出会い系サイトの通信量にみる男女の外見のとらえ方の違い

いわゆる出会い系サイトでは、自分のプロフィール写真はかなり重要視されているようで、超絶画像補正テクニックを駆使した写真を掲載している人が山のように存在します。

しかし、見た目がいい人の一人勝ちになるかというと必ずしもそうではありません。海外の出会い系サイト「OkCupid.com」がプロフィール画像への評価と、メッセージをやりとりした数の関連について、とても興味深い結果を発表しています。

詳細は以下。
Your Looks and Your Inbox << OkTrends

OKCupid.comの公式ブログでは、調査の大前提としてまず「評価と外見はだいたいリンクしている」と定義し、単純に「評価の数字がよい＝外見が魅力的」と考えて以下の考察を行っています。

ちなみに「評価トップレベル」とされている女性ユーザーの一部。

こちらは「評価トップレベル」とされている男性ユーザーの一部。

「評価中程度」の女性ユーザーの一部。

「評価中程度」の男性ユーザーの一部。

それでは、評価の数字とメールのやりとりについて調べた結果を見てみましょう。

まず、男性から女性に対する評価の分布。横軸が評価、縦軸が女性全体に対する割合となっています。中くらいと評価された女性が一番多いという妥当な結果が見られます。美容整形や画像の補整が当たり前となっているにしても、きれいな分布になりました。

それでは次に、女性への評価と男性が送るメールの数の関連を見てみましょう。全メールの3分の2が全体の3分の1の女性に送られるそうです。逆に言うと、男性は平均して倍率2倍の競争を闘うことになります。ちなみに最も高い評価の女性と、もっとも低い評価の女性の差は実に28倍。高評価の女性への偏りが見られます。

同じ調査を女性に対して行うと、今度はまったく違うグラフが現れます。

まず、出会い系においては8割の男性が「平均」とされる2.5以下の評価をつけられています。ところが、実際にメールに送る段階になると、以外にも平均よりちょっと下くらいの男性に対し最もたくさんのメールが送られていることが分かります。

この結果から、平均的な女性は「ほとんどの男性は水準以下と考えているが、それはそれとしてメールを送る」という思考パターンが浮かび上がります。

ちなみに、水準以下とされている男性の例。女性の評価は大変厳しいような気がします。

男女を合わせた結果はこんな感じ。異性への評価とメールの数については男性のほうが強く相関しています。「男は見た目にだまされる」とはよく言われることですがまさにその通りのことが行われているようです。

次に、メールの返信をもらえる「成功率」について、自分の評価と異性の評価を合わせた結果を見てみましょう。

濃い色が女性送信者、薄い色が男性送信者を表します。自分への評価が高いほど返事をもらいやすいという結果が見えるわけですが、これをさらに詳しく見てみると面白い結果が現れます。

まず女性が送信者の場合。グラフの横軸はメールを送る相手の男性に対する評価、それぞれの色のグラフは緑色が高評価の女性が送信者の場合を表し、グラデーションして赤色が低評価の女性の送信者を表します。魅力的な女性ほどグラフは上の方に存在し、成功率が高いことが分かります。また、全体的に右下がりなことから、魅力的な男性ほど他にメールをする相手が多くなり返信率が下がるということも分かります。

男性が送信者の場合、これも面白い傾向が現れます。高評価の男性が低評価の女性にメールする場合返信率がぐっと低下しています。スパムメールを警戒した上での結果だと思われますが、テストではそれらは取り除いてカウントしているとのこと。これはもう個人の自己評価の問題なのでしょう。

画像のアングルや、プロフィールの文面など評価に影響するファクターは他にもたくさんあるため、一概に見た目がすべてとはいえませんが大きな要素であることは事実。そして見た目が平均以下とされても頑張る余地があるのもまた事実。「※ただしイケメンに限る」というのは必ずしも真とは言えないようです。