極秘情報も盛りだくさんだった「マチ★アソビ Vol.4 前夜祭」レポート
徳島をアソビ尽くすことを目的としたイベント「マチ★アソビ」が10月9日(土)から11日(月・祝)に行われます。この本イベントに先駆けて、イベント参加メンバーが一同に集まる前夜祭が阿佐ヶ谷ロフトAにて行われました。
参加者はイベントの中心人物であるアニメーション制作会社ユーフォーテーブルの近藤光プロデューサーのほか、アニプレックスの高橋祐馬さん、グッドスマイルカンパニーの安藝貴範さん、ブシロードの中村伸行さん、ブシロードの島村匡俊さん、角川書店の蜂屋誠一さん、MOSAIC.WAVのみ~こさん、MOSAIC.WAVの柏森進さん、芳文社の小森規雄さん、アニプレックスの岩上敦宏さん、アニメスタイルの五所光太郎さん、フロンティアワークスの松永孝之さん、キングレコードの山中隆弘さん、ニトロプラスの土居さん、マウスプロモーションの納谷僚介さん、森谷里美さんら(当日の席順)。
会場では、まだ公式サイトで発表されていない情報がぽんぽん飛び出し、参加者を沸かせていました。また、質疑応答では「業界関係者トークショー」のような濃い話が出たほか、近藤さんがイベントにかける熱い思いも聞くことができました。
詳細は以下から。
マチ★アソビ前夜祭が行われた阿佐ヶ谷ロフトA。楽屋から舞台に上がるトコロ。
出演者とお客さんのこの距離の近さが阿佐ヶ谷ロフトAでのイベントの醍醐味なわけですが、これはマチ★アソビとも通ずるところがある気がします。
開始前、段取りを確認する出演者のみなさん。
…と思いきや、乾杯していたりもします。
開始前の待機時間にはOVA「眼鏡なカノジョ」のPVも流れました。
そんなこんなしている間に19時となり、イベントがスタート。
イベントは近藤プロデューサーと「アニプレックス広報ゆま」こと高橋祐馬さんの司会で進行。
最初にVol.1~Vol.3を振り返るVTRが上映されました。
◆Vol.1の思い出
近藤プロデューサーはVol.1が始まる前に当時「空の境界」で一緒に仕事をしていた太田克史さん(当時講談社編集)に「俺は(アニプレックスの)岩上さんと、近藤を慰めに徳島まで来たんだ」と言われたことが忘れられないそうです。岩上さんのフォローによれば、これはひょっとしたらお客さんがあまりいないかもしれないので、がっかりしないようにしようという予防線だったとのことですが、関係者一同も驚く来場者1万2000人を集める結果を残しました。
Vol.1の様子はこちらの記事などで見ることができます。
前代未聞の徳島で行われた一大アニメイベント「マチ★アソビ」2日目、関係者一同の想像を絶する参加者数を達成
「徳島なんて初めて、眉山ってなに?山まで何分かかるの?」みたいな状況からスタートして大変だったという納谷さん、第一印象は「暖かく迎えてもらった」だったそうです。マチ★アソビはこれまで1度も雨に降られたことがないため、今回(Vol.4)も雨の準備はしていないそうですが、Vol.1も同じく準備をしておらず、「もしも雨が降ったらおしまいだね(by近藤)」と思いながらやっていたとのこと。人がいっぱい来て、仲間もワイワイやって来て、楽しい日だったと振り返られるはずだから、雨は降らないはずだ、という結果論からの逆算だそうです。ツキってすごいですね……。
そんな「雨が降ったらオシマイ」なVol.1で、岩上さんが印象深いと語ったのは眉山山頂での「空の境界 第一章」野外上映。あれだけの大音量での野外上映はとても東京ではやれません。このイベントは近藤さんも気に入っており、また、徳島に来たプロデューサー(シンクの竹内さん)からは「まるでアヌシー(映画祭)みたいだ」とも絶賛されたそうです。
ワイワイとトーク中。
Vol.1は蒼竜神マヴェルのヒーローショーがあったり、渦戦士エディーが来たり、坂本真綾さんのロープウェイガイダンスがあったり、納谷さんによる講演会(「マジメすぎると近藤さんに怒られた」という内容)があったりと何かとカオスなイベントでした。近藤さんは「今更ながら、よく通ったなと思いますね。奇跡のイベントと化しています」と振り返りました。
