レビュー

イスの各部を自分の体に合うようにフルカスタマイズして楽な姿勢で作業がはかどる「Ergohuman PRO ottoman」を1カ月間使ってみた


1日中イスに座りっぱなしの生活を送っていると、健康や寿命にさまざまな悪影響が及ぶことが研究から明らかになっています。少しでも体への負担を軽くするため、さまざまなオフィスチェアを検討した結果、ヘッドレスト・背もたれ・アームレスト・座面など、イスのありとあらゆる部分を体にフィットするように調節可能な「Ergohuman Basic」に、座面の角度調節機能と、足を乗せるオットマンがついた「Ergohuman PRO ottoman(エルゴヒューマン プロ オットマン)」に、PCやタブレットを固定できるタブレットスタンドをつけて使ってみることにしました。

PRO Ottoman機能紹介(製品情報) | Ergohuman Official site(エルゴヒューマン公式サイト)
http://www.ergohuman.jp/products4-2.html

◆外観
コレがErgohuman PRO ottoman。完成品で出荷されるので、届いた後に組立は不要です。


背中をもたせかける部分は、ヘッドレスト、背もたれ、ランバーサポートの3つに分かれています。素材は汚れにくくメンテナンス性の高いエラストメリックメッシュが使われています。


座面は実測で幅50cm×奥行き55cmと、かなり大きめ。耐荷重は約100kgです。


アームレストは幅・長さともに十分な大きさで、肘から手首までゆったりと置くことができます。


後ろはこんな感じ。


継ぎ目のない一体成形型のフレームには、丈夫なアルミダイキャストが使われています。


側面から見ると、背もたれが背骨と腰のカーブに合わせてゆるやかに曲がっているのが分かります。


キャスターは左右に車輪がついた双輪タイプ。


イスの全重量が約30kgあるので、クッションフロアだとキャスターの跡がついてしまうのが難点です。


◆各部調節
Ergohumanシリーズの大きな特徴として、使用者の体や使用シーンに合わせて、イスの各部を調節しまくれるという点があります。

・ヘッドレスト
ヘッドレストは、アーム部分を持って上下に動かして高さを調節します。


一番上まで上げると、下から15cmほど上げられるので、身長が高い人でも首にしっかりフィットさせることができます。


・背もたれ・ランバーサポート
背面左右のレバーを押すと、背もたれとランバーサポートを上下にスライドして動かすことができます。


4段階で調節でき、一番上まで上げると以下のような感じ。


・アームレスト
アームレストの高さ調整は、側面のボタンを押して行います。


アームレストが一番上まで上がった状態。


アームレストを握って左右に動かすと角度の調整が可能。先端を内側に寄せた状態。


外側に開くとこんな感じ。


さらに、腕の位置に合わせて前後に移動させることもできます。一番後ろまで引いた状態から……


前方へ移動させると、手首をしっかりと支えることができます。


左右のアームレストの幅を調節することも可能。一番広く開いた状態。


一番狭くすると以下のようになります。


・リクライニング
座面の右側面に、調整用のレバーが2つあります。イスに座ったまま左側のレバーを上向きに引き上げると、座面の高さ調節が可能。


リクライニングの角度を調整するには、左側のレバーを手前に引きます。


普通に座るときは、バックシートを立てた状態。


リクライニングを倒すと、ゆったりとした姿勢で作業ができます。


手前のレバーを引き出してハンドルを回すと、イスにもたれた時に背もたれが沈み込む硬さを調節することができます。


・座面
座面の位置を調整するには、左側のレバーを奥に押します。


座面が前に出た状態。


奥に引っ込んだ状態。


座面の角度調節は、Ergohuman PROシリーズにのみ搭載されている機能です。角度を調整するには、座面の裏側にあるダイヤルを回します。


座面の後方が下がった状態はこんな感じ。


ダイヤルを回すと、座面の後方を最大20mm上げることが可能。机に向かう作業では前屈姿勢になりがちですが、座面前方を下げることで、太ももの裏側の圧迫感を軽減できます。女性の体にフィットするイトーキ製のオフィスチェア「cassico」には、座面の前面が下向きに折れて太もも裏の圧迫をなくす機能がついていて、実際に座ってみると圧迫感やむくみがかなり軽減されることが実感できます。Ergohuman PROの座面角度調節機能も、cassicoと同様に長時間座って作業する際には重宝しそうです。


・タブレットスタンド
タブレットスタンドは、左側のアームレストの下に収納してあります。


使用する際には、まず内側のボタンを押しながら全体を持ち上げます。


アームを持ち上げた状態がコレ。


次に、アーム先端の銀色のボタンを押して、スタンドを水平に持ち上げます。


スタンドを持ち上げた状態。


最後にスタンドを180度回転させて……


スタンドを使いやすい位置にすべらせて移動します。


スタンドの角度調節は、左側面のボタンを押せばOKです。


立てた状態はこんな感じ。スタンドのサイズは横295mm×縦217mmで、耐荷重は5kgです。


スタンドの下辺と左右の上部に、固定用の部品がついているので、角度をつけた状態でもノートPCなどを置くことができます。


膝の上にノートPCを置いて作業すると、目線が下に下がりがちですが……


タブレットスタンドにノートPCを置けば、目線を下げずに作業することができます。


・オットマン
オットマンを使う際は、ツマミを回して……


フレームを手前に引き出します。


フレームの内側に、足を乗せる部分が折りたたまれているので、開いて取り出します。


オットマンの角度は、10段階ほど細かく調節可能です。最大耐荷重は25kgとなっています。


タブレットスタンドとオットマンを両方とも出すと、以下のようになります。


実際にタブレットスタンドとオットマンを出してノートPCを使用している様子は、以下のような感じ。首や背中の体重をヘッドレストとバックシートに預けて、肘はアームレストに置くことで、肩から腰にかけて余計な力が入らず楽な姿勢で作業することができます。


実際に1カ月ほどErgohuman PRO ottomanを使ってみたところ、これまではイスに座ると背中が丸まって猫背気味だったのですが、Ergohuman PRO ottomanでは背もたれが肩から腰までフィットして、楽に作業することができるようになり、座り作業の負担が軽減された印象。以前は前述の「cassico」を使っていたのですが、cassicoは背もたれが低いため肩をもたれさせることができなかったり、ヘッドレストがないため首が前のめりになりがちでした。Ergohuman PRO ottomanは首から上もしっかりと支える作りのため、肩こりや背中の痛み、腰痛なども特に発生せず、机に向かう作業が以前よりも格段に快適になっています。


Ergohuman PRO ottomanのタブレットスタンド付モデルは、ASKULでは税込12万3984円で取り扱いがあります。メーカー取り寄せ品のため、購入から到着までには約2週間程度かかる点に注意が必要。大塚家具のショールームなどの家具店に実物が置いてあるので、購入前にイスの座り心地を体験して自分の体にフィットするか確かめることが可能です。

【ASKUL】エルゴヒューマン プロ オットマン内蔵 オフィスチェア エラストメリックメッシュ 肘付 グレー/KM10 EHP-LPL 1セット(取寄品) 通販 - アスクル(法人向け)
http://www.askul.co.jp/p/K924627/

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in レビュー, Posted by darkhorse_log

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