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「座りっぱなしの生活」が健康や寿命に与える恐るべき悪影響の数々とは?

By Richard Rhee

座って仕事を行うデスクワーカーはもちろん、仕事時間以外でも移動中は電車や車に乗ったり、ゆっくりする時はテレビを見てくつろいだりと、人間は1日の多くの時間を座って過ごしています。そんな座りっぱなしの生活を送ることがどれほど人間の健康に悪影響をもたらしているのかをまとめたムービーが公開されています。

Are You Sitting Too Much? - YouTube


人の筋肉は着席するとすぐに電気的活動量が著しく低下するため、カロリー燃焼率も急激に下がってしまい、1分間に1kcalしか消費できなくなります。着席状態を3時間続けると、動脈の膨張率が50%減少して、血流が悪くなってしまうとのこと。


もし24時間連続で座り続けたとすると、インスリンが体内に適切な量のブドウ糖を取り込む能力の40%を失います。インスリンの能力低下は2型糖尿病になる確率を上昇させてしまいます。


1日に6時間座る生活を2週間続けると、別名「悪玉コレステロール」ともいわれる「低比重リポたんぱく質(LDL)」が増加するため、脂肪がつきやすくなり肥満の原因となります。


さらに運動時しても筋肉がつきにくくなり筋肉が収縮するため、心臓への血流も阻害されやすくなるのです。


座りっぱなしの生活を送っている人は改善する必要があるわけですが、喫煙と同様に、体が受けた悪影響は座っていた時間が長い人ほどなかなか元に戻りにくいとのこと。ある研究によると、1年間座りっぱなしを回避する努力をしても1年分の効果を得られるわけではなく、再開した時点で元の悪影響が再び訪れてしまうという恐ろしい性質を持っています。


もし、1日6時間着席する生活を1年間続けると一体どうなるのでしょうか?


ある研究によると、1年以上座りっぱなしの生活を続けている女性は、骨密度が毎年1%ずつ減少していくという結果も出ています。また、体を動かすことは脳に血液・酸素・ホルモンを供給できるわけですが、座りっぱなしで運動不足の生活においては脳機能まで落ちてしまうとのことです。


1年間だけでも深刻な悪影響が体をむしばんでいるのですが、さらに1日6時間の座りっぱなし生活が10年~20年に達すると、生活の質から生存年数を割り出す「質調整生存年(QALY)」が7年も減少するとのこと。これは病気などで死に至る可能性が高まることを意味します。


具体的には、心臓疾患の死亡率が64%上昇し、前立腺がんおよび乳がんの発症率が30%増加するということ。


座りっぱなしの生活は「百害あって一利なし」状態なわけですが、もし1日に座る時間を3時間以内に抑えられれば、平均寿命は2年上昇すると考えられます。


人の身体は「座ること」に向いておらず、「座ること」は寿命を縮めていると言っても過言ではありません。特にオフィスワーカーは長期間座ることを余儀なくされますが、思い切ってスタンディングデスクを導入すれば強制的に仕事中は立ちっぱなしになるわけなので、健康を手に入れるには最短の近道なのかも。


なお、スタンディングデスクのみで仕事をするのは辛いですが、普通のデスクと併用して使う分にはかなりアリなので、導入できる環境の人は選択肢として考えてみてください。

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in サイエンス,   動画, Posted by darkhorse_log

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