◆Vol.2の思い出
「冬にどうしてもやって欲しい」と徳島の飯泉知事から言われてやったのがVol.2。徳島といえども寒くて色々難儀したそうです。
マチ★アソビ Vol.2の様子はこちら。
16日間の開催を終えた「マチアソビ Vol.2」は大盛況のうちに終了、次回は春に開催
Vol.2の来場者数は2万1000人。Vol.1は3日間でしたが、Vol.2はメインとなるイベントが行われる2日間以外に阿波踊り会館でジャンプショップが2週間近くにわたって繰り広げられました。最も異色なものは、近藤さん、飯泉県知事、小船井充さん(空の境界 第三章 監督)、谷銀河さん(ラジオパーソナリティ)が参加した「とくしま円卓会議」。小船井さんを連れて行くことになった近藤さんは、アニメ監督である小船井さんに何を話してもらえばいいのかよくわからず、とりあえず「おいしいものを食べて帰ろう」みたいな感じだったとか。今でも県知事からメールが来るそうです。
千人闇鍋は「唯一つきねこがサボったイベント」(by納谷)。かなり寒かったこともあり鍋が猛烈な勢いでなくなってしまい、つきねこがグルメハントを回っている間に売り切れてしまって、参加しようとしたときにはもう終わっていたためだそうです。そんな納谷さんのお気に入りは「グルメ流し」。これは仕込みが大変だったそうで、その割には盛り上がるかどうかが読めなかったものの、実際には大盛り上がりでした。
◆Vol.3の思い出
Vol.3では「橋の下美術館」などのイベントが開催されました。
「マチ★アソビ vol.3」全記事一覧まとめ
岩上さんは、交通広告というと見える場所にやるものなのに、見えない橋の下に吊すってどういうことかと思ったそうですが、実際に見てみて納得。多くの人が遊覧船に乗って体験しました。Vol.3ではマチ★アソビ自体がハイパーになった感じがした、とは近藤さんの言葉。小西克幸さんと小野坂昌也さんが徳島を訪れたり、MOSAIC.WAVによるライブがあったりと更に盛り上がるイベントとなりました。
前述の通り、マチ★アソビは雨に降られたことがないのですが、MOSAIC.WAVのみ~こさんは野外でイベントをやると必ず雨が降る雨女だそうで、これで雨女返上かな?とコメント。ファンからはすぐに「えー!?」という反応がありました。このライブでは、ファンの振るサイリュームが通りすがりの人の注目を集めていました。
◆Vol.4のイベントについて
20時からはニコ生がスタート、Vol.4に関するトークが行われました。
目玉イベントについては告知が行われていますが、詳細なタイムスケジュールの発表はまだなのでファンは興味津々。そんなイベントのトップを飾るのは「阿波踊り」。そして、つきねこのライブへと続いていくことになります。
Vol.1のときは4人だったつきねこですが、現在は10名にまで増えており、今回、この10名が初めて揃ってライブを行います。ライブの他、森谷さんと今井麻美さんは「眼鏡なカノジョ」のトークショーを行い、その間に眉山山頂では喜多村英梨さんのトークショーもあったりするそうです。これまではほとんど大型イベントのスケジュール重複することはありませんでしたが、今回は被りまくりなので選んで行かなければならないようです。
つきねこは皆勤賞ということもあり、新参加の人たちに負けないようにと気合いを入れています。納谷さんも、ヨスガノソラのラジオ公開録音に参加予定。これはスタッフばかりのイベントだそうで「おたよりをどんどん送って下さい」とのことでした。
「アニメスタイル 劇場版空の境界 絵コンテを語る」は、空の境界 第7章の絵コンテが来月頭に出て完結することを記念したトークイベント。アニメスタイルの五所さんが司会を務め、星海社の太田さん、ユーフォーテーブルからは近藤さんらが参加予定。空の境界は毎回監督が違うので、絵コンテもそれぞれの個性が出ており、いいネタになりそう。
