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燃料高騰で帆船による海運が復活


止まるところを知らない原油価格高騰を受け、飛行機は燃油サーチャージだけでかなりの値段になっていたり、ちょっとでも安いガソリンスタンドに車が集まるなどの状況が見られますが、海運業界では昔ながらの帆船が脚光を浴びているそうです。

詳細は以下から。
Wind-Powered Tall Ships Are Once Again Important As Oil Prices Hurt Trade : CleanTechnica

記事によると、現代の帆船による商用輸送としては初めてフランスワイン3万本が運ばれていて、6日後にダブリンに到着するそうです。これを行っているのは海運のCompagnie de Transport Maritime a la Voile社(CTMV)で、CTMVは108隻の古い船を所有しており、その速度は8ノットと現代の貨物船の半分ですが汚染を引き起こすことはありません。世界中を運行している5万隻の商船は毎年8億トンの二酸化炭素を排出しているそうです。

CTMVはフランス南部の80のブドウ農家からアイルランドへのワイン輸送を請け負っており、アイルランドからフランスへ向けてはアイリッシュウィスキーやスコッチを輸送しています。また、1900年に創業したKathleen & May社でも、長らく帆船を使って石炭や泥の輸送を行っているそうです。

世界の貿易商材の90%は海運によって輸送されていますが、フランス船主協会によると、風を動力とする船による輸送は今後市場全体の0.5%まで伸びる可能性があるとのこと。大型帆船は石油燃料の船に比べると速度は落ちますが、環境への影響は少ないことから、近海航路の未来を担う存在なのかも知れません。


これからはエコだからというより、燃料価格高騰によってやむなく帆船を使うしかないというようなケースが出てくるかも知れません。

(7月30日9:44 一部修正)

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in メモ, Posted by logc_nt

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