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SNSのプロフィール写真に「恋人との2ショット写真」を使う人の心理とは?


SNSをながめていると、時々「恋人と並んだ2ショット写真」をプロフィール画像に設定している人を目にします。「なんで個人のアカウントなのに2人で映った写真を使うんだ」と思った経験がある人もいるかもしれませんが、ピッツバーグ大学の心理学准教授であるAmanda Forest氏と博士課程に在籍するKori Krueger氏が、「SNSのプロフィール画像に恋人との2ショット写真を使う人の心理」について解説しています。

Communicating Commitment: A Relationship-Protection Account of Dyadic Displays on Social Media - Kori L. Krueger, Amanda L. Forest,
https://journals.sagepub.com/doi/10.1177/0146167219893998

Why people post 'couple photos' as their social media profile pictures
https://theconversation.com/why-people-post-couple-photos-as-their-social-media-profile-pictures-130661


カップルや夫婦の写真をプロフィール画像に使ったり、SNSの投稿で2人がどれほど深い仲なのかをアピールしたりする行動は社会心理学者から「dyadic displays(2人1組の誇示)」と呼ばれており、比較的よく見られる行為だとのこと。

Forest氏らが、恋人を持つ236人のFacebookユーザーを対象に行った研究では、実に29%が現在のプロフィール画像として「カップルで映った写真」を使っていると回答。また、70%は恋人との関係についての投稿を行ったことがあり、15%は直近のFacebookへの投稿で恋人について言及していたそうです。


恋人との2ショットをプロフィール画像にしたり、恋人に関連する投稿を行ったりしやすい人については、一定の傾向が見られるとForest氏は指摘。Forest氏によると、「恋愛関係に非常に満足している人」「相手への恋愛感情が強い人」「相手に嫉妬の感情を抱いている人」「相手から拒否されたり、別れを切り出されたりするのを恐れている人」などは、恋人との関係をSNSで公に見せつける可能性が高いそうです。

対照的に、「相手へ強く依存することを不快に思う傾向がある人」「自分の独立性を守りたがる人」は、SNSのプロフィール画像を恋人との2ショットにすることや、恋人に関する投稿をすることはほとんどないとForest氏は主張しています。

また、特定の日に恋人に関する投稿を行うかどうかは、恋人との関係性の変化によっても左右されます。普段よりも恋人との関係に不安を感じている日や、恋人との仲を深く実感できた日には、恋人との関係についてSNSで言及する可能性が高くなるとのこと。


人々が恋人との関係についてSNSでアピールする理由については、「恋人と密接な関係にある人は、恋人のことを自分自身の一部として捉えているから」という説を提唱する研究者もいます。もはや恋人が自分自身を説明する概念の一部になっている人は、ためらいなくSNSで恋人について語ることができると一部の研究者は考えているとのこと。実際にForest氏らが行った調査でも、特に恋人との関係に満足している人は恋人を自分自身の一部と見なしていることが確認されたそうです。

その一方でForest氏は、SNS上でのアピールにはもっと別の戦略的な理由がある可能性も指摘しています。SNSでは非常に多くの人々とつながることができるため、恋人との関係において脅威となりうる元恋人・近しい同僚や異性の友人・魅力的なライバルといった存在が目に付きやすくなります。そこで、SNS上で恋人関係をアピールして他の競合相手をけん制することは、これらの脅威から2人の関係を守るための1つの方法だとのこと。また、「恋人との関係を他の人に知ってもらうことで自尊心を高める」ために、SNSのプロフィールで恋人との関係についてアピールしている人がいることもわかっています

さらにForest氏は、SNSのプロフィール画像や最新の投稿は、自分自身についての正確な印象を他者に与える可能性が高いと指摘。カップルの写真を投稿しているSNSユーザーは、他の人から「好感が持てて、関係性に満足している人物である」との評価を受けやすいという研究結果も紹介しています。


「あなたが恋人との2ショットをプロフィール画像にしたことがないなら、他人が2ショットをプロフィール画像に使うことに驚くかもしれません。しかし、この行動は2人の関係性にポジティブな結果をもたらす可能性があります」と、Forest氏は述べました。

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in メモ, Posted by log1h_ik

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