P2P型の匿名掲示板は今、どこまで開発が進んでいるのか?
ZAKZAKが報じたところによると、あの巨大掲示板「2ちゃんねる」のドメインが早ければ再来週にも差し押さえられる可能性があり、このままでは2ちゃんねるが一時閉鎖、あるいは閉鎖に追い込まれる可能性が出てきたとのこと。本当にドメイン名が差し押さえの対象として成立するのかどうかすらアヤシイことに加え、ドメインを失ったところでサーバが存在する限り「2ちゃんねる」というものは存在し続けることも事実。前回の2001年8月の閉鎖騒動でもドメインが浸透する間もなく移動を繰り返すため、IPアドレスしかないサーバに対してはローカルのホストファイルを編集したり、2ちゃんねるブラウザの2channel.brdやother.brdの編集と配布で乗り切っていました。
また、以前に2ちゃんねる管理人のひろゆき氏が講演を行った際にその講演を私も拝聴しに行き、そのときに「もしもひろゆき氏が亡くなった場合、2ちゃんねるはどうなるのでしょうか?」と質問したことがあります。そのときの回答は「次の更新までのドメイン代やサーバ代は払っているけれども、それから先は誰も払えなくなるからおしまいですね」というものでした。つまり、ひろゆき氏が亡くなった時点で2ちゃんねるはおそらく事実上の閉鎖になる可能性があり、ひろゆき氏が人間である以上、いつかきっと「その日」は間違いなくやってくるわけです。
しかし、既にネット上のひとつの「文化」として定着している以上、その文化が何の対処も成されずに消えるというのはやはり寂しいもの。
というわけで、管理人がいなくても稼働し続ける究極の掲示板として前回の閉鎖騒動からずっと密かに注目を集めてきたのが「P2P型の掲示板」です。今回はそんなP2P型の掲示板を見てみましょう。
まず最初はコレ。
新月 - P2P匿名掲示板
http://shingetsu.info/
オープンソースで開発されており、仕組みの簡単な図解は以下にあります。
新月の紹介
既に今までもいろいろな方面で取り上げられているので知っている人も多いのではないかと。見るだけなら以下のアドレスから閲覧できるように今はなっています。
http://bbs.shingetsu.info/
また、Windowsでも動作させることができるように、Pythonを使ったものがあります。
朔 - P2P匿名掲示板
py2exeの情報
これ以外にもこういうP2P型掲示板が存在しています。
RinGOch - WOP Gateway -
RingoCh - PukiWiki
探せばいろいろと開発中のものがほかにもちらほら。以下、参考資料。
P2P掲示板の考察【前編】
P2P掲示板の考察【後編】
Tomo’s HotLine: [P2P]分散ハッシュChordと匿名性
そういえば前回の2001年8月閉鎖騒動の時は結局、UNIX板を中心とする有志が救ったような形になりましたね。今回もこのP2P型掲示板を完成させるとか、そういう新たなるストーリーが生まれるのでしょうか……。
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