そして、近藤さんお気に入りの野外上映会はVol.1で300インチスクリーンの予定が200インチになったことのリベンジか、改めて300インチを予定。中身は「ブラック★ロックシューター」や「ゴッドイーターバースト」OP、そして「空の境界 終章」のPVが予定されているそうです。また、その流れで短く何か観られるものをということで、劇場公開された「空の境界 Remix」を流すとのこと。
事前告知では1名参加の予定だったミルキィホームズは4人全員が参加することになりました。中村さんが「誰か1人、イベントに連れて行けないか」と交渉して三森すずこさんが参加予定でしたが、ブシロードの木谷社長が「4人全員連れて行けばいいじゃん」とOKしたそうです。ミルキィホームズはこのマチ★アソビ前日は岡山でのカードゲームイベント、その前にはロンドンに行くことになっており、また、シンガポールでのイベントにも呼ばれているそうで、近藤さんから「ミルキィホームズは何を目指しているの?」と突っ込まれていました。
ミルキィホームズの統括プロデューサー“のぶちゃんP”こと中村伸行さん。ミルキィホームズTシャツで参加していました。
眉山山頂ではユーフォーテーブルの新作アニメ「みのりスクランブル」の公開オーディションも行われます。まだ倍率は何十分の一というところなのでまだまだどうぞー、とのこと。なんとかつきねこを入れるべく頑張る納谷さんは「打倒ミルキィホームズ」を掲げ、一方のミルキィホームズ側からは佐々木未来さんが参加、さらに、み~こさんも参加するようで、かなり激しいバトルが予想されます。オーディションについては「もちろん我々もプロなので、最後は実力勝負です。」とガチ宣言があり、納谷さんからは「これで、つきねこでもミルキィホームズでもなかったらすごいですよね…」とのコメントがありました。その「みのりスクランブル」担当編集である芳文社の小森さんは、公開オーディションだと聞いて最初はプロの方を集めるのかと思っていたものの、意外なイベントだったことを知って驚いたそうです。アニメのできばえについては「保証します」と太鼓判でした。
10日には業界時事放談のラジオのほか、高橋祐馬司会による「花澤香菜の歴史を作品と共に語る」も行われます。これは「魔法遣いに大切なこと」から各年代ごとにメーカーを問わず花澤さんの作品を取り上げていく予定。また、河森正治さんのトークショーも行われます。
ほか、フライヤーや公式サイトにないものとしては「MOSAIC.WAV×つきねこ×バンダイナムコゲームス」として、み~こさんが最近ゴッドイーターをやっているという話からスタートしたという、みんなでゴッドイーターやろうイベントも予定されています。
そして、ニトロプラスからはゲームメーカーとして何ができるか考えた結果、メーカーイラスト展が持ち込まれました。ニトロプラスほかアリスソフトなど5社によるもので、そのイラストをタペストリーにしたものを販売予定だそうです。
さらに、前回のコルベット痛車を上回るかもしれない、ランチア・ストラトス(レプリカ)痛車も登場します。キャラはニトロプラスのマスコット、スーパーそに子。ランチアについては2年前に安藝さんがマブラヴ痛車を作ったところ、その写真が世界中に出回り、イタリア人が「だから日本人に売るのはイヤなんだ!」と怒ったとか怒らないとかいう話もあるそうで、ニトロプラスの土居さんは「その反応を越えたい」と意気込みを見せました。
11日の眉山山頂は野水伊織さんのトーク、続いていとうかなこさんのライブ、そしてプリキュアキャラクターショーがあって、MOSAIC.WAVライブで締めるというカオスっぷり。MOSAIC.WAVは3日間の大トリということで、柏森さんはプレッシャーを感じつつも、サイリュームを使い切ってもらうぐらいの勢いでやるとコメント。
◆質疑応答
小休止をはさんだあとは参加者からの質問に答えるコーナーが設けられました。
Q:Vol.4で気になるのは「みのりスクランブル」の公開オーディション。いま、声優業界で求められている人材は?
納谷:オーディションで何を求められるかですか?それがわかれば、うちも大声優事務所になっていると思います(笑)
ゆま:ミルキィホームズのオーディションもありましたけど、どうですか?
