がるのは、もっと誇れる文化であって欲しいですね……。