激安8コアスマホ「Mi 4i」に触れればXiaomiがなぜ急成長できたのか一発で分かる
創業わずか5年で世界第3位のスマートフォンメーカーに躍り出た中国の雄Xiaomi(小米科技)。利益度外視の圧倒的な低価格かつハイパフォーマンスなスマートフォンはインターネットで発売されるやわずか数秒で売り切れるほどの爆発力で、ファンを熱狂させています。そのXiaomiが中国に続いて巨大市場インドに狙いを定めてリリースしたSIMフリースマートフォンが「Mi 4i」。Android Oneスマートフォンが席巻していたインド市場をも制圧する勢いで売れまくるグローバルモデルとはどのようなスマートフォンか、実際に使ってみたところ、なぜXiaomiが熱狂的に支持されるのかが一発で理解できました。
Mi 4i - Mi Global Home
http://www.mi.com/en/mi4i/
なお、Xiaomi Mi 4iを香港で入手した経緯は、以下の記事で確認できます。
香港のスマホ天国「先達廣場」はSIMフリーのiPhone・Xiaomi・Xperia・Meizuなどがよりどりみどり - GIGAZINE
◆外観チェック
Xiaomi Mi 4iは無地の段ボール製の箱に入っています。
裏はこんな感じ。パッケージデザインは完全に無印良品のインスパイヤです。
なお、香港の先達廣場で入手したMi 4iには、インターネットで正規品を購入した証がバッチリ添付されていました。購入者の名前や住所まで明記された書類をつけたまま販売する先達廣場おそるべし。先達廣場でスマートフォンを売却する場合は、くれぐれも個人情報を推測できる資料はそのままにしておかないことをオススメします。
箱を開けるとMi 4iが登場。
中身はMi 4i本体、ACアダプター、USBケーブル、保証書・説明書、SIMカードスロット用のピンでした。
なお、このMi 4iは香港モデルなのでACアダプターは香港のコンセントプラグ仕様となっています。
一見、iPhone 5cのような外観のMi 4iですが、画面サイズはiPhone 5cよりも大きな5インチ(1920×1080)で、液晶ディスプレイはシャープ製またはJDI製。
ホワイトカラーのバックカバーはツヤなしのマットな質感。サイズは横69.6mm×たて138.1mm×厚さ7.8mm。
5インチディスプレイに比較的狭いベゼル幅のおかげで非常にコンパクト。SoCはSnapdragon 615(8コア)、メモリは2GB、ストレージは16GBのeMMCで、バッテリー容量は3120mAh。
前面左上にはXiaomiのロゴ「mi」。Xiaomiのmiは「Mobile Internet」の略。フロントカメラは500万画素でF値は1.8。
天面にはイヤホンジャック。
左側面にはSIMカードスロットのみ。
底面はマイクとMicro-USBポート。
右側面は写真左から電源ボタン、ボリュームボタン。
リアカメラは1300万画素。センサーはソニー製またはSamsung製。コールド・ウォーム2種類のLEDライトも装備しており、被写体の色味を判断して自動的にフラッシュがたかれます。
背面下にはスピーカー。なお、Mi 4iのバックパネルは脱着不可能で、バッテリー交換するには専用の工具が必要です。
「mi」ロゴは彫り込まれてメッキ加工されています。
手にした質感の良さがMi 4iの大きな特徴。さらさらとしたプラスチックの筐体は、うっかりするとスルっとこぼれ落ちそうなほどの滑らかさと硬さ。
まさに「シンプルイズベスト」というデザインで、一目見て加工精度の高さが分かるスマートフォンです。
なお、SIMカードスロットは……
マイクロSIMカードサイズのスロットが2つのデュアルSIM対応。
1枚挿しの場合は先端側にSIMカードを挿せばOK。なお、Mi 4iの対応LTEバンドはB3/7/38/39/40/41なので、LTEで高速通信できるのはNTTドコモ(東名阪)、ソフトバンク、ワイモバイルに限られます。
◆大きさ比較
Mi 4iのライバルとなるであろう5インチサイズスマートフォンとして、ASUSの「ZenFone 5」(左)とGoogleの「Nexus 5」(右)と並べて比べるとこんな感じ。ZenFone 5、Mi 4i、Nexus 5の順によりコンパクトになっていきます。
ZenFone 5と並べるとこんな感じで、Mi 4iは一回りコンパクトなサイズ。