中村:なんですかねえ。
近藤:顔じゃないの?
中村:顔ではないですね、一次審査は写真無しでしたから。
近藤:偉い!
中村:ノリとかですかね。「これ、やります!」って言ってくれる子とかがいいですね。
蜂屋:女の子は自己アピールしてくれるんだけど、最近の男の子はシャイだよね。一般の人ならいいけど、役者を目指している人がシャイでどうする(笑)
Q:のぶちゃんPのヒゲはオシャレなのですか?
中村:今日は剃ってきました!今は無精ひげなので、オシャレではないですね。
Q:W杯でブシロードCMが流れていましたが、なぜにブシロード?
中村:W杯とかオールスターとかの試合中にブシロードのCMが流れたんですが、これはノリです。
近藤:CMを出すとお金がかかると思うんだけど、効果は感じる?
中村:twitterとかで生で反応見られるので、「ブシロードのCMワロタwww」とかありますよ。
島村:そもそもミルキィホームズ自体を知らないといいも悪いもないので、まずはあるんだということをアピールしないと。
Q:カードゲームの利益って、どうなの?
近藤:安藝さんから答えたら……やばいよね?
安藝:カードゲームってお金を刷っているようなものですからね……あくまで一般的にね?
島村:製造原価と売り上げの話でいえばお金を刷っているようなものだったりしますが、それを買ってもらうことを考えると……。
安藝:ブシロードって各地でイベントやってるでしょ。その熱意は尋常じゃないよね。
中村:いつも島村が言ってますが、カードゲームってインフラ事業なんですよ。トレーディングカード自体は紙切れなんですが、それにみんなが興味を持って買ってくれて初めて価値が生まれるんです。「これを遊ぶために買うぞ」とならないといけない。そのために、このカードゲームはスゴイよ、みんな買ってね、と頑張っています。
安藝:すごいんですよ、ヴァイスの大会だけでも年に3000回ぐらいありますよね。
島村:それはたぶん月間の数字です。店舗が500あって、それぞれ月ごとにイベントをやってもらっているので、年だと何万回と……。プロモーション用カードを毎月何万枚も刷っています。
Q:「ブラック★ロックシューター」、1枚のイラストからあれだけ広がったことに情熱を感じます。
安藝:ありがとうございます。
ゆま:いかがですか、ブラック★ロックシュータープロジェクトは。
安藝:こんなにも思いのこもった一夏はなかったな、というぐらいにみんながんばりました。
近藤:DVD配布については賛否ありましたね。僕は3枚持ってるんですが、安藝さんはそれを配ってくれと言うんです。
安藝:たぶん手元にカブって持っているという人もいるかと思うんですが、ぜひ友人とかに配って欲しい。
近藤:メガミマガジンの場合、パッケージもついているから組み上げたら商品が完成なんですよ。
Q:徳島を舞台にしたアニメを作って、聖地巡礼の舞台にするというのはどうでしょうか?
近藤:いつか。うん。
Q:梶浦由記さんがゲストに来て欲しい。
近藤:梶浦さんと最近会って、1時間ぐらいマチ★アソビの話をしました。来てくれるかも。みんな意外と興味を持ってくれていて、スケジュールさえ合えば、いろんな人が来てくれると思います。
Q:空の境界のBD化、なぜ今このタイミングで?
岩上:まだBD化がメインといえない時期にリリースしたので、我々としても早めにBDを出したいとは思っていました。
近藤:現在、作業中です。劇場で流れたものについては新しいものを作ってるわけではないですが、丁寧に細かく直してます。
岩上:原作最後の10数ページは終章ということで作ってもらってますが、かなりのモノができあがってきています。
近藤:ちょっと新しい感じの絵になっているんではないかなぁと思います。
コレがそのポスター。
Q:PC版Steins;Gate(シュタインズゲート)、ウェブ認証導入の反響は?
土居:いまのところ、クレームのメールなどは来ていません。ただ、「認証できません」というようなサポートはちょっと来ていて、パッチを出して対応しています。社内的にはこれをどうするか、引き続き検証中です。非常にバグが多くて申し訳ありません。申し訳ないとしかいいようがないです。
近藤:ちなみに、「アニメの放映話数って発表されないんですが、理由ってないんですか」っていうのは?
