Twitter・Facebook・InstagramなどのSNSアプリの使用時間が世界的に減少している

By Jason Howie

2015年第1四半期と2016年第1四半期の2つの期間で、AndroidユーザーのFacebook・Snapchat・Instagram・Twitterアプリの使用時間を調査したレポートがマーケティング企業SimilarWebによって公開されています。その中では、世界的なSNS使用時間の減少傾向が明らかになっています。

Social Media App Usage Across the Globe
https://www.similarweb.com/blog/social-media-usage

People are spending much less time on social media apps, said report.
http://www.cnbc.com/2016/06/06/people-are-spending-much-less-time-on-social-media-apps-said-report.html

SimilarWebの調査は、オーストラリア、ブラジル、フランス、ドイツ、インド、南アフリカ、スペイン、イギリス、アメリカの9カ国を対象に行われました。1日あたりのSNS使用分数の平均時間が縦軸で表わされ、2015年第1四半期がオレンジ色、2016年第1四半期が黒色に色分けされた棒グラフで表示されています。

4つのSNSの中で世界的な利用時間が最も短くなったのはInstagramで、全体で23.7％の減少を記録。Instagramは2015年に南アフリカ・スペイン・イギリス・アメリカを中心に猛威を振るっていましたが、いずれも2016年になると使用時間が激減しています。

Twitterも世界中で利用時間が軒並み減少しており、2015年に調査対象の9カ国の中で最もTwitterが使われていたフランスでは、2016年になるとスペインやアメリカより使用時間が下がってしまいました。1年の減少率は23.4％で、Instagramに次いで世界中のユーザーがTwitterから離れていった模様。この影響からか、Twitterの株価は1年で34％下落しています。

Snapchatも全体的に減少しており、最も減少したフランスでは平均21.22分から16.12分まで縮小しています。全体の減少率は15.7％でした。

Facebookはほとんど全ての国で使用時間が減少していますが、唯一スペインではわずかに使用時間が増加しています。各国を平均した全体の減少率は8％にとどまりました。ちなみに最も減少率が少なかったFacebookは、株価が1年で14％上昇しています。

同じ期間での各アプリのインストール数(アプリをインストールしている端末台数)も調査されており、9カ国全体の平均は1年で9%減少しています。ただし国によっては前年よりアプリのインストール数が増加している国も存在します。9カ国の中で最も使用時間が下がったInstagramがその顕著な例で、フランス・ドイツ・アメリカではインストール数が前年より増加しているのがわかります。ただしインドでは32％もの減少があり、この数はインド国内のAndroidユーザーの19％に当たります。

Twitterもフランス・ドイツ・アメリカでインストール数が増加している一方、インドでは大幅に減少しており、Instagramと非常によく似た傾向を見せています。

Snapchatは国によって大きく異なる結果が出ており、ブラジルでは4つのアプリの中で前年比最高の22％という成長率を獲得しています。ただし、南アフリカでは56％の減少となっており、これは前年比最低の減少率記録となっています。

使用時間の減少が最も少なかったFacebookは、全ての国でインストール数が減少しているものの、軒並み大きく減少することがなかった模様。CNBCによるとFacebookのメッセージアプリであるWhatsAppとMessengerのインストール数はそれぞれ前年比で15％増、2％増となっているので、Messengerアプリとの連携が功を奏したのかもしれません。