総務省、インフルエンザなどに感染した人に近づくとメールで知らせる仕組みを実験へ
現在世界中で猛威を振るっている「豚インフルエンザ」こと「インフルエンザA(H1N1)」をはじめとした感染症の拡大に備えて、感染している人に近づくとメールで知らせる仕組みを総務省が実験することが明らかになりました。
位置情報検出サービスなどを活用することで、感染者の行動履歴を正確にトレースすることが可能となるようです。
詳細は以下の通り。
asahi.com(朝日新聞社):感染者に近づけばメールが届く 携帯電話で秋にも実験 - ビジネス・経済
朝日新聞社の報道によると、感染症の世界的大流行を防ぐため、総務省は秋にも携帯電話のGPS機能を活用した実験に乗り出すそうです。
これは携帯電話会社などがモニター全員の移動履歴をデータベースに蓄積した上で、1人が感染症にかかったという想定ですべてのモニターの移動履歴をさかのぼり、感染者と同じ電車やバスに乗るなどした「感染の可能性がある人」を抽出して、注意喚起や対処方法を知らせるメールを送るという実験とのこと。
なお、この実験は都市部と地方の2カ所で計2000人程度のモニターを募って実施するとしており、GPSの精度や費用対効果、移動履歴を共有して活用することによるプライバシー上の問題点や移動履歴の活用に対する心理的抵抗感などを見極めた上で、実用化できるかどうか検討する方針であるとしています。
実際に「あなたは感染者と同じ電車に乗っていました」といったメールが送られてきた場合、パニックに陥る人がいるような気もしますが、被害を最小限に抑えるという観点では非常に意義がある実験なのではないでしょうか。
ちなみに5月7日13:30現在、総務省の公式ページでは実験内容に関する発表は行われていません。
総務省|報道資料一覧:2009年5月
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