土居:シュタインズゲートのアニメもですかね。
蜂屋:アニメを1年間やっていたころは、後番組の放送開始時期がわかってはまずいというのがあったんです。今は、何でですかね。
岩上:特に理由はないですよね。これからは発表した方が良ければ発表するようにしましょうか。
蜂屋:かつてはそういう慣習があって、後番組がわかるとまずいというのがあった、ということで。
近藤:蜂屋さんの髪の毛はどこへいったんですか?
蜂屋:これには理由があるんですよ。ぼくには頭を剃った作品が当たるというジンクスがあって、新作シーズンには剃るんです。
近藤:じゃあ、剃らなかった作品は?
蜂屋:いやいやいや(笑) 「そらのおとしもの」の時はスポーツ刈りにしたんですが、その髪型だと周囲を威嚇すると上司に怒られたので、第2期では剃りました。
Q:MOSAIC.WAVのライブツアーはいつですか?
み~こ:来年の頭を予定して、アルバムを作っています。去年はアルバム発売にあわせてツアーをやったので、来年もやれればいいなーということで上の人がいろいろと頑張ってます。発表はいつになるかわかりませんが、決まればすぐにお知らせします。その前にアルバムの発売時期をはっきりしろというのもありますが…。
Q:「そらのおとしもの、空飛ぶパンツに世界が泣いた」というのが印象深いです。
蜂屋:チバテレビで最初に放送されたんですが、その日、寝てたらケータイに連続して着信があって結局30件ぐらいになったんですよ。何かなと思ったら「そらのおとしもの」第2話を見た千葉県民の友人から「あれはいったいなんだ?」という連絡だったという。まず思ったのは「俺、千葉にこんなにも知り合いがいるんだ」ということですね(笑)。
Q:アニメ化される作品の基準は?
岩上:ないと思いますよ。
蜂屋:うちの場合、1年後とか2年後に頂点が来る作品をというのをみんなで頑張って探すんですよ。映像化したときにちょうど上り調子のを、と。
岩上:僕らだと、おそらくみなさんの想像している通り、読んでみて面白かった作品にオファーを出しているという感じです。
ゆま:具体的に基準があると言うよりは、読んで面白かったとかそういう感じですか。
岩上:アニプレックスだとプロデューサーによって好きなものを、みたいなのがあります。
蜂屋:うち(角川書店)は上から「君こういうの好きだよね」と言われます。ちなみに、出版社さんからはこういうのをみたいなのありますか?
小森:作品の力が全てです。漫画を作るときに最初からアニメ化を目標にということではやっていません、というのは、マンガにとってアニメ化が最終目標ではないからです。まずは読者と向き合って面白い作品を作っていくというだけで、雑誌に掲載されたからアニメ化のオファーが来るだろうというような考えで作ったような作品は、正直、面白くないと思います。他のプロデューサーさんも読者の一人なので。その作品が大多数の人に面白いと認められ、2巻3巻と買う価値のある作品だと認めてもらえる作品作りをしてくのが我々の仕事なので、アニメ化への正解はありません。
ゆま:ちなみに、そんな芳文社さんに「けいおん!は本当に最終回なんですか?」という質問が来ています。これは答えられないと思うので僕から、放課後ティータイムと水樹奈々さんがCD店の店頭を飾っていたんですが、あの「けいおん!」の盛り上がりは芳文社としてはどのように感じていますか?
小森:「すごいな」というのが社員としても正直な感想です。ここまで支持してもらえたのかと。ぼくは担当ではないんですが、ここまで大きなものをうちの社から出せたというのはうれしいなと思います。でも、それは買ってくれたみなさんと、アニメを作ってくれたスタッフのみなさんと、かきふらい先生の努力によるものです。我々がやったことは影でこそこそっとやったようなことですので。「けいおん!」の今後は……これ以上は、私が明日出社できなくなる恐れがありますので…(笑)
Q:ミルキィホームズの宣伝費は札束何個分ですか?
