ボトル入りのミネラルウォーターはバクテリアだらけ、基準値の100倍以上含むものも
ボトル入りのミネラルウォーターは水道水と比べ「きれい」「ピュア」「体に良い」といったイメージがあるかもしれませんが、モントリオールのC-crest Laboratoriesが行った調査で、市販のミネラルウォーターのほとんどが平均的な水道水よりはるかに多くのバクテリアを含有していていることが明らかになりました。調査対象となった商品の70%で飲用に安全とされる基準値を超える量のバクテリアが検出されたほか、基準値の100倍を超えるものもあったそうです。
詳細は以下から。'Revolting' Levels of Bacteria Found in Canadian Bottled Water | Water | AlterNet
今回の調査では深刻な問題となるような病原菌は検出されなかったものの、バクテリアの数は驚くほど多く、調査対象となった商品の70%でUnited States Pharmacopeiaが定める飲用水中の従属栄養細菌量の上限「1ミリリットルあたり500cfu(colony forming units:コロニー形成単位)」を超えていたほか、中には7万cfu/mlという、基準値の100倍以上のバクテリアを含んでいたブランドもあったとのこと。それに対し、サンプルとなった水道水の平均は170cfu/mlと、十分基準値に収まる範囲だったそうです。
なお、今回調査対象となった商品の名前は明かされていませんが、カナダで市販されているよく知られたブランドのミネラルウォーターばかりとのことです。
水道水もミネラルウォーターも、ほかの多くの食品や飲料と同じく、ある程度の微生物を含むのは当然のことで、今回検出された量も健康な成人では健康への影響を心配する必要はないとのことですが、妊娠中の女性や乳幼児、高齢者などは注意が必要だとされています。
調査の目的は特定のブランドを名指しで非難することではなく、消費者の注意を喚起しカナダで販売されるボトル入り飲用水にもっと厳しい安全基準を設けるよう促すことにあるとのことで、C-crestの研究員Sonish Azam博士は「ボトル入りの飲用水にまったく微生物が存在しないことを期待する人はいません。それでも、今回検出された量は驚くほど高いものでした。そのため、従属栄養細菌の数の上限を設けることと、含まれる微生物の性質を表示することが強く推奨されます」と語っています。
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