2016年11月12日 07時00分レビュー

爆速で高さを調節できる座位・立位両用スタンディングデスク、エルゴトロンの「WorkFit-TL」を使ってみた

不健康な「座りっぱなし」状態から脱出するべく、IKEAのバーテーブルや手動昇降式デスクをスタンディングデスクとして使ってきましたが、デスクワーカーのワークスタイルを改善し、健康促進と生産性を向上させるさまざまな製品を提供しているメーカー「エルゴトロン」から、ハンドレバーで一瞬にして高さを変えられる卓上設置型スタンディングデスク「WorkFit-TL」が届いたので、実際に1カ月以上使ってみてその真価を推し量ってみました。

Ergotron 33-406-085 WorkFit-TL, 昇降デスク (ブラック)
http://www.ergotron.com/ProductsDetails/tabid/65/PRDID/1017/language/ja-JP/Default.aspx

WorkFitの高さを爆速で変更している様子は以下のムービーから見ることができます。

エルゴトロンのスタンディングデスク「WorkFit-TL」の爆速昇降 - YouTube

編集部に巨大な段ボール箱が到着。

中には卓上設置型の昇降デスク「WorkFit-TL」が入っていました。

机の上にのせるとこんな感じで、最初はなかなかの威圧感があるのですが、既存の机の上に載せるため、「スタンディングデスク用のスペース」が不要なのは便利なポイント。作業スペースは95×58.6cmと広々使えるので、デュアルディスプレイユーザーでも問題なく使えそう。組み立てなどは特に必要なく、緩衝材を取り外せばすぐに使用可能です。

下から見上げると机の両端にハンドレバーがついており、太いコイルのような機構が備わっています。コレは特許出願中の「コンスタントフォース」という技術を活用したカウンターバランス機構で、油圧でもガス圧でもないものの、スピーディーな高さ調節を実現しているとのこと。

さっそく高さを調節してみます。まずは両手で両端のレバーを持ち……

ちょっと体重をかければ「ぷしゅー」と低くなり、まったく力を使うことなく、一瞬にして机をぺちゃんこにすることができました。高さはレバーを離した位置で固定できます。

立ったまま作業をしてみたところ、机から最高50.8cm、最低12.7cmという可動域から、身長に合わせて簡単に微調整でき、背筋の伸びた「いい姿勢」を負担なくキープできます。また、WorkFit-TLは1人で持てないほどの重量があるため、机の上に設置する時は一苦労ですが、設置後は作業中に机が揺れることはなく、しっかりと安定した作業スペースを提供してくれます。

一番低い位置まで下げると立ったまま仕事できないほど低くなりますが……

イスに座ってそのまま作業することが可能。ノートPCだと通常のデスクに置くよりもディスプレイの位置が高くなるので、目線はかなりラクになります。ずっと立ち続けるのは疲れてしまうものなので、立ったり座ったりをカンタンに変更できるのはうれしいところ。

作業スペースの一段下にはキーボードスペースがあります。

平行に見るとこんな感じなので、座って作業する場合はモニター＋キーボードやデスクトップPCの方が向いているかも。

外部キーボードを置かずにノートPCのキーボードで直接打つ場合は、肘置きとして利用可能。ただしずっと肘を置いていると痛くなるので、ブランケットを挟むと快適でした。

スタンディングデスクは慣れていないと長時間立ち続けるのがつらく、慣れてからも固い床で足が疲れてしまうことがあるのですが、人間工学に基づいて血液循環を良くし、疲労を防ぐよう設計されているというスタンディングデスク専用マット「WorkFitフロアマット」もエルゴトロンから届いていました。

ほどよく弾力のある分厚いマットで、床に立つのとは疲労感が段違いであることを実感できます。約3kgあるので座位に切り替える時に移動させるのが面倒ですが、立位だけで運用するなら必須とも言えるほど快適なマットとなっています。「WorkFit-TL＋WorkFitフロアマット」の組み合わせで1カ月以上作業した結果、座りながら作業していた時に感じていた肩こりや腰の痛みなどは、はっきりわかるほど軽減されました。気軽に買える値段ではないですが、電動のスタンディングデスクよりは手頃なので、スタンディングデスクを設置したい人は一考の余地ありです。