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ろくでもない危険な運転をするドライバーほど無自覚であることが判明

by Josh McGinn

自動運転車が実現することのメリットは運転による人身事故が減ることですが、逆に言えば、人が運転する車では人身事故が避けられないということです。2014年のアメリカでは230万人が交通事故によってケガを負い、しかもその数は増加傾向にあるとのこと。なぜ運転手は危険な運転をして事故を起こすのか?ということをカナダにあるマギル大学の研究者らが調査した結果、「ろくでもない危険な運転をするドライバーほど自分が危険を冒す傾向があることに無自覚である」ということが判明しました。

Bad drivers don’t think they’re bad: What Twitter tells us about road rage | Ars Technica
http://arstechnica.com/cars/2016/05/dunning-kruger-on-wheels-road-rage-leads-to-tweeting-and-driving/

2016年5月3日、10代の少女が時速107マイル(時速約172キロメートル)で車を走行している最中に写真共有アプリのSnapchatを使用して事故を起こし、さらに頭から血を流しながら救急車で運ばれている様子をも撮影し「生きててよかった」の文字とともにSnapchatで送信したとしてニュースになりました


なぜ人は危険な運転を行うのか?ということには、自分の愚かしさを認識することのメタ認知ができないために能力の低い人が自らの容姿や発言・行動などを実際よりも高く評価してしまう認知バイアス「ダニング=クルーガー効果」が関係しているとのこと。今回の研究を率いたトーマス・ブラウン教授は「これらの運転手は常日頃、自分が危険を冒すタイプだとは考えていないのです。自分がリスキーであると認識しないので、彼らは自身が変化する必要性を感じません」と語っています。

調査では、異なる3タイプの危険な運転を行うグループと、危険な運転を行わないグループのテスト結果が比較されました。この時、危険を冒しがちなグループの運転手は「飲酒運転で過去に有罪になったことがある人のグループ」「飲酒とは関係なくスピード違犯を犯した人のグループ」「飲酒運転とスピード違犯の前科がある人をミックスしたグループ」の3つに分けられ、過去における薬物の使用や運転歴、犯罪歴などに関する質問が行われました。

さらに、シミュレーターを使ったテストも実施。その結果、危険を冒しがちな運転手のグループは比較群よりもスピードを出す傾向にあり、スピード違犯のグループとミックスのグループに関しては「刺激追求型」だと分析されました。また、3つのグループに属する人々はストレスに反応して分泌が増えるコルチゾール反応が非常に高いということも判明。論文は「刺激追求型の行動は側坐核を刺激してドーパミンを分泌させることで、恒常的に快楽を得ようとすることの現れだ」と説明しており、言い換えれば「脳がむちゃくちゃな運転を本人にさせている」というわけです。

by Thomas Anderson

交通機関について調べた別の論文では13カ月間にわたるロード・レージを含んだTwitterの投稿を分析し、何が人々をいらだたせ、怒りのツイートにかき立てるのかが調べられました。研究者のAmanda Stephens氏らがロード・レージを含むツイート8万1000件を調査したところ、「運転手らは同じ道路にいる人々に対して意見を持っていて、その意見を知らしめたいという欲求を持っている」という運転手たちの内面が少しずつ見えてきました。そして、彼らを最もいらだたせるのは「割り込み」などではなく、他の車のスピードに関することで、全体のうちほぼ半分のツイートがスピードの遅い車の運転手を非難していたとのこと。また、合流や下手な車線変更についての批判も数の多いロード・レージの1つだそうです。

Twitterの分析でわかったのは、運転中に他の車の運転手を「同じ車線で運転する価値がない」と軽視してる人が多いということ。 安全運転を心がけている人であっても、他の運転手が同じ姿勢であるとは考えないほうがよさそうです。

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in メモ, Posted by darkhorse_log

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