厚さはMi 4iが最も薄いことが分かります。
手に持った感じはMi 4iとNexus 5がほぼ同じ大きさ。ZenFone 5と比べると、Mi 4iは手の中にすっぽり収まるコンパクトさが際立ちます。片手操作のしやすさや、ポケットへの収納性はZenFone 5よりもMi 4iの方が良いと断言できます。
◆使ってみた
起動させるとホーム画面はこんな感じ。Mi 4iはAndroid 5.0ベースのカスタムUI「MIUI」を採用しています。MIUIはAndroidベースとはいえUIデザインはiOSと非常に似通っていて、例えばドロワーボタンはなく、ホーム画面にすべてのアプリアイコンをためていくスタイルです。
なお、画面下にあるボタンは、左から「アプリ履歴」「ホームボタン」「戻るボタン」となっており、一般的なAndroidスマートフォンとは配置が逆になっています。
残念ながら言語設定に「日本語」はなし。
英語表記だと「Settings(設定)」画面はこんな感じ。
もちろん「Google日本語入力」などの日本語入力アプリをインストールすることで、日本語入力は可能です。
これはXiaomi純正ブラウザでGIGAZINEを表示させたところ。いわゆる中華フォントによる文字化けもなく、日本語ロケールにできないことで生じる不都合はほとんどありません。
画面下左のアプリ履歴ボタンをタップすると、左から順に使用アプリの履歴が表示されます。
アプリのアイコンを上方向にスワイプすると削除可能。また、画面下の「×」ボタンをタップすることで履歴をオールクリアすることもできます。
「Google」アイコンをタップすると……
すでにGoogle関連アプリがプリインストールされています。
「Tools」アイコンには……
メーラー、時計、音声レコーダー、FMラジオ、電卓など、Xiaomi純正のアプリが用意されています。
Mi 4iはXiaomiスマートフォンとはいえグローバルモデルなのでGoogle Playがプリインストールされています。
もちろんAndroidアプリをインストールして使うことが可能。Facebookや……
Twitter
LINE
Pocket
そしてATOKなど、一般的なAndroid端末と同様に、自分好みのアプリでカスタマイズできます。
SmartNewsでは「Setting」で「日本語」を選択すれば、日本のニュースが配信されます。
人気のベンチマークアプリAnTuTuで性能検査。総合得点は「38669」。
この数字はNexus 5よりも上。もちろんZenFone 5よりもはるかに上。Mi 4iの採用するSoC・Snapdragon 615は、かつてのハイエンドSoC・Snapdragon 800を上回るなど、8コアのパワーを存分に見せつけています。
低価格スマートフォンMi 4iは、想像以上にパワフルで、さくさく快適に動く様子は以下のムービーで確認できます。
Xiaomiのグローバルスマホ「Mi 4i」でさくさくヌルヌル操作する様子 - YouTube
1300万画素のリアカメラはHDR対応。なお、ムービーで確認できるとおりカメラのシャッター音は鳴りません。
◆まとめ
使ってみた率直な感想は「恐れ入った」の一言。かつての中華製スマートフォンを体験したことで持っていた「安かろう悪かろう」という先入観を木っ葉微塵にしてくれるほどのデキで、アラをさがそうにもまったく見当たらないというのが正直なところ。Nexus 5を上回る速度に性能面での不満はなく、さらに圧倒的に持ちの良いバッテリーを考えれば、価格が3割以上安いMi 4iにはNexus 5ですらコストパフォーマンス面で太刀打ちできないと感じます。
1599HKD(約2万6000円)という低価格帯のスマートフォンとしては圧倒的に質感が高く、狭いベゼル幅にフルHD解像度のディスプレイなどデザイン・機能面でもZenFone 5を上回る点が多く、同価格帯とはいえSoCの圧倒的な性能差を考えれば、1年前にはコストパフォーマンス最強と思われたZenFone 5ですら、Mi 4iには歯が立たないというのが正直なところ。Mi 4iは2015年のコストパフォーマンス最高スマートフォンの1つに数えられることは間違いなさそうです。
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