中村:思ってるほどではないと思います…
ーーコミケの飛行船とか
中村:他の作品が貼りだしているポスターとかと大して変わらないですよ。ラッピングバスのほうがよっぽど高いと思います。
ゆま:国際展示場駅に貼ってあったりしますが、あれ高いんですよ。
蜂屋:俺も「そらおとはこんなの貼っちゃいけません」って怒られたからやめた(笑)
中村:CMを流しているのは何かの作品のカードゲームが多いと思うんですが、それぞれにスポンサーがいるので、そういうことです。
島村:アニメの放送中はそのカードゲームのCMはあんまり流せないのでどうしても空いてしまう枠があり、じゃあそこにミルキィホームズを流そうかということになったりします。
Q:納谷さん、京都の帰りに歌ったアニソンを教えて下さい。
納谷:昨日までプライベートで京都旅行に行ってたんですよ。帰りに渋滞に巻き込まれまして、中でアニソンカラオケしてたんですけど……999とかあしたのジョーとかです。
Q:鬼ごっこの発案者が来なかった件について。
近藤:そうだそうだ、いま釈明やる?
ーおりとー!
近藤:来ないっていうのはまずいよね。
おりと:ちょっと仕事があって…
納谷:おりとさんのためにやったようなものだったのにー。
Q:twitterが流行ってますが、見ていると毎日日付が変わるまで仕事をしている人が多い。ちゃんと寝てますか?
近藤:あなた、すごいよね。
ゆま:僕は寝てますよ。ちなみに、他の方は?
安藝:業界の人だと時間帯がずれてるひともいるから。4時とか5時とかに元気で、twitterに出てくる人とかいるじゃないですか。
近藤:夜中になると僕のタイムラインにFAUST(→星海社の太田さん)ってのが出てくるんですよ(笑)
Q:最近ミルキィホームズが活躍する機会が多いですが、プロデューサーとしてのやりがい、ここがつらいというのは?
中村:イベントが多いので、それが大変ですね。
近藤:ロンドン行くの?
中村:僕は行かないんです、ゲームのマスターアップが重なっているので。そういえば、言っていいのかな……tvkアニメ祭りに急遽参戦が決まりました。で、たぶん歌います。そちらもよろしくお願いします。
ゆま:やりがいについてはいかがですか?
中村:ミルキィホームズを知っているという人が増えたので、それがなによりですね。「ミルキィホームズ?なにそれ?」から「またミルキィホームズか!」になったので。
近藤:実体はよく知らなくても、意識に擦り込まれているよね。
中村:嫌われるというのは認知があるということなので。知らない人が好きになるより、嫌いな人が好きになる方がハードルが低いですよ。
アニメ版ミルキィホームズのポスター
Q:どういう経緯でプロデューサーになったんですか?
岩上:プロデューサーになりたいってなる人はあんまり居ないのでは?ぼくは映像を作る人に憧れてなったので。
ゆま:そもそもプロデューサーって何かっていうのがよくわかんないですよね。
近藤:制作って仕事はすごく面白いよ。
蜂屋:アニメ制作会社でアニメーターや演出を目指す、というのではない人がアニメに関わるためにはプロデューサーしか無くて。僕も「アニメ好きです!」って言ってたら、気付いたらプロデューサーになってた。アニメーターとか監督になりたいって言って制作会社に入る人は多いけど、プロデューサーになりたいって言って入る人は少ないので、チャンスかも(笑)
近藤:プロデューサーにならざるを得ないというとこもあるよね。全部をまとめないといけない。
蜂屋:絵を描く才能がないとかいうのであれば、営業を経験しておくとプロデューサーになりやすいかなーって思いますね。
Q:ヒットしたタイトルの続編って作るの大変ですか?
近藤:ひだまりスケッチ?
岩上:ヒットすれば作りやすいですよ。短期間で続編が決まっているものもありますけれど。
Q:阿波踊りポスターの配布は、どうでしたか?
