90度回転し、海上で垂直に直立する船「FLIP」
全長355フィート(約108メートル)で、そのうち300フィート(約91メートル)分が水中に沈み、残り55フィート(約17メートル)分、大体ビル5階建て相当の高さが海上に直立するという一風変わった船です。その正体は40年前ほどに建造された調査船です。乗組員も船の回転に合わせるので大変ですが、中の付属設備の工夫っぷりがすごい。
もちろん無意味に垂直になるわけではなく、ちゃんとメリットもあります。実際に垂直になっていく様子のムービーやメリットの詳細は以下の通り。
FLIP! The Scripps Ship that FLIPS!
高さはこれぐらいになります。かなり高い。
How big is FLIP?
以下のページに洗面台などの写真がありますが、垂直になった場合にも使用できるように2つついてます。
FLIP: The World's Strangest Research Lab
どういう理屈で垂直になることができるのかという仕組みについて、以下のページでFlashを使ったアニメーションの解説があります。長くなっている部分に海水を入れていくようです。
FLIP Animation
実際に垂直になっていく様子のムービーはこれ。
FLIP Flipping!(QuickTime形式ムービー)
で、どういうメリットがこの垂直する船にはあるのかというと、以下のアニメーションを見てもらえば一目瞭然です。
FLIP versus Ship
つまり、一般的な船のように波で姿勢が大きく変化することが無く、極めて静かな状態を維持できるとのこと。このため、天候に左右されず、長期にわたる海の調査が可能となるというわけ。垂直になっているとそれはそれで不安定になるのではないかと思えるのですが、以下の図のような実験をすることでその安定性が確かめられるとのこと。簡単に工作できそうなので、夏の自由研究向きかも。
Flip Experiment
というわけで、この船の写真が以下にあります。1枚だけ明らかにちがうものがありますが……。
FLIP Gallery
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