打ち負かされる事自体は、何も恥じるべき事ではない
「ダレル・ロイヤルの手紙」という名文が存在する。
一体どこの書籍で引用されていたのか、あるいはどこに書かれていたのか、その出所が全く不明であり、海外を広く検索しても、その原文はどこにも存在していないようだし、ダレル・ロイヤルのサイトにある名言集にも掲載されてはいない。
しかし、その内容自体は非常に秀逸であり、GIGAZINEをどんなときも更新し続けた精神と似ている部分があるので紹介しておきます。
親愛なるロングホーン諸君
打ち負かされる事自体は、何も恥じるべき事ではない。打ち負かされたまま、立ち上がろうとせずにいる事が恥ずぺき事なのである。ここに、人生で数多くの敗北を経験しながらも、その敗北から、はいあがる勇気を持ち続けた、偉大な男の歴史を紹介しよう。
1832年 失業
1832年 州議選に落選
1833年 事業倒産
1834年 州議会議員に当選
1835年 婚約者死亡
1836年 神経衰弱罹病
1838年 州議会議長落選
1845年 下院議員指名投票で敗北
1846年 下院議員当選
1848年 下院議員再選ならず
1849年 国土庁調査官を拒否される
1854年 上院議員落選
1856年 副大統領指名投票で敗北
1858年 上院議員、再度落選
そして1860年、エイブラハム・リンカーンは米国大統領に選出された。
諸君も三軍でシーズンをむかえ、六軍に落ちる事があるかもしれない。一軍で始まり、四軍となるかもしれない。諸君が常に自問自答すべき事は、打ちのめされた後、自分は何をしようとしているのか、という事である。不平を言って情けなく思うだけか、それとも闘志を燃やし再び立ち向かっていくのか、ということである。今秋、競技場でプレーする諸君の誰もが、必ず一度や二度の屈辱を味わうだろう。今まで打ちのめされた事がない選手など、かつて存在したことはない。ただし、一流選手はあらゆる努力を払い、速やかに立ち上がろうと努める。並の選手は立ち上がるのが少しばかり遅い。そして敗者はいつまでもグラウンドに横たわったままである。
Wikipediaに彼の経歴が掲載されているのですが、ものすごい経歴になっています。彼はカレッジ・フットボール史上、まれにみる名コーチだそうで。
Darrell Royal - Wikipedia, the free encyclopedia
彼はコーチという性格上、名言が非常に多く、ここにまとめられています。
Darrell K Royal Quotes Page
また、この名文の中に出てくるリンカーンの歴史ですが、実際には多少違っている部分があるようです。解釈の違いというか、何というか…。
エイブラハム・リンカーン - Wikipedia
ネットで調べてみた限りでは、最初にこの文章がネット上に登場したのはどうも2001年らしい。これ以前にこの文章が掲載されたサイトは調べた限りでは見あたらない。
美しき狼達
さらに調べてみると、1995年よりも前に既にこの文章をどこかの書物からワープロで書き写し、それを掲載したのが初代のようです。
夜空の向こうに青空が12
「ダレルロイヤルの手紙」の英語で書かれた原文は、どこかに存在するはずですが、インターネットではどこにも載っていないみたいです。僕は日本語で書かれた本を参照しました。アメリカ留学へ向かう前に、ワープロ(すいません、Windows95より前に渡米したので^^;)で文章を写し、アメリカに持って行きました。落ち込んだ時に、何度も読み返したのです。ですが、どの本を参照したのか、全く憶えていないのです…すみません。
一体、どこの本が初出なのでしょうか…誰かこれぞ!と思う出典元を知っている、あるいは原文を知っている人がいればご連絡を。気になる…。
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