ついに総務省が通信速度規制を容認、年明けから規制開始へ
日本経済新聞社の報道によると、総務省が先日ブロードバンド通信網の混雑を緩和するために、大量の映像データをやりとりすることでトラフィック、いわゆる通信量を増大させているユーザーに対して、プロバイダーが通信速度を規制することを容認することにしたそうです。
これにより一般家庭の通信速度までが遅くなる「ネット渋滞」を緩和できるとしており、早ければ年明けからプロバイダーによる通信速度規制が始まるとのこと。なお、上りについては現在ほとんどのプロバイダーが規制しているので、今度は下りに対して規制がかかるということになります。
つまりYouTubeやGyao!などの動画配信サービス利用者が影響を受けかねないということでしょうか。
詳細は以下の通り。
ネットの混雑緩和、通信制限を容認・総務省 インターネット-最新ニュース:IT-PLUS
この記事によると、大量の映像データをやりとりする特定の利用者が回線を占めた結果、一般家庭での通信速度までが遅くなる「ネット渋滞」を防ぐために、プロバイダーに回線の利用を制限する措置を認め、その運用指針を年末までに作成するそうです。そして早ければ年明けにもプロバイダーによる通信制限が始まるとのこと。
なお、この報告書案はNTTやネット検索大手の米グーグル、プロバイダーなどが参加する総務省の「ネットワークの中立性に関する懇談会」が公表しています。
ちなみに以下の記事中でも触れられている通り、実際にトラフィック、いわゆる転送量の大半を占めているのはP2Pのファイル共有ではなく、YouTubeに代表される動画投稿・共有サイトの存在であるため、YouTubeなどの動画配信サービスのヘビーユーザーが今回の規制の対象となるおそれがあります。
ITmedia News:YouTube人気が影響、HTTPトラフィックがP2Pを抜く
YouTubeはHTTPトラフィックの20%、インターネットトラフィック全体の10%を占めたという。
・関連記事
本日よりYouTubeの日本向けサイトが登場、スカパー!と提携 - GIGAZINE
日本の家庭内パソコンからのネット利用者が4500万人に到達 - GIGAZINE
Winnyの通信遮断は違法と総務省が判断、Plalaが規制中止へ - GIGAZINE
オランダ、ファイル共有を合法化し、トラフィックへの課税を検討中 - GIGAZINE
インターネット全転送量の3分の1はBitTorrent - GIGAZINE
・関連コンテンツ