近藤:僕は現地に行ってないんですよ。なので詳しいことはわからないけれど、まず徳島市観光協会さんがすごく阿波踊りポスターに対して反応があることを真面目に受け止めてくれて、最初は協会前で配布するという話もあったんですが警察に邪魔だからやめてくれと言われ、唯一残されたのが山頂での配布だったんです。昼とか夕方からという案もあったけど、ものすごく暑かったから早めの朝10時にしました。来てくれる人のことを考えたんですけれど、いろいろ騒動になっちゃった。
僕はマチ★アソビ、うまくやりたいんですよ、今回もかなり多くの人が来てくれます。現状、山頂へはロープウェイしかなくて、バスもどうするのかというのがあり、パニックも起きるかもしれない。でも、うまくやってほしいんですよね。
ここ1年間、行政とか地方のえらい人と話をする機会がありました。新作を発表するだけで騒がれるなんてアニメはすごく恵まれた状況にあるということを岩上さんと話をしたりしているんですが、アニメ好きな人はオタクだと下に見られたりすることがあります。そういうのを、僕は認めたくない。だから、ちゃんといきたい。「やっぱりアニメでイベントをやると、こういうことが起きるよね」とは言われたくない、成功させたいんです。イベントでものがいっぱい売れた、いっぱい儲かったではなく、みんながハッピーになって帰って欲しい。
きちんと並ぶところは並んでもらって、ルールを守ってもらって、Vol.5、Vol.6と続けていける状況をできるように……。それは、僕らの努力ではなく、来てくれる人が僕らと一緒にハッピーな時間を過ごしてくれることが大事なんです。それを本当に心からお願いしたいと思います。
アニメを好きな人を信じたい。僕もアニメとか映画から感じることは多いし、だからこそ、アニメを好きな人を信じてやっていきたいと思っています。なので、問題なくハッピーな時間を全員が過ごせるようにと思います。
◆締めコメント
森谷:途中から前夜祭だということを忘れていました。本番もよろしくお願いします。
納谷:皆勤賞組としては「やっぱり皆勤賞、つきねこ組だな!」と言われるよう頑張りたいです。
土居:痛車、頑張って持って行きます。ポッポ街では展示会と同時に物販もするのでよろしくお願いします。
岩上:10月から「俺の妹がこんなに可愛いわけがない」「咎狗の血」と、ターゲットが真逆の2作品をやりますので、ぜひ見てください。「空の境界」BD-BOXも、いいものにしたいと思ってやっていますので、ぜひ。
小森:「みのりスクランブル」、肩の力を抜いて楽しんでもらえればと思います。あと、1巻発売中です。
蜂屋:ちょうどマチ★アソビ開催のころに「そらのおとしものf(フォルテ)」の1話・2話が放映されていると思うので、第1シーズン見ていない人もぜひぜひ。
柏森:最終日、山頂でライブやりますので、盛り上がりに貢献できればと思います。
み~こ:ライブの前に11時から広場でトークショーみたいなのをやるそうです、朝から来てもらえればと思います。
島村:徳島人としてマチ★アソビ、楽しみたいと思います。
中村:ヤフオクでtvkアニメまつりのチケットが高騰しているとかで、大変なことをしてしまったのかと思ったりしています。マチ★アソビではなぜか主催者側に敵(つきねこ)がいますが、みなさん、味方になってください(笑)
安藝:3日間いればイベントを満喫できるし、行くだけでも楽しめます。時間のある方はぜひ楽しんでください。あと、ねんどろいど春ちゃんの原型があがってきたので、もし間に合ったら持って行きます。
ゆま:花澤ファンを目の前にぼくが司会をするというコレは……いじめないでくださいね。
近藤さんからは以下のようなコメントが。
YouTube - マチ★アソビ vol.4 前夜祭 締めコメント
ちなみにイベント中、出演者が生すだちをサワーに絞ってくれるという「SST(スーパーすだちタイム)」が随時挿入されました。
すだちサワーを渡す納谷さん。
なぜか自分が飲むことになる納谷さん。
「阿波踊りポスター」をはじめとするポスター争奪じゃんけん。現地参加者の特権ですね。
安藝さんからはアメリカかグッスマカフェでしか買えないという、BIG BOSS ROBOTフィギュアが提供されていました。
「マチ★アソビ Vol.4」本番は10月9日(土)、10日(日)、11日(月)の3日間。すでに宿が埋まり始めているそうなので、参加予定の人は早めに宿を手配しておいた方がいいかもしれません。
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