具入りラー油決戦、「辛そうで辛くない少し辛いラー油」と「ぶっかけ!おかずラー油チョイ辛」を食べ比べしてみました
品薄状態の桃屋「辛そうで辛くない少し辛いラー油」と同じく品薄状態のエスビー食品「ぶっかけ!おかずラー油チョイ辛」、いずれもスーパーに並ぶレベルの具入りラー油としてなぜか共倒れしており、手に入る場所ではごろごろあるが、手に入らない場所ではあっという間になくなるというラー油格差社会を勝手に作り出してしまっています。
というわけで、見た目も雰囲気もかなり似ているこの2つ、同時に食べて味の差を実感してみることにしました。一体どのような差があるのでしょうか?また、どちらを買えばよいのでしょうか?
独断と偏見による一方的な食べ比べ結果は以下から。
せっかく2種類とも手に入ったので、まずはパッケージデザインの比較。桃屋は手書き風の文字+イラストとなっており、「辛くない」を赤色にして辛そうに見せて矛盾させるなど、その不可思議な商品名「辛そうで辛くない少し辛いラー油」という「どっちやねん!」というイメージをさらに加速させています。対するエスビーは割と文字自体はスッキリしているものの、背景を真っ白ではなく模様を入れることによって、ラーメン屋などに置いてある容れ物っぽい雰囲気を出しています。
両方とも110グラム、ビンの大きさも高さも大体似たような感じですが、フタの盛り上がり方の差でほんのちょっとだけエスビーの方が背が高い印象です。
底から見るとこんな感じ。左の桃屋は割とさらっとしており、こうやって見ると中身がザラザラと動いていきますが、右のエスビーは微動だにしません。要するにエスビーの方はギッチリ詰まってます。
あまりにもギッチリミチミチに詰まっているので、逆さまにしてみました。
左が桃屋、右がエスビー。桃屋の方は重力に従って下がってくるのですが、エスビーは張り付いてます。
と思ったら、丸ごとブロックみたいになって「ズズズ」と下がってきました。みっちりしすぎだろう……。
ムービーで見るとよくわかります。
YouTube - 辛そうで辛くない少し辛いラー油vsぶっかけ!おかずラー油チョイ辛
ふたを開けるとこんな感じ。左の桃屋はギッチリしていないので割と入り口近くまでガーリックやらオニオンやらがわらわらといるわけですが、右のエスビーはギチギチなので深く見えます。
側面から見れば一目瞭然です。かき混ぜる時にスプーンを差し込んだ時の感じは両方ともそれほど大差はないのですが、こころもちエスビーの方がガッチリしているかな?という程度で両方とも混ぜにくいです。
それはともかく、注目すべきはここ。これは桃屋のビンの縁近く。細かいつぶつぶが見えます。
こっちはエスビー。なめらかつるつるです。やはり一見すると似ているように見えながらも差があるようです。
スプーンですくいだして比較。左が桃屋、右がエスビー。こうやって見ると露骨に違っているのがわかります。
桃屋の方もエスビーの方もいずれも「具」という点では同じですが、随分と違う。全体的にエスビーの方は赤色っぽい何かがいっぱい入ってます。
桃屋の具のアップ。フライドガーリックとフライドオニオンが山ほど入っているのがわかります。見ているだけでもじゃりじゃりしてきそうな雰囲気。
対するこちらはエスビーの具のアップ。一般的な具入りラー油と言えば、実はこちらです。そう、普通の手順でちゃんと作るとこうなります。なので、これはこれで正しい。
とか言っていても始まらないので、ごはんの上にかけて勝敗を決することに。左が桃屋、右がエスビー。
こうやって見るとよくわかりますが、左の桃屋は具が多いので赤というよりもオレンジっぽくなっており、右のエスビーの方が赤いです。
これは混ぜるとさらに露骨になり、ほぼ同じ分量を混ぜたにもかかわらずこれだけの差が出ます。よく見ると混ざり方は同じなのですが、具の量や色の差などで印象が変わるという感じ。
で、実際に両方をじっくりと食べ比べてみた結果、以下のような感じでした。
・桃屋「辛そうで辛くない少し辛いラー油」のフライドガーリックとフライドオニオンのジャリジャリ感がやはりすごい、こういう「あぶらふりかけ」みたいな食感度では桃屋
・エスビー「ぶっかけ!おかずラー油チョイ辛」は塩味が桃屋よりも勝っており、食べた後に塩味が口の中に残るため、何かと合わせると言うよりも炒め物のような調味料的扱いの方が向いている
・桃屋が「ジャリジャリ」なら、エスビーは「カリコリ」という感じで、ちょっとおとなしめな雰囲気。むしろエスビーは「カリニチャネチョカリカリ」という感じで明らかに油を吸ってしまってべちゃっとしているのがところどころにある。
・この差は技術の差で、油に浸かっても桃屋の方がガーリックとオニオンがサクサクしている。これは桃屋いわく「製造方法は企業秘密なのですが……。専用の機械がないと簡単には作れないものです。他社では真似できないものと自負しております」だそうで。
・ガーリックだけだと技術力の差でエスビーはカリカリ感が負けてしまうため、この差を埋めるために「アーモンド」が入っている感じです。これは苦肉の策かも知れませんが、食感が「ネチョ」から「カリ」に近づいているので、作った人はえらい。
・ただ、エスビーは油を吸ってふくれているためなのか、ビンにミチミチに詰まっています。
・要するに桃屋は「あぶらふりかけ」であって、ラー油ではないが、「かなりおいしい何か」になっている。まさに「桃ラー」としか言いようのない謎の食べ物。だがしかし、うまいからOK。
・エスビーは「あぶらふりかけ味のラー油」という感じ。何よりすごいのは「ここまで似せることができるのか……!」というぐらいに桃屋のラー油と味が似ていること。技術力の高さを感じます。
・というか、大体こんな味になるので似せているのではなくて、どれもこれも同じような原材料を使うとこうなるらしい。
・エスビーの方が「ラー油」に近い、桃屋はラー油から離れているからこその独自の味。
・混ぜて合わせるなら「桃屋」、味付けに使うなら塩味とラー油感の強い「エスビー」といった感じ。
・両方ともに味の印象や食感が似ているので、並べて食べ比べないとはっきりと差がわからないぐらい近いが、食べ比べると結構差がわかるぐらいには離れている。
というわけで、ガーリックフライとオニオンフライの合わせ技によるジャリジャリ感が好きなら桃屋「辛そうで辛くない少し辛いラー油」、ジャリジャリよりもカリカリ程度で良く、それよりももっと塩味を強くしてラー油っぽさを求めるのであれば「ぶっかけ!おかずラー油チョイ辛」という感じです。供給体制が整った際には是非とも食べ比べしてもらいたい感じです。
・オマケ
冷蔵庫から引っ張り出してきた桃屋戦隊が完成。
エスビーを追い詰める桃屋戦隊。がんばれエスビー。
というか、どっちも一刻も早く近所のスーパーに安定供給してください、マジで。
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